2025年3月12日水曜日

下町散歩と体力

 


下町の風情を愛でながら散歩するのが好きだ。文京区に住んでいるときは「谷根千」エリアをウロウロするのが好きだった。今は住まいに近い人形町やちょっと足を伸ばした門前仲町あたりがお気に入りのエリアだ。

 

先日、いつもと違う景色が見たくなり錦糸町界隈をせっせと散歩した。「月曜から夜ふかし」で街頭インタビューが行われるようなディープソーンもあるいわば東京らしい場所である。最近は昔のイメ―ジと違って錦糸町界隈もすっかり近代化されてヨソの繁華街と似たような佇まいになりつつある。

 



それでもちょっとした路地で見られる昭和的な景色を目にすると何だか嬉しくなる。この日は押上方面にも足をのばしてウロウロしたのだが、ちょっと渋い銭湯を見つけた。寄ろうかと思ったもののかなり混雑していたのでパス。

 

Googleマップを見ながら散歩していたのだが、近くに別な銭湯があることが表示されたので、そっちに向かってみた。散歩の途中で銭湯に入るなんて休日の正しいオヤジの過ごし方である。多少の混雑もものともせず入ってみた。

 



幸か不幸か、下町風情というよりモダンな感じだった。でも「見知らぬ街を歩きながら小休止にひとっ風呂」という自分の行動センス?のおかげでかなり良い気分になった。

 

その後、スカイツリーのエリアまで歩き、浅草がほんの目と鼻の距離だと気づく。ついでに大河ドラマ「べらぼう」の記念展示企画が浅草の区民館で開催されていることを思い出す。

 

調べたら夕方5時で終わっちゃうらしいのでタクシーで浅草までひとっ飛び。区民館で蔦屋重三郎関連の展示をしげしげと見て回った。ドラマで実際に使った小道具などの展示に感心する。アップでテレビに映るわけではない小物もかなり精巧に作られていた。さすがNHKである。

 






その後、浅草をぶらつく。東洋館に行ってマイナーな漫才師のシュールな芸でも見ようかと思ったのだが、この日は運悪く特別企画で「寅さんを語る会」なるトークイベントが行われていたため断念。

 

賑わうホッピー通りなどを黙々と散策しながら空腹を覚えたので何を食べようか脳みそをフル稼働させる。まず頭に浮かんだのが「釜飯」である。いつも浅草に来ると洋食屋さんに行きたくなるのだが、この日は刺し身で一杯やりながら釜飯を待つのもオツだと考えた。

 

有名店「釜めし春」の店先を覗くと開店直後だったみたいでガラガラだった。それなら慌てて入るまでもないと他の候補はないものかとウジウジ考えながら散歩を続行。優柔不断の極みである。

 

そうこうするうちに空腹感が強まる。一気にパンチの効いたモノが恋しくなってきた。せっかく渋く?釜飯でキメようと思っていたのにまたぞろ頭の中は洋食屋さんのメニューがガンガン浮かんでくる。

 

で、近くにあるビーフシチューの名店「ぱいち」に向かったのだが定休日だったので途方に暮れる。しかし、既に釜飯に戻る気分ではなかったので、安定の店「ヨシカミ」に向かう。

 

カウンター席には空きがあったのですんなり着席。ビールで一息入れながら、タンシチューとチキンライス。追加でメンチカツも一つもらう。

 



洋食屋さんで欠かせないベシャメル系を頼み忘れたことに気づく。とはいえ、一人メシだから今の私はこれ以上は食べ切れない。5年若ければもう一品いけたはずだ。残念で仕方がない。

 

カウンター席で料理人がテキパキと作業する姿を眺めるのもこの店の楽しみである。ナポリタンの作り方、オムライスの作り方、いずれも私から見れば神業かと思える。プロの機敏な動きは見ているだけで楽しくなる。

 



結構な満腹をかかえて帰路につく。腹ごなしに歩いて帰ろうと無謀な計画をたてる。田原町を過ぎ蔵前を過ぎ鳥越を過ぎ、浅草橋のあたりで無理な計画だったことに気づく。

 

タクシーで帰るのもシャクだ。アプリでレンタルチャリが近くにないか探してみる。運悪くチャリは出払っていて電動キックボードしか見つからず仕方なくそっちを借りて日本橋方面に向かう。

 

寒風の中、途中で思い切り逆方向に進んだりといつものように方向音痴ぶりを発揮しながら何とか帰宅した。ウチに着いたら着いたで中途半端に元気さを持て余していたのでキックボクシングジムに行こうとひらめく。

 

ところがこの日の夜はジムが早仕舞いしていて私の涙ぐましいガンバル計画は断念せざるを得なかった。でもあのままジムでサンドバックを蹴っていたら腰や脚を痛めたかもしれない。風呂に入りながら充分疲れていたことに気づく。

 

年相応にハッスルしないと健康には逆効果かもしれない。体力増強月間ではあるが動き過ぎには気をつけないといけない。昨年チャリで転んで長期間にわたって難儀したのも調子にのったせいである。


そんなシャバダバな現実を突きつけられた気持ちで眠りについた。良い一日だった。

 

以上です!

 

 

 

 

 

 

 

 

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