2011年1月5日水曜日

男の賞味期限

今年もよろしくお願いいたします。

正月休みは珍しくまったく予定がなかった。実家に行ったことと家族サービスぐらいだ。
マイブームの靴磨きも、さすがに磨く靴がもうない。また買わないといけない。

12月中に行くはずだった函館海鮮珍味温泉旅行は体調を崩して中止した。なんとか1月中に行きたいが、もう少し待って2月頃に流氷見学海鮮熱燗温泉旅行にしようか、はたまたフィリピンあたりの近場の海に撮影旅行に行こうか、あれこれ思案中だ。

1泊程度だろうが、1週間以上だろうが、旅行の楽しみは企画段階にある。ああだのこうだの考えている間が一番楽しい。

その昔、20年近く前になるが、カリブ海・グランドケイマンに一人で出かけた際、初めてのカリブの海に興奮して出発前にやたらと下調べをして現地の詳細情報がすっかり頭に入ってしまったことがある。

あの時の旅行前の楽しさは今でも鮮明に思い出す。はるばる現地に到着した時には空港の施設の様子まで頭に入っていた。空港でレンタカーを借りて、地図すら見ないで迷わずにホテルまでドライブできた。

到着してすぐにホテルのバーでラムベースのカクテルをグビグビ、長旅の疲れと馴れない酒と変な興奮で酔っぱらって嘔吐小僧になったことを思い出す。

ああいう勢いというかパワーはすっかり無くなってしまった今の自分が少し寂しい。

一人気ままな旅もいいが、今年は隠密しっぽりお忍び旅行を計画してみたいものだ。男としての消費期限はまだまだ残っているはずだが、男としての賞味期限はそう遠くないうちに切れてしまいそうだし、頑張らないといけない。

ということで、今日はネタがないので、わが社の新聞の新年号に書いたコラムを載せてお茶を濁すことにする。


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新しい年の干支は兎。ご存じの通り兎の数え方は1匹、2匹ではなく1羽、2羽。獣肉を食べる習慣がない時代の名残りが理由だ。ある意味わきまえのための言い換えだろう

老婆を老女、後進国を発展途上国と表現するような言い換えは必要な配慮だが、配慮やわきまえが脱線すると、単なる悪知恵や欺瞞にすり替わる。言い換えというより言い逃れだ

いい年をした大人の言い逃れほど見苦しいものはない。最近の永田町あたりでは見苦しさばかりが目立つ。有言不実行、おまけに言い逃れ

鳩山前首相の引退問題などはまさに愚劣なレベルだが、それ以外にも言い逃れが平然と横行している。沖縄の基地問題をはじめ重要政策が“脱兎”のごとくコロコロ変わる

昨年暮れにまとまった税制改正大綱にしても、税制自体の再構築なのか、今年行われる統一地方選対策なのか、まるで“二兎を追う”かのような迷走ぶり。「信義」という言葉が死語になりかけているかのようだ

調子に乗っていた兎よろしく、亀にどんどん追い抜かれているのがわが国の現状だ。あざとい欺瞞ばかりでは、“因幡の白兎”と同じ悲惨な末路が待っている。

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