2020年7月22日水曜日

映画の話


いっぱしのオジサマのくせして映画「今日から俺は!!」が観たくてしょうがない。コロナにビビッって映画館はつい敬遠したくなるが、ガラガラの日を狙ってみようと思う。



昨年、テレビの連ドラで人気になったシリーズだ。私も幸か不幸かたまたま1話目を観たらハマってしまった。毎週毎週楽しみにしていたから映画版を楽しみにしていた。

さてさて、最近は映画館に足を運ぶ機会は激減した。Amazonプライムなどのネット配信のおかげで、家にいながら手軽に映画が観られるようになったのも理由だ。

このブログでも書いたが昨年ぐらいから突発的に時代小説にハマってしまったせいで、自宅で観る映画も歴史モノばかりになってしまった。

この1ヶ月ぐらいの間にも週末を中心にアレコレ楽しんだ。岡田准一が石田三成に扮した「関ヶ原」や堤真一が大石内蔵助をコミカルに演じた「決算!忠臣蔵」、市川海老蔵が熱演した「一命」、阿部寛が主演の「のみとり侍」、ほかにも玉木宏・石原さとみの「幕末高校生」というシュール?な作品も観た。



海老蔵の「一命」がとくに印象的だった。もう10年ぐらい前に公開されたそうだが、切腹をめぐる実に重たい話で見応えがあった。瑛太、満島ひかり、役所広司もさすがの演技である。

「関ヶ原」は正直さほど面白くなかったが、家康役の役所広司が印象的だった。もはや日本映画は「役所広司が出ていれば安心!」と断言しちゃっていいかもしれない。

意表を突かれたのが「のみとり侍」だ。何の予備知識も無く、あらすじも知らずに適当に選んで観てみたのだが、まさに“お口あんぐり状態”で見入ってしまった。



阿部寛やトヨエツがいにしえの日活ロマンポルノもびっくりのエロシーンを連発する映画だった。

セックスシーンはコミカルに描かれているので「爽やかエロ」ではあるが、かなり激しい描写もある。中途半端ではない潔さ?に感心してしまった。

最後は松重豊演じる殿様が迫力ある演技でどんでん返しに持って行く痛快なストーリーである。

なんとも妙な感じの作品だったが、逆にそれが他の映画とは比べられない独特さに繋がっていた。素直に面白かった。

Amazonプライムで観られなくなっていた「柘榴坂の仇討」はレンタル落ちのDVD700円ぐらいで見つけたので、わざわざ買って観た。



元は短編小説だから、映画ではちょっとストーリーを膨らませすぎた感じもしたが、情緒的なトーンが貫かれていて良かった。

率直に言って小説のほうが胸にグッと来た。単純に長いか短いかという部分が影響していると思う。

映画も闇雲に2時間という枠に囚われず70分とか80分ぐらいで仕上げちゃったほうが名作になる話は多いのかもしれない。

「柘榴坂」では主演の中井貴一が良かった。詐欺師を演じた「嘘八百」、総理大臣を演じた「記憶にございません」といった現代劇も良かったが、時代劇に出ているときの安定感はさすがだ。

20年近く前の「壬生義士伝」でも切なさと凜とした空気を兼ね備えた演技に泣かされた。もはや日本映画は役所広司と中井喜一、あとは佐藤浩市あたりが出ていれば安心である。

なんだかヘンテコなオチになってしまった。

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