2016年10月14日金曜日

B型だから仏像を買う


女こどもじゃあるまいし、血液型を気にすることはないが(女こどもの皆様スイマセン・・・)、B型の特徴を聞くとそれなりに自分に当てはまることが多い。

興味を持ったことに妙に集中するのもそのひとつだ。

先月、京都で仏像巡りをしてきたのだが、それ以降も仏像に魅せられている。気品のある表情や姿形、歴史に惹かれる。

ガラにもなく国立博物館にも足を運んでいる。曜日によっては夜の8時まで観覧できるから有難い。国宝だの重要文化財だのそんな有難い仏像がゴロゴロある。

お寺と違って博物館では至近距離で鑑賞できるし、横や後ろから眺めることが出来るのが嬉しい。お賽銭も不要だ。

東京はさすがである。博物館や美術館のラインナップは相当なものだと思う。仏像に限らずあらゆる芸術品や世界の名画の他、やたらと貴重なモノをごく気軽にひょっこり見に行ける。

ヨーロッパを旅すると、誰もがなんちゃら美術館やナンチャラ博物館を覗きに行くが、ニッポンの東京様も世界的に凄いと思う。見なきゃ損!だ。


国立博物館で開催中の特別展は、その名も「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」である。

重要文化財の宝庫と言われる山里の古刹から20体もの貴重な仏像が集まっている。壮観だ。信心のない私でもついつい手を合わせたくなる。

仏像鑑賞などというとお堅いイメージもあるが、音声ガイドが実に素晴らしかった。ナビゲーターは「いとうせいこう」と「みうらじゅん」である。


こういう場所の音声ガイドは、たいてい渋い声の俳優なんかが格調高く四の五の語っているのが普通だが、聞こえてくるのは私が敬愛するエロ大王「みうらじゅん」師匠のシュールな解説である。

平安の秘仏に圧倒されながら耳に響いてくるのは師匠の語る「和尚さんの個性的なキャラ」の話である。面白かった。

別な日、日本橋の三井記念美術館に足を運んだ。こちらでは「松島・瑞巌寺と伊達政宗」展を開催中だ。

伊達政宗さんにあまり興味はないのだが、瑞巌寺の秘仏「五大明王像」が寺以外で初めて公開されるとかでいそいそと出かけた。不動明王をはじめとする恐い顔の仏像達である。


貴重な屏風や欄間、武具などを素通りして仏像コーナーに直行。しばし眺める。平安時代の作。本来は33年に一度だけ開帳される秘仏だとか。

5人?揃って完全な状態なのが凄いことである。平安時代だ。1千年も前の話である。気の遠くなるような歳月をずっと恐い顔で過ごしている仏像の大変さに頭が下がる。

五体の仏像と別に置かれていた「不動明王三尊像」も印象的だった。脇に控える童子像の表情が非常に柔らかく、ホッコリした気分で見入った。

ちなみに、その場にたたずんで童子像の意味や由来を調べていたら係員からスマホ利用を注意されてしまった。短気な私は不動明王もビックリの恐い顔を作ってキレ気味に退室するハメになった。短気は損気である。


別な日、谷中(千駄木)の「乃池」に寿司を食べに行ったついでに仏像フィギュアを衝動買いしてしまった。

入仏供養というか開眼しているわけではないので、あえて仏像フィギュアと呼ぶ。前々から気になっていた専門ショップである。全国の有名な仏像のミニチュア版が勢揃いしている。

私が購入したのは国宝第一号・広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像のミニチュアだ。20センチ弱の愛らしいサイズだが、指先の微妙な加減が上手く再現されている。



もともとこの像は、繊細な指先の表情がひとつのウリである。思索にふけるポーズである。小さいながらもこの部分が再現されているから萌え萌えである。

どこに置こうか迷ったが、寝室に置いてある腰ぐらいの高さの本棚の上に鎮座してもらった。毎晩毎晩ベッドに横になった私を見下ろす。

グーグーいびきをかいて惰眠をむさぼる私の行く末を毎晩毎晩考えてくれているようで何とも有難い。

そのうち、もう少し大きいバージョンも購入しちゃいそうである。

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