2017年8月2日水曜日

草津でハッスル


旅好きな私にとって第二の故郷と呼びたい場所はいくつもあるが、草津温泉もその一つ。


もう40年以上前から通っている。祖父が購入したリゾートマンションに子供の頃は家族と、青年時代は友人達と、家庭人時代は子ども達と出かけた。

先日、1年に1度のヘトヘト小旅行に行ってきた。目的地は草津。子どもサービスに徹する時間である。なんと元嫁サマまで一緒である。

修行みたいなものだ。

離婚した夫婦が一緒に旅をするのはヘンテコだが、何かと子供の事情があるのでそこは割り切って“良きパパ”に変身する。

365日のうちの3日間ぐらいは、四の五の言わずにそんな時間を過ごすのもオトナのたしなみである。

リゾートマンションに泊まればタダだが、いろいろケジメも必要だし、それ以前に手狭だから系列の大型ホテルの2ベッドルームを利用した。

あいにくの空模様だったが、気温は20度ちょっとである。涼しいだけでバンザイである。夏の草津の利点は冷房いらずに過ごせる点だ。

空気も清々しいし、夜になれば長袖が必要だから夏場に温泉を楽しむには最適だ。ましてや泉質は日本有数の素晴らしさである。

ウダウダと書いているが、私の仕事は子供サービスだから悠長に避暑を楽しむ時間など無かった。とくに下の子と頑張って遊んだ。

10歳のダウン症児である。身体はすくすく育ってとくに病気もなく元気バリバリである。とはいえ、言語能力やいろいろな理解力の面で一般的な10歳児のようにはいかない。

目を離せばすぐに行方不明になるし、何かにつけて誰かのサポートは必要だ。老境?に近づいている私にはキツいが、彼と付き合うことは結構良い体力トレーニングになる。

野生児みたいなヤツだから大浴場でもハシャぎたがる。仕方なく人のいない時間をうまく見計らう。人目が無ければコッチのものだ。たしなめなきゃいけない私までザブン、バシャンと大騒ぎである。

健全な散歩に長々と励んだだけでなく、ホテルのゲームコーナーで汗だくになってモグラ叩きゲームと格闘したり、エアホッケーに熱中したり、カラオケボックスにも行った。

念仏を唱えるかのようにマイクに向かって「嵐」の曲をブツブツ歌う息子と「西野カナ」ばかり歌う娘の横で、場を盛り上げていた私の姿は、実にいたましい、いやイジらしかったはずだ。

元嫁サマとも表面上はギスギスせずに過ごした。子供にとっては楽しい夏休みのイベントである。そこは辛抱である。普段は好き勝手に生きているから、この時ぐらいは頑張らないといけない。

だったら離婚なんかするなと言われそうだが、そう単純なものではない。それとこれとは別。人生いろいろである。ケッケッケ。

ボウリングもした。イマドキの世の中は過保護だからガーター防止バーなる小細工もしてくれる。制御棒のおかげでどっちに投げてもガーター溝には落ちない。息子もいっぱしのスコアに大はしゃぎだった。



実用情報を一つ紹介する。これはレストラン「どんぐり」で食べたミラノ風ポークカツレツとビーフストロガノフである。

宿メシが主流の温泉街ではウマい食べ物屋は見つからないが、この店だけは別だ。草津リピーターやマンション族なら誰もが知っている人気店だ。

草津温泉で唯一の美味しいレストランだろう。中心エリアからは少し離れるが、わがリゾートマンションやその系列のホテルからは近い。週末の夜は予約必須だが、湯畑周辺でテキトーな店に行くのなら、こちらに足を向けた方が間違いない。

話を戻す。最終日は渋滞を恐れて早めに東京に戻ってきたので旅のシメとして東京ドームシティに向かう。

ウェイウェイした感じの若者が喜びそうな店「ババガンプ」で夕食。ピカピカ光る容器でジュースが出てきたりするので子供ウケは抜群だ。

寿司屋でシッポリ、ウナギ屋でウッシッシみたいな私の基本パターンとは対極的な店選びだ。ハッスル父ちゃんの面目躍如である。


店に入る前に空高く子供をジャンプさせるアトラクションがあったので息子にやらせてみた。普段は結構なビビり体質なので泣くだろうと思ったが、予想に反して「楽しい楽しい」と大騒ぎである。

私もトライしたかったのだが、体重70キロまでしか受付けてくれない。当然ダメである。親だって空に舞い上がって叫びたい時はある。実に残念だった。

小旅行が終わって帰宅した日、寝付きの悪い私にしては珍しく気絶するように爆睡。結局9時間も寝た。

以上。

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