2023年1月20日金曜日

音楽の力 師匠に感謝


音楽の力などと書くと何だか大袈裟だが、最近よくそんなことを考えるようになった。若い頃には感じなかったから不思議だ。何かと鈍感になってしまった中高年生活なのに音楽に癒されたり力付けられる場面が増えた。

 

若い頃に何となく聴いていた曲が今になって心に刺さることも多い。読解力?が成熟したのか、はたまた郷愁心理が理由なのかちょっと不思議だ。

 

先日も何となく流れていたAKB48の「ポニーテールとシュシュ」にナゼか心が揺さぶられた。聞き惚れてしまった。いったい何が刺さったのだろう。謎だ。

 

さて、中学生の頃に聴き始めたのが浜田省吾や佐野元春だった。なかでもハマショー師匠はその後40年ぐらい同じような路線のまま活動を続けているからファンとしては有難い限りだ。

 



少年時代の葛藤に始まり青春期のほろ苦い感情、大人になっていく過程の挫折や現実、家庭を持ち年をとっていくことへの焦燥感、しっかり年輪を重ねた上での達観等々、時系列に沿ってメッセージ性に満ちた楽曲を作り続けてくれている。

 

もう40数年の付き合いである。これってなかなか貴重なことだと思う。ハマショー師匠もいよいよ70歳になってしまった。ビックリ仰天である。私がズンズン加齢していくのも納得だ。

 

先日、久しぶりにハマショー師匠のライブに出かけた。今年は秋から全国でアリーナツアーもやるようだが、今回行ったのはNHKホールである。会場がバカでかくない分アットホームな雰囲気も感じられてとても良いステージだった。

 



アルバム発売に合わせたようなライブではなく今回のツアーは新旧織り交ぜた楽曲で構成されていた。私のようなオールドファンには有難い。お客さんの年齢層が高いからジャニーズのライブとは違っていまだにマスクと声出し禁止が原則。これはこれで近くで大騒ぎする客がいないから悪くない。

 

ここ10年ぐらいの曲が多かったが、個人的には20年、30年前の曲がやたらと心に染みた。バラードではないノリノリの曲でもウルウルしてしまった。自分が20代や30代の頃に聴いていた曲を年輪を重ねた本人が目の前で歌っている。贅沢な時間だと感じた。

 

師匠のライブでは過去にも何度か泣いてしまった私である。涙腺がだらしなくなってきたから今回は4回も涙がこぼれた。もはやハマショー師匠のライブは健康法の一種である「涙活」みたいである。

 

私にとって教祖的存在の久しぶりのライブなのにアンコールを観ずに帰った。3時間近い長丁場なのだが2時間半も堪能すれば私は満足である。

 

実はネットスーパーの到着時間が気になって帰ったのだが、後ろ髪をひかれるというより涙活効果でスッキリした気持ちで会場を後にした。教祖様よりネットスーパーを優先するあたりが大人の余裕?である。

 

アンコール前の本編最後の曲はファンにとっては涙チョチョ切れ必至の名曲「家路」だった。40年以上前に発表されたアルバムに収録されている楽曲である。原曲のギターソロはかのスティーブ・ルカサーが弾いている。

 

APバンクバンドのコンサートでミスチルの桜井和寿がハマショー師匠と嬉しそうにジョイントしていたことでも知られる。恥ずかしながら私がバンドデビューした10年前に無謀にもアコギ2本だけで歌ったこともある。

 

十代の頃から聴き込んでいたが、40歳ぐらいの一時期いろんなことで混乱していた私を支えて奮い立たせてくれたのがこの歌だった。道端にクルマを駐めて深夜に一人この歌をよく聴いていた。数百曲にのぼる師匠の楽曲の中でも私にとっては特別な一曲だ。

 

https://www.youtube.com/watch?v=h1dTms1PcWA

 

そんな思い出の曲をナマで聴いて音楽の力を改めて痛感した。この歳になると心が震える場面なんてそうそう無いからなかなか得がたい時間だった。

 

目を閉じて円熟の歌いっぷりに集中した。迫力の演奏をバックに頭の中にはこの40年間の自分の人生が走馬燈のように甦ってきた。そりゃあ泣いてしまうのも仕方ない。

 

音楽って素晴らしいと今更ながら感じた次第です。

 

 

 

 

 

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