今治をあとにしてしまなみ海道経由で岡山に向かう。相変わらず朝メシ代わりに地元の謎のまんじゅうを食べてスタート。
四国と本土に点在する島々を橋で結んで繋いでいるのがしまなみ海道だ。晴天の中、ヨソ見運転をしながら日本の原風景みたいな眺めを楽しむ。
BGMは「瀬戸の花嫁」で決まりである。聞くところによればこの名曲の作詞者は瀬戸内海方面に行ったことがないのにあの詩を書き上げたらしい。私もバンド活動では作詞を手がけるから見習いたいものだ。
しまなみ海道はいわば高速道路だからそのまま走って行けば案外早くに本州側の尾道に到着する。途中の島々に寄り道して村上水軍の時代に思いを馳せたりするのが正しい過ごし方だろう。
今回は大三島に降りて樹齢2700年という大木を見にいった。大木すなわちパワースポットだ。エネルギが-もらえる気がする。
日本総鎮守と名乗る大山祇神社のご神木だ。随分と由緒のある神社のようで宝物館も見応えがあった。頼朝や義経、義仲といった鎌倉時代のスター?達が寄進した刀剣や甲冑がゴロゴロ展示してある。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を毎週見ている私はかなり興奮した。
その後、周辺で絞りたてみかんジュースを飲み、大三島名物らしい「神島まんじゅう」を頬張る。白餡と皮の部分のバランスが絶妙な逸品だった。近所にあったら毎日買いたくなる味。
相変わらず甘味摂取だらけで既に午後である。しまなみ海道の終点・尾道市に入って何か食べることにする。娘がインスタをチェックして周辺の店を調べる。
で、食べたのが今シーズン初のかき氷である。イチゴがぶりぶりトッピングされたうえにクリームチーズがヤケッパチみたいに加えられていた。
絶品だった。上野広小路にあるかき氷の名店「くろぎ」にも匹敵しそうな新世代かき氷だ。親子でムホムホ言いながら食べる。満足のひとときだった。
その後、高速に乗り直し倉敷に向かう。とくに目的はなかったが四国山陽方面は初訪問だという娘には倉敷の風情を見せるのが間違いないという選択である。
泊まったのは「文化財の中に泊まる」をウリにするアイビースクエアだ。大浴場も綺麗で美観地区のすぐそばだったから便利で快適だった。
そして、この日も夜の6時過ぎに一食目の食事である。毎日行列が出来るという人気店「かっぱ」に向かう。岡山独特のトンカツをデミソースで食べさせる人気店である。
クリームコロッケのタルタルソースも正統派路線で丁寧に作られた感じにウットリする。行列の出来る混雑店なのに店側の対応は丁寧で料理自体もじっくり丁寧に作られている印象だった。近所にあったら毎日でも行きたい。
というわけでこの日も食事らしい食事はこの一回だったから翌日の帰国便を待つ空港では謎のドカ食いをしてしまった。
ホテルの朝食をあえてパスして早めに空港に向かう。娘との旅では前回の福岡、前々回の札幌と2回続けて帰りの飛行機に乗り遅れるというシャバダバな実績があるから時間に余裕を持って行動した。
空港内のレストランなんて・・・というイメージを払拭するようなウマいものにありつけたのがラッキーだった。岡山B級グルメ祭りである。
作っている人は一生懸命だからB級と呼ぶのは気がひけるが便宜上そう表現することにする。前の晩のデミとんかつもそうだが、いにしえの郷土料理とは違う現代のご当地人気メシを知るのは楽しい。
えびめしは味を表現するのが難しい。ドライカレー的な風味もあるが主役はソースの味。少し甘めの複雑な味わいがコメ好きの私には最高だった。焼きそば、うどんとも味付けが他のものとは似ていないのが特徴的だ。
ホルモンうどんは味噌ベースに醤油やダシその他の調味料で味を整えているらしい。ホルモンの独特なブヨっとした甘味も相まって飽きずにどんどん食べ進められる感じだった。
近所にあったら毎日でも行きたい。
思えば昔からの郷土料理とは一線を画したご当地B級グルメは日本中に無数に存在する。頭が固い前時代的な発想の私は、たとえば岡山といえば「ままかり」を食べに行くようなパターンが多かったが、今後はその土地土地のイマドキの名物をひたすら食べてみたいと思った。
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