2013年10月28日月曜日

クルマの話


クルマの話で盛り上がる機会が減ってきたように感じる。私の周りだけだろうか。

確かに車の売れ行きは低下を続け、輸入車販売台数もピークに比べれば相当減少した。

若い頃は、誰それがソアラを買ったらしいとか、あのコの彼氏はポルシェに乗ってるだの、そんな話をよく耳にした。

「おクルマは何にお乗りになってるのですか?」と女子から尋ねられたときに、「カローラです」と答えたくない一心で、ビンボー学生まで必死にローンを組んで中古の真っ赤なクーペなんかに乗っていた時代だ。

世代ごとに確実に「クルマ・ヒエラルキー」みたいな空気が存在していた。実際、自動車メーカーも若者ウケするクルマをたくさん開発して、テレビCMも今より盛んだった。

今のクルマのCMは、すっかりファミリー向けが主流になり、夢を売るというより実用性を強調するようなものばかりだ。

時代の変遷と言ってしまえばそれまでだが、なんだか淋しい。女性がファッションや宝飾品にウツツをぬかすのと同じように、男子の社会でもクルマへの熱い思いが盛り上がってほしいと思う。


先日、免許証の更新に行ってきた。免許を取得してからもう30年になる。「じぇじぇじぇ」である。これから30年も運転するとは思えないから、考えてみればドライバー人生も後半戦である。

数えてみたら随分いろんなクルマに乗ってきた。おんぼろ、へんてこ、家族用のゲタ車まで全部含めれば25台ぐらいになる。長く持つと下取り価格がなくなるのでコマメに回転させてきたから台数だけは多い。

4駆小僧だった名残りで、ジープタイプの四輪駆動車も8台乗った。今でもラングラージープは常に欲しいクルマである。


中古車屋で衝動買いした幌仕様の真っ赤なジープが大好きだったし、昭和の頃には改造しまくった日産サファリ(商用登録、軽油仕様)でオフロード踏破に励んだりした。

カイエンも乗ったが、どうにも馴染めずに、高く売れるうちに数ヶ月でとっとと手放してしまった。シボレーやキャデラックの四駆の方がしっくり来たから、やはりあのタイプはアメ車のほうが好みなんだろう。

ドイツ車、イタリア車、英国車も乗った。最近は、英国車に肩入れすることが増えた。根拠はないのだが、なんか落ち着く。ドイツ車の素晴らしさも充分知っているつもりだが、何てったって街中に溢れているから、アマノジャッキーとしては、ついつい少数路線を選んでしまう。

車種やメーカーごとのウンチクはさておき、一人で運転しているときの「おこもり感」は他の場面では味わえない快適さだと思う。

書斎とか自分専用の個室は狭い方が落ち着く。男の心理はそういうものである。おこもり部屋、秘密基地感覚である。

助手席に女性を乗せてのドライブデートも悪くない。密室である。会話に気を遣うことはない。横並びに座っているから面と向かってキザな台詞をはかずに済む。

クルマの話ついでに、ちょっとした節税ネタをひとつ紹介したい。少し儲かってしまった中小企業向けの手法だ。

ポイントは6年落ちぐらいの高級中古車を購入すること。税務処理上、耐用年数は2年で済む。2年といえども減価償却のパターンによっては1年目に取得価格の大半が損金になる。

数百万とか1千万円ぐらいの利益が見込まれる場合に、割と簡単に大きな金額を経費に出来る有効な策となるわけだ。

6年落ちぐらいで1千万円前後の高級車は結構あるから、社用車として購入すれば結構な節税効果があるわけだ。

その後、クルマの価値が大暴落しちゃえば面白みもないが、中古でも高い価格が維持されているものなら、その後もそこそこ高値で処分可能であることが多い。

クルマ好きの経営者なら知っておいて損はないと思う。そんなことより黒字を出すことのほうが大変なのが現実か。

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