2012年4月25日水曜日

結婚 未婚 離婚 再婚

最近、続けざまに未婚男と飲む機会があった。未婚といっても、わざわざそう表現するのだから中年男だ。ともに40代半ば。江戸時代だったら隠居の身分だ。

片方の男は、意中の人がいるらしいが、相手がちょっと消極的で、せっせと自分から追い込もうとしている。

もうひとりは、泰然自若に見えながら、お見合い的な工作に幾度もトライしてブツブツ文句を言っている。

二人とも要するに結婚したいらしい。

大丈夫か!今の幸せに気付いた方がいいぞ!っと言いたいのが私の本音だが、本人達は一度は結婚生活を経験したいらしい。

そういうものだろうか。

その一方で、中年になると、周囲に結婚3回目とか4回目とか、これまた偉人みたいな人が出てくる。それはそれで凄いことだと思う。

何度も結婚し直す人をバカにするのは簡単だ。実際、さほど頭が良くないのだろう。いやいやそんな失礼なことは言えない。

逆に人間としてとても素直で純粋で愛すべき人物なんだと思う。これはお世辞ではなく、本心からそう思う。

親子関係とは違って、夫婦は他人である。他人同士が一つ屋根の下で何十年も暮らしていくことは生半可なことではない。ギクシャクして当たり前だ。

結婚生活の基本は忍耐と我慢と妥協である。基本というより、むしろそれしかないのが現実だろう。

たった一度の人生、忍耐と我慢と妥協に甘んじることを良しとしない極めて健全な発想が仕切り直しを選択する。ごく自然な発想だ。

仲良し夫婦なんてものは、奇跡的なほど相性が良かったか、前世で悲恋関係にあったことを神様が憐れんだかのどちらかだろう。

仲良しではないものの、何となく日々をやり過ごしている大半の夫婦は、忍耐と我慢の中で生まれたあきらめを同志的連帯感と思い込んで漫然と日々を回している。

離婚するエネルギーや面倒臭さは、確かにそれを思いとどまらせるぐらい厄介だ。多くの夫婦が踏みとどまっているのも、そこに最大の理由がある。

だからこそ何度も結婚をやり直す人は、エネルギッシュで純粋で一本気で、正直で真っすぐな人だと思う。ホメ過ぎか。でもそれが真実だと思う。

世間様というヤツは厄介なもので、あーだのこーだの屁理屈をこね回して、忍耐と我慢と妥協をしないことを罪悪視する。

「家庭を守れないようじゃ出世しない」、「裏切り者と呼ばれたいのか」、「老後に悲惨な目に遭うぞ」とか実にウサン臭い言われようだ。「夜に口笛吹くとヘビが出る」ぐらいのテキトーな話だろう。

わが敬愛するハマショーも「疲れたどり着いた家、窓の明かりまるでダイアモンド~」なんて歌詞を叫んでいたが、私にとって、深夜に帰宅した際の窓に灯る明かりは不整脈の元である。

おっと脱線した。

もちろん、社会秩序を保つためには協調性が大事であり、社会の最低単位である家庭というものが渋々でも維持されていなければ世の中が不穏になってしまうのだろう。

古今東西、あらゆる角度からの協調性とやらの押しつけで、多くの家庭が何とか維持されているわけだが、それをモノともせず何度も結婚をやり直す人は、クドいようだが私に言わせれば偉人だ。

だいたい、結婚式という儀式自体、舞い上がっている当事者達をマインドコントロールする作為がプンプンである。

神様に永遠を誓うという行為自体が、オドシみたいなもんだ。親戚、知人、友人からお金をもらってまで小っ恥ずかしいセレモニーを見せることで「簡単にヤメちゃいかんぞ」と無意識のうちに洗脳される。

その先に待っている現実が想像以上に大変だからこそ、最初の儀式の段階でさもスンバラシイことを成し遂げたかのように錯覚させるわけだ。

なんかキリがなくなってきた。

こんなことをグダグダ書いていると、普通の人は不快に感じるんだろうなあ。

でも、その「普通」ってやつが厄介なんだと思う。

「フツーはこうなんだ」、「フツーはそれが当然」等々。フツーフツーの押しつけが世の中を息苦しくしている。

今日は爽やかさのカケラもない話題でスイマセン!

3 件のコメント:

この後輩 さんのコメント...

先輩、勉強になります!

ちなみに、未婚男Aは僕のことですかね~?

違ってたら思い上がりも甚だしく、スイマセン。

富豪記者 さんのコメント...

ビンゴだよ。

追うよりも追われましょうね。。。

やはりの後輩 さんのコメント...

やっぱり!(笑)

続きは珍味会でお願いします。