2008年1月18日金曜日

オーストラリア人、鯨食い

日本の調査捕鯨船にいやがらせをしたあげく、勝手に乗り込んだオーストラリア人の問題が騒々しい。過激な環境保護団体メンバーが騒動の主役だが、あちらの国のニュースでは、「日本の捕鯨船に意に反して拘束されている」というニュアンスだとか。

捕鯨問題となると見さかい無く日本人を叩くオーストラリア人。あちらのテレビでは、寿司屋で食事中の日本人が突然モリを打ち込まれて血を流し、鯨を殺す連中を止めようという趣旨のナレーションが流れるトンデモないCMが流れていると聞いたことがある。この目で見たわけではないから大きなことはいえないが、本当なら異常な感覚だろう。

ほんの一握りの人と会った印象で、一国の国民性を云々することはフェアではない。そんなことは百も承知だが、その一方で、人間の感情がその程度で左右されることも事実だろう。そういう意味で、私の印象はオーストラリア人に対してちょっとネガティブだ。

旅先での接点中心だが、これまでアチコチでオーストラリア人と相性が合わなかったことを思い出す。そんなわずかな経験で物事を判断しちゃいけないが、冒頭で書いたようなニュースを見ると「やっぱり」的感情が頭をもたげてしまう。

潜水目的で世界中を旅した。アジアはもとよりミクロネシア、インド洋、カリブ海、エジプトまで行ったのに、ダイバー天国のオーストラリアはなんとなく気が進まず行ったことがない。イメージの偏りを避けるために今度こそグレートバリアリーフにでも行ってみようと思う。

なんだかんだ言って自分の遊びしか考えていない結論づけ方に我ながら呆れる。

ところで、世界の皆さんが怒りまくる捕鯨について。

はっきり言って鯨は美味しい。生臭い安物は別として、鮮度と管理のよい逸品に合うと「調査捕鯨くらい許してよ」と切に思う。

池袋にある「坐唯杏」(ざいあん)という飲み屋さんがある。酒肴の評価が高く、居酒屋マニアの世界ではそれなりに有名な店だ。ここで最近力を入れているのが鯨。

さえずり、皮クジラあたりを酢味噌で食べると鯨食文化バンザイって感じだ。肉とは異なる脂の上質感は結構くせになる。鯨の串カツやハリハリ鍋も定番料理として用意されている。

先日は、下あごの付け根の「鹿の子」と呼ばれる部分があったのでおそるおそる食べてみた。松阪牛の牛刺しもびっくりのとろけ方で、ほんの数切れで2,3千円の値付けも妙に納得。

私の世代は本格的に鯨を食べてこなかったので、正直その有り難みはあまり感じない。でも、「へー」とか「ほー」とかの感嘆詞つきで味わう鯨の珍味を経験すると、いにしえの鯨食文化の奥深さが想像できる。

オーストラリア人にも、それが鯨だと知らせずにこそっと食べてもらいたい。きっとカンガルーより美味しいと思うはずだ。

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