2019年6月7日金曜日

いろエロな漢字


現場記者だった頃に比べてすっかり漢字が書けなくなった。これも自分の劣化だと思うと残念だ。手書きで原稿を書いていた頃は得意になって難しい漢字を書いたが、パソコンに向かうようになってダメになった。

一応、書きもの商売をしている以上、漢字には詳しくありたい。漢字の面白さは独特だ。アルファベット言語の国の人々よりそういう文化を持っていることは誇らしい。

「恋は下心、愛は真心」という言葉がある。恋も愛も一文字の漢字だが、「心」という文字が組み込まれている位置をもじった笑い話?である。

恋は下側に心があり、愛は真ん中に心が置かれている。まさに言い得て妙といったところか。

似たような屁理屈みたいな使い方としては「偽善の偽」も聞いたことがある。「偽という字は“人の為”なんだから偽善だって素晴らしい」。

漢字のいわれ、成り立ちを語り出したらキリがないが、結構面白いエピソードは多い。

「好」という字は母親が子どもを抱いている形がベースなんだとか。なんとも素敵な話だ。逆に「取」という文字は、その昔、戦いに勝った者が負けたほうの耳を切り取った習慣から生まれたそうだ。恐い話である。

「鰯」はすぐに傷んでしまうから「弱」が使われ、「鰹」はカツオ節で分かる通り、干すと堅くなることがルーツだ。

普段、何気なく使っている漢字も意味合いを考えると、その奥深さに感心する。

と、いっぱしの教養話みたいに書いてきたが、ここは私の戯れ言ブログである。予定通りに脱線しようと思う。

私が敬愛するかの「みうらじゅん師匠」がかつて「夜の漢字大賞」という企画に取り組んでいた。

その漢字を見ただけで、あらぬ妄想をしてしまう文字を選ぶという高尚な企画だった。

「姦」、「性」、「淫」、「勃」など数多くのエントリーの中から大賞に選ばれたのは「嬲」(なぶる)である。

確かに凄い文字だ。女が真ん中で左右に男と男。まさに「あらぬ妄想」のためだけに生まれたような文字かもしれない。

個人的には「淫」、「濡」、「漏」といった“サンズイ”がつく漢字にナゼか目が行く。サンズイは怪しいというのが基本認識である。

「満」、「汁」、「泌」、「液」だってサンズイである。マニアックなところでは「泄」なんかもある。

ちなみに、こんなことを書いている私の下の名前は、実はサンズイの連発である。二文字の漢字それぞれにサンズイが付いている。

サンズイ+サンズイ。ちょっと問題かもしれない。。。

まあ、キリがないからこのへんでまとめに入ろう。

以前、知り合いから素敵すぎる誤字メールをもらった。拍手したいレベルだった。

「股の機会にぜひ誘ってください」。

股の機会である。そりゃあすぐにでも誘いたいものである。

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