2023年10月25日水曜日

パン抜きハンバーガー

 

このブログでも何度か書いたが、私のハンバーガーの食べ方は不道徳極まりない。パンの大半を残す。もはやハンバーガーを選ぶ意味がない食べ方である。

 



意地汚い性格が多分に影響している。いろんな味を何個も味わいたいからいちいちパンで腹を膨らますわけにはいかない。そのせいで中身ばかり食べるようになってしまった。

 

それがクセになると途端にハンバーガーのパンは邪魔な存在に感じる。皆さんの中にもきっとそう感じている人は結構いるはずだ。その証拠に一部のバーガーショップでは「パン抜き」のメニューが存在する。

 

先日、ウェンディーズにもそんなメニューがあると知って食べに行った。ウェンディーズに足を踏み入れたのはウン十年ぶりである。その昔、華々しく日本にやってきた時はマックとは違う本格志向をウリにしていた。

 

ちょっと高級で肉の感じも猫っぽくないし(分かる人にしか分からない例えですいません)、10代の少年だった私には神々しく見えた。実際にウマかった。

 

その後、後発に押されたのかいつの間にか昔の勢いはなくなり、気付けばファーストキッチン傘下で細々と営業するようになった。

 



昔のイメージがあったから、ウェンディースが手掛ける「パン抜きバーガー」はきっと私を喜ばせる一品だろうと期待していたのだが結果は全然ダメ。シャバダバだった。

 

名前こそ「ワイルドロック」と勇ましいが、可愛い肉片でトマトやチーズ、レタスを挟んだだけの冴えない感じだった。肉がデカいなら満足感もあるが、あくまで肉片と言いたくなるサイズ。おまけに出来立てのくせに全体に冷めていてチーズは冷たいまま。ただただ落胆した。

 

それから数日後、娘が「パン抜きバーガー」の本格派があると貴重な情報をくれた。しかし店の場所は錦糸町と両国の中間ぐらいの辺鄙な場所だとか。わざわざそんなところまで出向く気はなかったのだが、スマホで調べたらウチからタクシーで10分程度だという。

 

日本橋に住んでまだ間がないので馴染みのないエリアとの距離感を案外分かっていない。国技館もタクシーで10分ぐらいらしいから相撲も見に行かないともったいない。

 

で、週末の午前中にタクシーを飛ばして「シェイクツリーバーガー」というハンバーガー屋に向かった。いつも混んでいるらしいので予約しようと電話したら予約枠は既にいっぱいとのこと。仕方ないから11時の開店時間を目指して出かけた。

 

朝飯抜きだから親娘で食べる気満々である。こういう店のハンバーガーは一人一個が定番みたいだが、そんなヌルいことは言ってられない。「パン抜きバーガー」だけでなくパン有りバーガーもとりあえず注文。肉がデカいやつを選んでマッシュルームをトッピングした。

 



それなりのサイズだったので喜ぶ私だ。肉肉しい感じが嬉しい。さすがに繁盛店だ。素直に美味しい。食べにくいから結局、上側のパンは外して下のパンだけを肉とともに齧りながら食べた。

 

肝心の「パン抜きバーガー」はこの店では「ワイルドアウト」と呼ぶらしい。ウェンディーズの名ばかりワイルドに比べれば、こちらの一品はワイルドを名乗る資格はありそうな感じだった。こちらはアボカドと目玉焼きをトッピングした。

 



そもそもパンを捨ててハンバーガーを食べることが基本みたいな私にとっては実にハッピーなメニューである。パンの大半を捨てちゃう行為はやはり人様の目に触れさせたくないから、いつも自宅で不道徳バーガー大会をしている。そんな私が堂々と店に出向いてハンバーガーを楽しめるわけだからそれだけで嬉しい。

 

聞くところによるとこの肉肉バーガーにあえて追加肉をトッピングという形で注文する猛者もいるらしい。もはや肉で挟むというより三重肉の合間にチーズやらトマトが混ざるだけの食べ物だ。次回はそれを食べたい。

 

本格バーガーの店ではサイズ感の関係でどうしたって包み紙にくるんでかぶりつくことになる。だからこそパン抜きでも何も問題はない。糖質制限だとか炭水化物を気にする人は多いからそういう点からもパン抜きバーガーは一定の支持を集めるだろう。

 


この店にはもう一つのパン抜きバーガーもある。レタスとレタスで肉などを挟んだ一品だ。もはやバーガーではなく「サラダ肉」みたいな話だが、ついでだからそれも注文してみた。

 

これはこれで悪くはないが、レタスが主役みたいに威張っているのがちょっと気に入らない。ワイルド感は皆無だ。これを頼む際はもう一枚肉を追加すれば収まりがいいと思う。

 


面白いもので、パンを食べずにハンバーガーをしっかり食べても満腹感はちっとも感じない。いかにパンという存在が世の人々をムダに肥えさせているかを実感した。

 

パン抜きバーガーをまだ未体験の人はまずはマックのビッグマックから試してみることをオススメする。ビッグマックは上から「パン、肉、薄っぺらいパン、肉、パン」で構成されている。


上と下のパンを外してしまえば肉と肉が薄っぺらいパンを挟んだ状態になるのでオリジナルよりも俄然ウマくなる。ちっともビッグじゃなくなってしまうのだが、その分、他の味のバーガーを味わえるから満足度はアップする。

 

 

 

 

 

 

 

 

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