2009年11月19日木曜日

カラオケボックス文化

仕事関係のお付き合いでカラオケに行った。友人以外とこういう場に来るのは退屈だ。

一応楽しそうな顔はするが、今更ムード歌謡を聴きたくないし、ましてや「キム・ヨンジャ」とか「ケイ・ウンスク」を歌われてもつらい。

相手方がそういうラインナップだと、こっちもしょうがないから昭和歌謡中心でしのぐ。

「副社長、古い歌ばかりじゃなくて“オザキ”とか歌ってくださいよ!」とか言われた。仕方なく「尾崎紀世彦」の歌をたくさん歌った。

こっちの“尾崎”は、私が幼少の頃のスーパースターだ。母親が運転するクルマの中でしょっちゅう聴かされていた。おかげで尾崎紀世彦の歌はかなり歌える。

このほか、加山雄三と越路吹雪の歌が母親のクルマシリーズで覚えた御三家だ。立派な中年オヤジになった今でも影響が残るのだから幼少時の音楽教育?は大事だ。

最近、新しいiPodを買ったので、古いものを娘にあげた。700曲程度入っているのだが、娘が気に入って熱唱しているのがジェロの「海雪」と冠二郎の「炎」だ。彼女の行末が少し心配だ。

尾崎紀世彦の話に戻る。最近ああいう絶対的に歌が上手い歌手が少なくないだろうか。

布施明、松崎しげる、女性歌手だと岩崎宏美あたりの“これぞプロ”というような圧倒的歌唱力の歌手が活躍する場面がない。

たとえ上手な歌手相手の楽曲提供でもカラオケでの普及を意識して難しい歌が作られなくなったらしい。誰でも歌えるような歌ばかり。

聴かされる方としてはなんか損した気分だ。氷川きよしも歌は上手いのだろうが、平坦なメロディーの曲をただ声を張り上げて歌っているようにしか聞こえない。

その昔の名曲である美空ひばりの「乱れ髪」あたりはまさに圧倒的歌唱力がないと歌えない曲だ。歌手と曲自体を尊敬したくなる。そんな歌が最近ちっとも聴けない。

素人がカラオケで上手く歌えるような歌もいいが、聴いている側が圧倒されるような曲とそれを歌いこなす歌手が活躍してほしい。

最近の歌手では、絢香とか平原ナントカという女性なんかが歌唱力で評価が高いらしい。何度かテレビで聴いたことがあるが、いにしえの「ちあきなおみ」とか「朱里エイコ」あたりの表現力たっぷりの実力派シンガーに比べれば話の外だろう。

気のせいか最近の歌手の世界ってカラオケボックスの中で仲間相手に熱唱し、「うまいね~」って誉められているようなイメージがある。

あくまでカラオケボックス文化みたいな感じがする。“ステージで大向こうをうならせる”的な雰囲気や表現力を感じない。

幕が開いてスポットライトが当たってスパンコールをきらきらさせながらもの凄い存在感で歌い上げる“リサイタル”みたいな世界が見てみたい。

なんか今日は勝手な思い込みだけで書き殴ってしまった。
単なる私見です。

2 件のコメント:

悶々 さんのコメント...

副社長さま、こんにちは。
いつもリーダーで読み逃げしている極小市民です。
先日皇居でのEXILEの歌唱を見た後、BSでちあきなおみ特集を見、昭和の歌唱力ってなくなったんだーと思いました。
私は山下達郎ファンですが、もてなかったせいか不倫ソングはほぼありません。モテた奥さんの名前は、ちなみにまりやです。

富豪記者 さんのコメント...

コメント有り難うございました!
ちあきなおみ特集、良かったらしいですね。
人づてに聞きました。
あの頃の歌手は、歌のうまさは当たり前で、表現力にこそプロの凄みがありましたね。
奥様の名前、たしかにモテ系の響きですね!