2020年7月13日月曜日

アマゾン パパゾン


娘が19才になった。来年は成人だ。親バカまっしぐらな私としては既に感慨深い。

私に対しては反抗期もまったく無いまま育ってくれた。今もちょこちょこ誘いが来る。

娘の小遣いでは行けないような高いスイーツ屋にスポンサーとして連れていかれたり、いわば打ち出の小槌みたいに扱われているのだが、だとしても声がかかるのは嬉しい。



これは銀座にある「ボンボヌール」というカフェで出てきたスイーツだ。なんだか煙がモクモクしていた。

あんころ餅や麩まんじゅうのほうが遙かにウマいと思う私にとっては単なる高いだけの店である。

でも娘がニッコニコになれば親バカな私は満足だ。お勘定にビックリしたことは顔に出さずに、帰り際にはラデュレのマカロンまで土産に持たせた。

実に甘い。まさにスイーツ父ちゃんである。甘いのは良くないことだが、娘は私に似ずにかなり堅実派だ。なかなかケチである。その点は元嫁のおかげだろう。

話は変わる。実家の母親が親元を離れて暮らす子供に食材などをあれこれ送ることをAmazonをもじって“ママゾン”と呼ぶらしい。

なかなかセンスのあるネーミングだ。私も一人暮らしを始めて間もない娘にいろんなものを送りつけている。パパゾンである。

お金がかかるという点では「パパ損」と表記するほうが的確だ。もともとネットでしょっちゅう買い物をしているから、つい娘にもいろいろ送ってやろうなどと考えてしまうわけだ。



先日も災害時に利用するラジオやどうでもいい雑貨を送った。もう何年も取り寄せ続けている高濃度ビタミンCも欠かさず送っている。

この高濃度ビタミンCは、ウソかホントか、普通のビタミンCサプリと違って体内に滞留しやすいので効果を発揮するとか。

何年か前に娘のニキビ対策商品として買わされた。たまたまなのか、効き目があったのか、その後、娘のニキビはすっかり改善され、なぜか風邪もまったくひかなくなったらしい。

信じるものは救われる、といった印象もなくはないが、そうなるとヤメる気配はない。買わされ続ける私としてはビミョーである。



で、コロナ禍のいま、私もこれを毎日飲み始めるようになってしまった。免疫力向上に効果があるというフレコミなので手を出してしまった。妙に高い商品だから困ったものである。

飲み始めてまだ2ヶ月程度なのだが、効果は不明だ。強いて言えば風邪っぽい様子になることがまったく無くなったことぐらいだろうか。

でも、もしそれが高濃度ビタミンCの効き目だったとしたら意味はある。今の時期、ちょっと風邪っぽいだけでコロナを疑って右往左往しなければならない。そうならないだけでも有難い。

他にも様々なサプリや常用薬を服用しているから、いったいどれが私の元気の源なのかはまったく不明である。

さて、娘が19才になったということは、あと1年で長期熟成保存していた記念の酒が飲めることを意味する。



娘が生まれた時に焼き締めの甕に入った泡盛を購入した。メーカーに相談して甕の背面に娘の名前を彫り込んでもらい、20年経ったら感動しながら飲もうと企んだわけだ。

購入時点で5年モノだったから、来年娘がハタチになる時には25年モノである。素焼きの甕で保存しているとガラス容器での保存と違って熟成が進む。間違いなくウマい泡盛に育っているはずだ。

甕を発注した19年前、果たして自分は20年後に娘と仲良く酒を酌み交わせる仲でいるのだろうか等々、いろんなことが頭をよぎった。

あと1年、大過なく過ごせれば、記念の泡盛を嬉し泣きしながら飲めるだろう。その日が待ち遠しい。

離婚だなんだと少しガタガタはしたが、娘との関係が断絶していたら甕を見るたびに悲嘆に暮れていたはずだ。そういう状況にならなかったことはとても幸せなことだと思う。




2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

実は、娘さんこそ高級スイーツを理由に富豪様と会いたいのでは。いずれにしても羨ましい微笑ましい父娘関係です。

富豪記者 さんのコメント...

コメントありがとうございます!

いやいや、さすがにそんな殊勝な娘ではないです。パパ活とか呼ばれてますし(笑)。でもとりあえず嫌われてないようで助かります!