2011年1月24日月曜日

改造計画を総括する

昨年の秋頃から粛々と進めてきた「オッサン改造計画」。“シュっとした然るべき大人”になるべく、アレコレと模索してきたが、そろそろ打ち止めだ。ここらで総括しようと思う。

昨年12月15日付の当ブログで書いた「オーダーメイドのカシミアトレンチコート」だが、先日ようやく完成。

心配していたのは2箇所。膝より遙か下に設定した丈の長さ、ワインレッドのペイズリー柄の裏地、これが果たしてしっくりくるか気になっていたが、結果は上々。何も問題なし。気に入った。

多少ゴチャついた作りのトレンチをあえてカシミアで作ったことで、確かに生地の特質からすれば、ヨレやすいとかベルト部分が劣化しやすいことは想像できる。そういう意味では一生モノにはなりそうにない。

かといってそれなりに大事に扱えば軽く10年ぐらいはバリバリ活躍しそうだ。ついでに、余った生地で予備のベルトを作ってもらえることになった。よしよし。

今年1月7日付のブログで書いた「イギリス靴を本場から個人輸入してみる作戦」については、発注後10日ほどで無事商品到着。

関税対策のためだろうか、向こうの業者さんは「MEN’S WEAR」と大書して発送してくれたのだが、どう見ても靴が入っている箱にしか見えないし、箱を揺すってみれば、中味がバレバレだ。

ということで、高い関税対象である靴が輸入されたことが税関にしっかり把握され、しっかり課税されてしまった。たかだか1万5千円程度の靴に5千円程度の税金がかかってしまった。

まあ、日本の販売価格の3分の1ぐらいだったので、関税を考えてもお買い得ではある。今回はテストの意味で価格の安さだけで注文したのだが、やはり、ウェブ上の画像だけでは微妙な色合いやシルエットが確認しきれない。

次回は、ちゃんと靴のモデルや色を国内でしっかり確認して候補を絞りこんだ上で発注してみようと思う。日本の販売価格が高ければ高いほど割安感はある。10万円ぐらいする靴が4万円程度で買えるなら、再度挑戦しない手はない。

差し引き6万円の得だ。浮いた6万円は宝くじなら何十枚も買える。そうなったら2億円になるかも知れない。きっとそうなる。そうしよう。

どうしてこういう考え方になってしまうのだろう。こんなことだから常にピーピーしているのだろう。

オーダースーツも今シーズン用に3着も作ったし、既製のスーツも3着新調した。昨年10月29日付のブログで書いたオーダーワイシャツもすっかり気に入って結局、合計で8枚も作ってしまった。

こう書くとちょっと「富豪」っぽい。ここ4~5年は身に付けるものに無頓着だったわけだから、4~5年分をまとめて出費したと思ってあきらめることにした。

気持ち的にはあきらめがついても、肝心の出費は想像を超えてしまった。大散財だ。おかげで最近、新しい葉巻を買っていない。欲しい水中撮影機材も買えない。新しい徳利やぐい呑みも買っていない。いろいろな悪さに投下する予算も心許ない。

まあ、こっちとらあ一応江戸っ子なのでなんとかなるだろう。

さてさて、オッサン改造計画を実行してみて、さっそく嬉しく感じる場面もいくつか遭遇した。

料理屋の仲居さんに靴を誉められたとか、そんな程度の話なのだが、いそいそ靴磨きに励んでいる自分にとっては、そんなことも妙に嬉しい。

銀座の綺麗どころにも意外な誉め方をされた。男性客の後ろ姿を見る時に靴のカカトに目が行くそうで、そういう観点から私がせっせと磨いていたカカトを賞賛してもらった。

実にマニアックな喜びだが、結構本気で嬉しかったりする。だって「靴のカカト」だ。そんな場所を誉められるのは、男にとって大事な場所?を誉められるより会心の思いだ。

それにしても、あの方々は意外なところに眼を向けるんだなあと感心した。

これまた細かい話ではあるが、小料理屋のおかみさんからはスーツの袖ボタン周りをチェックされた。4つのボタンホールの一箇所だけ色違いの糸を使っていたのだが、そんな部分も見る人は見ている。

そう考えると、“シュットした然るべき大人”のように装うことは結構大事なことかも知れない。逆に言えば、テキトーな格好をしていれば、そのテキトーさはしっかり見抜かれてしまうわけだ。

大散財しながら学んだことは、そんな当たり前のことだが、その当たり前を身に染みて感じることが出来たから良しとしよう。

夏物シーズンの到来まではおとなしくしていよう。

そうはいっても、「磨き上げたいから靴を買う」という病気がまだ治まっていない。いつまで続くのだろう。

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