2015年12月16日水曜日

疲れてるとき~


「悲しいとき~」って叫びながらネタを披露するお笑いコンビがいた。どこにいっちゃったんだろう。

あの口調を真似ながら、最近私が頭の中で叫んでいるのが「疲れてるとき~」である。疲れるようなことをしているつもりはないのだが、年齢のせいもあってバテやすい。

正確に言うと、疲れがとれにくい。身体の調子が悪いわけではない。血液検査の結果は、シングル生活になって以降ずっと良い状態だ。中年男特有?のウツウツした気分もない。

でも、疲れがとれない。おそらく、適度な運動だの体重を落とすだの、誰でも思いつく事に励めば改善するはずだ。とはいえ「アマノジャッキー」としては、そんな当たり前の努力に励むのはシャクだ。



季節のせいもあるが、疲れを実感すると食べたくなるのがカキである。疲労回復に効果のある食材の代表格だ。

肝機能も改善してくれるし、アッチのパワーまで強化してくれる凄いヤツである。もっと日常的に食べないといけない。

タルタルソースをヤケクソみたいに載せたカキフライは水道橋にある「菩提樹」というトンカツ中心の洋食屋で食べた。

この店、やたらとゆったりした造りで、基本はトンカツ屋さんなのに気の効いたツマミが揃っている。おまけに各種の揚げ物が1切れから注文できる。「揚げ物で酒」という際にはバッチリの店だ。

トンカツのウマい店はアチコチにあるが、トンカツとエビフライぐらいしかメニューにないのが普通である。そういう店はノンビリ飲める雰囲気でもない。

こちらの店はビックリするほどウマいわけではないが、トンカツ方面?を酒のツマミで楽しむ店としての総合力は素晴らしい。そういう観点では都内屈指の店だと思う。


ちなみにここのハンバーグの美味しさは知る人ぞ知るレベルだ。ちょっとビックリする。

話がそれた。カキの話だった。2番目の画像は高田馬場・鮨源でひんぱんに注文する吸い物仕立てのカキだ。

この店では常に産地の異なる数種類の上等なカキが用意されている。生で食べるお客さんが多いが、私の場合、いつも疲れている?ので、念のため加熱調理してもらう。

焼きにも揚げにも応じてくれるのだが、出し汁に浮かぶ「カキのお吸い物」が私にとっての癒やしメニューである。

ちなみにカキでアッチのパワーが増大した覚えはないが、効果を実感する人などホントにいるのだろうか。謎である。

個人的にトロロを食べようが、ウナギを食べようが、馬肉を食べようが、ちっともソッチの変化を感じたことは無い。眠れる森の美女みたいなものである。。。

話が逸れた。

さて、元気の源になる成分のなかでも大事なのが鉄分である。不足するとフラフラするらしい。


で、レバカツである。これもたまに無性に食べたくなる。思えば、レバカツを求めている日も「疲れてるとき~」と頭の中で叫んでいる。

豚レバはとくに鉄分が豊富らしい。ほうれん草の6倍、牛レバの3倍だとか。優秀である。この画像は巣鴨の名門?大衆酒場「千成」でのひとコマ。この店は「イカメンチ」が絶品なのだが、バテているときはレバカツだ。

レバカツといえば、モツ焼き屋を始めとする大衆酒場以外ではまず見かけない。だからこの画像でも下町の大衆酒場御用達の「バイスサワー」が写っている。

大衆酒場におけるチャンピオン級のメニューがレバカツだ。ハムカツも仲間みたいなものだが、アイツのほうがどこか爽やかである。レバカツには無頼な気配が漂う。

レバカツ。こればかりは銀座あたりの小粋な料理屋で出されたら興醒めだ。入りにくそうな無頼な大衆酒場で出てくるべき食べ物だ。

なんか変な思い込みでスイマセン。

なんだかんだ言って、疲れているならとっとと家に帰っておとなしくすればいい。元も子もない話だが、それが正解である。

もちろん、たまにはそういう日もある。でも、夕飯の問題やアルコールの問題を考えると、独り者はついついフラフラしてしまう。ビミョーである。

「家庭料理っぽいものを食べたい」。疲れを感じると、一応そんな殊勝な気分にもなる。寒い季節などは尚更そんな気持ちになる。

家庭人?だった時は家庭料理なんて興味がなかった。そんなもんである。でも、考えてみれば、寅さんにおばちゃんが作るような古典的な家庭料理って実際にはウマいわけではない。「ホッとする味」という特殊なジャンルの食べ物だろう。

私自身、母親の手料理で懐かしく思い出すのは、煮っ転がしやお浸しなどなどではない。ドリアとかハンバーグとかタラコスパゲッティーとか、ジャンク系?のものだ。

結局、「家庭料理っぽい」って一口に言ってもよく分からない。定義付けは難しいかもしれない。


この画像は銀座の日本料理屋店「三亀」。仰々しくない雰囲気でキッチリした料理が楽しめる。海老しんじょう、タケノコの煮物、ブリかまである。カウンターでやたらとくつろぎながら過ごした時のラインナップだ。

どことなく「家庭料理っぽい」と言えばそれっぽい。なんだかホッコリする。とはいえ、家庭料理ならこんなに真剣にダシをとらないし繊細な味付けにもならないだろう。

「家庭料理っぽい」ものを求めて来たわりには、結局普通の家庭では食べられないプロの味にウホウホ言って過ごす。

その他にもウマい一品をつまみつつグビグビ。調子に乗ってすっかり肝臓までフル稼働。

オマケに銀座である。とっとと家に帰るどころか、気付けば綺麗どころにお世辞言われて鼻の下を伸ばして午前様である。

やはり、まっすぐ家に帰って写経したり、哲学書を読んだり、はたまた盆栽なんかにチャレンジするようなドッシリとした時間を過ごさないといけない。

それも疲れそうでイヤだ。

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