2014年2月28日金曜日

色気


28年前の映画「夜叉」のヒトコマである。全盛時の田中裕子である。静止画だと分かりにくいが、ひっくり返りそうなほどの色気である。

色気に圧倒された。

高倉健主演のこの映画、円熟期の健さんのカッコ良さも相当なものだが、田中裕子の空気感が独特で、ストーリーよりもそっちばかり気になってしまった。

YouTubeで検索すれば断片的にこの映画の名シーンが出てくるので、お暇な方は覗いてみることをオススメします。

田中裕子が大ブレークしたのは、この映画の2,3年前、チューハイのテレビCMだったと思う。

https://www.youtube.com/watch?v=80CBhHMydPQ

http://www.youtube.com/watch?v=0XEZ0c5uBCw

今は亡き大原麗子のウイスキーのCMとともに、田中裕子のチューハイCMは酒広告の歴史的傑作である。

ここ数年、人気女優を起用した角ハイボールのCMが人気を集めているが、往時の大原麗子、田中裕子に比べちゃうと、まだまだである。

「タコが泣くのよね~」とか田中裕子がフニャフニャ言っていた当時、学生だった私は、彼女の良さがちっとも理解できなかった。

若さって悲しい。あの色気にピンとこなかったのだから、まだまだ男性としてヨチヨチだったのだろう。

あの頃のオトナたちが田中裕子を猛烈に支持していたことが今になって凄く理解できる。



健さんの妻役のいしだあゆみと、ビミョーなサヤアテを繰り広げる場面の表情も良い。その下の画像は、健さんと初めてヤッちゃったあとの表情。このあと、健さん、シンボーたまらん状態になってもう一回する流れになる・・・。

テレビ画像をパシャパシャ撮影したくなるほど映画の内容そっちのけで見入ってしまった。

さてさて「色気」である。

なんとも定義が難しい言葉だ。エロとは別次元のものだ。エロ大好きな私だが、女性の色気も当然大好きである。

ついでにいえば、私自身も色気を感じさせる男になりたいと常々思っている。

色気。滲み出てくる空気感とでも言おうか。露出や態度ではない、具体的な性的行動でもない。存在から漂う魅力である。

色気があるかないかは、大人の異性が面と向かえばわずかな時間で察知できる。本能のアンテナが反応する分野である。

女性の場合、着るものや髪型、化粧の仕方ひとつで、パッと見は「色気的なもの」を醸し出すことは簡単だ。それはそれで結構だが、本質的な色気は、そうした上っ面ではなく、まさに滲み出てくるものだと思う。

男女ともに色気を高めるために必要なのは、やはり「余裕」だろう。ドタバタする、あたふたする、ピーチクパーチクやかましい、ガチャガチャと落ち着きがない等々、色気のない行動パターンは、結局、余裕がないことが原因だ。

余裕があれば、ゆったり構えていられる。色気にはユッタリ感が不可欠である。ゆったり構えていられれば、自分のことだけでなく、相手に対する気配りも生まれる。

空気を読んで的確な気配りが出来る人は必然的に魅力的な人物だろう。まずはここをクリアしないと「大人の色気」にはつながらない。

適度な余裕や的確な気配りだけなら、該当する人はいくらでもいる。これにもう一つ、大事な要素が加わると「色気のある人」になるのだと思う。

その要素とは、「異性から異性として見られたいと思うか、また、それを日頃から強く意識しているか」という感性だと思う。

単純なことのようで、年を重ねると意外に実践できなくなる。女性はいくつになっても蜜蜂を誘う花であるべきだし、男だって、年を取っても女性から警戒されるようじゃないとダメだと思う。

男女を問わず、何歳になろうとも現役でいようとするモチベーションを維持することは大事だ。若いのに男を卒業しちゃったような無頓着すぎるヤツからは色気は出てこない。

女性も同じ。たかだか30~40代で、「オンナ卒業」みたいなズボラな感覚で生きている人が結構多い。もったいないことである。

今日は絶頂期の田中裕子について書こうと思ったのだが、話がウザったい方向に飛んでしまった。

映画「夜叉」では、雪降る港での健さんと田中裕子のまったりしたシーンにシビれた。

突然の訪問に驚く健さんに田中裕子が色っぽくささやく。

「会いに来たらアカン・・? 
 会いとうて・・・
 もう ふたりきりで・・・」

さすがの健さんもイチコロだったようで、その後、入れ墨姿をさらしながら後先考えずに昼間っからヤッてしまうという流れになる。

http://www.youtube.com/watch?v=Bkk0LYrMhYA

ケナゲな妻である「いしだあゆみが気の毒」な展開だった。でも、あんな誘われ方をしたら、どんなカタブツ男でも煩悩の火を消すことは無理だろう。

さてさて、現実社会に、あんなふうに穏やかで優しくて色気があって、ちょっと痴的な女性はいないもんだろうか。

私の場合、もしそんな人に出会ったら、舞い上がっちゃってフニャフニャデレデレになりそうである。健さんのようにボーッと黙って相手からホレられるような態度はとれそうにない。

だから私の場合、「色気のある男」にはなれないのだろう。修行が足りない。

刺青を入れて無口な漁師になってみようか・・・。

無理である。

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