2022年4月25日月曜日

靴と色気


いつのまにか靴箱のデカい家というのが私が暮らすための条件になった。不便で仕方ない。今回住み始めたマンションもその点が一つの決め手になった。

 

まあまあのサイズの靴収納の他に玄関脇に別途収納棚があったのでそちらを娘に使わせて私が靴箱を占有した。

 


 

30足以上は入るので普通は充分なのだろうが、私にはまったく足りない。引っ越しの際に23足は処分して、23足は人にあげたのだが、それでもまだ革靴だけで40足ぐらいある。足は2本しかないのにバカみたいだ。

 

結局、あまり履かない靴はクローゼットや別な収納スペースに保管することになった。履かないなら捨てればいいのにさすがにもったいないから大事にとってある。

 

この1年の間に一度も履かなかった靴が10足以上はある。1年も履かないならこの先ずっと履かないのだろうが、私のファッションがいつの日か先鋭化?するかもしれないし、冠婚葬祭用など滅多にない出番のために捨てるわけにはいかない。

 

お気に入りの靴なのになかなか履く機会がないのがショートブーツだ。スーツに合わせても違和感のないショートブーツもいくつか持っているのだが、極端に寒い日ぐらいしか履かない。

 

暖かくなってくると冬場にもっと履いておけば良かったといつも後悔する。ショートブーツは保温性だけでなく足首まで余裕で包み込まれているような“満たされ感”が心地よい。なんとなく安心する。

 

一見ただの革靴に見えて裾が持ち上がると実はブーツだというアマノジャクな感じも悪くない。ロッケンロールである。意味不明でスイマセン。

 





一番上がステファノビのワインレッド、すなわちバーガンディーである。幸運なことに私の足に面白いようにフィットするから大好きな一足だ。

 

下の2点はジョンロブとタニノクリスチー。前者はロンドン、後者はパリで買ったものだ。旅先で買った靴は旅の思い出も頭にチラつくから何となく愛着が強まる。

 

スーツ姿の時には履けないカジュアルなショートブーツのお気に入りがカルミナの緑色の一足。これもパリで衝動買いした。シャレオツながら落ち着いた色合いが気に入っている。

 

お気に入りなのに過去に数えるほどしか履いたことがない。買ったのはもう10年以上前だ(http://fugoh-kisya.blogspot.com/2011/07/blog-post_22.html)。

 

休日のデート?の時に何度か履いたり、オヤジバンドのライブの際にグリーン系のデニムに合わせて履いた覚えがある。でもたぶん10年で56回しか履いていない。

 


 

スーツ以外の時はつい安直にツッカケ靴みたいなカジュアル靴を履いてしまう。シャレっ気が足りない。


しっかり足を押し込んでジッパーをジャギっと持ち上げるような気合いが必要な靴を履いて遊びに行くようなイケイケ精神も大事だ。自戒を込めて今後はちゃんと履こうと思う。

 

ついでに私の変なクセも改善しないといけない。スーツの時しか本格革靴を履かないという間違った固定観念がなかなか払拭できない。

 

黒い革靴をカジュアルな服装に合わせるようなヘンテコな組み合わせは論外だが、私のコレクションには淡い色のカジュアル寄りの泡靴がいくつもある。

 


                                               


 イタリアのエロ靴・ステファノブランキーニあたりの小洒落た革靴などはスーツじゃない格好の時にこそ真価を発揮しそうなのに普段着の際の私はついクラークスのスリップオンに足を突っ込んでしまう。

 

スーツを着る時は“シュっとした気分”になって足元に気を配るのにオフの日はユルユルである。きっと歩く姿や表情までダラダラと弛緩してしまっているのだと思う。

 

お気に入りの靴を履くと気分が上がる。どことなく姿勢も良くなってキビキビと動けるような気がする。そんなことは熟知しているはずなのに休日の足元に神経を使わないことは一種の堕落である。

 

なんだか自分に言い聞かせる書き方になってしまった。アッという間に歳を重ねてここ数年は時間の進み方が異様に早くなった気がする。きっとあとちょっとで「気づけばオジイチャン状態」である。

 

まだまだ現役でいたい中高年男子は普段から身だしなみに意識を向けることは大事だ。適度にイキってみたり色気づいたりすることを忘れてしまったら人生が退屈になる。

 

そういう意味でもイケてる靴をマメに履きこなしてブイブイ活動するように心がけたい。







 

0 件のコメント: