2021年5月19日水曜日

酒抜きの食事 矢場とん ロイホ

酒の提供禁止ってそんなに意味あるのだろうか。昼時に混雑しているソバ屋や定食屋を見ると不思議な気がする。

 

あくまで感染対策は人が集まることを避けるのが目的だ。酒を出すかどうかはそんなに重要ではないだろう。

 

感染リスクでいえば、静かなオーセンティックバーと混んでるラーメン屋では、当然、前者のほうが危険度は低い。

 

でも前者は休業要請、後者は元気に営業中である。杓子定規に物事を決めることのバカらしさを痛感する。

 

夕方、飲食店に入っても大半の店はビール一本出さない。客が私一人だろうが扱いは同じ。何だかな~って感じである。

 

夕飯と晩酌が同義語みたいな大人にとっては実に不都合な日々だから「酒無しでも気にならない晩メシ」を鋭意研究中だ。

 

寿司や焼鳥、おでんなどは酒抜きではさすがにツラい。やはりラーメンや牛丼などファストフード系ぐらいしか思い浮かばない。

 

そんなことを考えながら思い付いたのがトンカツである。トンカツで飲むのも大いにアリだが、ご飯と合わせるのが王道だ。

 

普段はトンカツ屋さんでもアルコールは頼むが、ツマミっぽいものを頼まずに最初からしっかりご飯を食べれば逃げ切れそうだ。

 

というわけで、職場から歩いて帰る際に銀座一丁目の「矢場とん」に寄ってみた。名古屋名物みそかつの老舗だ。

 



 

普通ならトンカツの前に土手煮や小ぶりの串カツをツマミにビールや焼酎を楽しみたいが、今回はトンカツ一本勝負である。一番デカい「わらじとんかつかつ」を注文。

 

半分はお店自慢の味噌ダレ、半分はソースにしてもらった。みそかつ専門店といえども私はソースマンだからこのほうが有難い。

 

みそかつ自体がご飯と合わせたくなる味だから、食べ始めてしまえば手元にビールが無いことも気にならなかった。酒のカロリーが無い分、当然のようにご飯をオカワリ。摂取カロリー的にはビミョーである。

 

別な日、ファミレスの名門?であるロイヤルホストに行く機会があった。先入観のせいか、ファミレスも酒無しでも我慢できる印象がある。

 

家庭人だった頃、クルマに子供達を乗せて出かけた先がファミレスだったから、アルコール抜きの食事に抵抗がないのだろう。

 



 

シャレたイタリア料理屋での画像みたいだ。ウニとイクラのパスタである。ファミレスをあなどってはいけない。かなり美味しかった。

 

東京ではここ10年ぐらいの間にステーキ専門店が増えた印象がある。妙に高い値付けの店もあるが、個人的にはステーキは気軽にガッツリかぶりつきたい。

 

エイジングだ、熟成だ、A5がどうしたこうしたと言われるよりも「普通のステーキ」を何も考えずに黙々と食べるほうが好きだ。

 



 

アンガスサーロインステーキの450グラムである。4千円オーバーの値付けだからファミレスとしては高級品だ。でも成形肉を使った安いステーキを食べるぐらいならこっちのほうが正解だろう。

 

そもそも私にとってステーキといえば小学生の頃の思い出の一品だ。家族で出かけた六本木の「チャコ」というステーキ屋さんで食べるのが基本だった。

 

当時は今のようにファミレスがあちこちにある時代ではなかったし、外食自体がいまほど手軽ではなかった。ステーキといえばチャコという方程式が今になっても私の固定観念になっている。

 

10年ほど前に惜しくも閉店してしまった。良い意味で噛み応えがある肉がウマかった。昭和ニッポンを象徴するような重厚感のある無骨なステーキ屋さんだった。

 

小学生の頃といえばもう40年以上前の話だ。祖父が大食いの私を面白がって1キロのステーキを食べさせてくれた。ライスも三皿食べた。何とものどかで幸せな時間だった。

 

そして今、自分がすっかり熟成肉みたいになってしまったわけだが、さすがにこの歳になるとロイホの450グラムのステーキでもキツい。脂の部分を除けても全部食べきるのは大変だ。悲しい現実である。

 

まあ、あれから40年以上、1日も休むことなく胃袋は働いているわけだから、それなりに劣化するのも当然だ。

 

なんだかよく分からない話になってしまった。

 

結論。子供の頃はアルコール抜きで食事するのが普通だったわけだから、子供になった気分で今のヘンテコな外食事情を乗りきりたいと思う。




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