2021年12月15日水曜日

「香港1997」焼味に興奮する


「焼臘」。読めない。読めないのにこの文字を見ると途端にヨダレが出る。香港に旅行に行ったときはこればかりを攻める。

 

「焼味」とも書く。これは「ショウメイ」だか「シュウメイ」などと読むらしい。食べ物のジャンルとして何とも説明しにくい言葉なのだが、とにかく私にとって「海外旅行の中華料理」といえばこれに尽きる。

 



ひと言でいえば“丸ごとロースト料理”と呼ぶのが適当だろうか。家禽類や豚肉が店先に悩ましい色になって吊されているアレである。

 

この画像のような店を見つけると満腹でも突撃したくなる。香港あたりではファストフードとして御飯の上にこれらをデンと乗せて手軽に食べさせる。

 



この画像は台湾で食べた一品だが、イメージとしてはこんな感じだ。甘めの味付けで余計な野菜も無く、男メシとしては最高だ。

 

ここ数年を振り返っても香港や台湾でこうしたロースト系にむしゃぶりついてきた思い出がある。画像を見返すとヨダレが出る。

 

香港

https://fugoh-kisya.blogspot.com/2016/03/blog-post_30.html

 

台湾

http://fugoh-kisya.blogspot.com/2019/05/blog-post_10.html

 

さて、こうしたロースト料理は意外に東京では見つからない。しっかり探していないせいかもしれなが、ちょっとした中華料理ではジャンル違いなのかなかなかメニューには見当たらない。

 

そんな中、私の職場からも自宅からも近い位置にこうした香港的なローストを味わえる店を見つけた。

 

その名も「香港1997」。天津飯店グループが経営する香港系?に特化した店である。場所は銀座一丁目駅からすぐ。店内も適度な高級感があって使い勝手は良さそうだ。

 

店名に香港を冠するだけに「焼味」系がウマかった。まずは「蜜汁叉焼」。この文字を見るだけで私は興奮する。

 



甘めの味付けのチャーシューである。心の中で“みつじる、みつじる~!”と叫びながら味わう。

 

4切れから注文できる。他のものもアレコレ頼みたかったので、4切れで注文したのだが、すぐにもう4切れ追加したほど私の好みだった。

 

お次はローストダックである。サイズは三段階用意されているが、一番小さい4分の1サイズでこのぐらいの量だ。

 


 

添えられるプラムソースを塗って味わう。「ウ~イエィ」。福山雅治が代表曲「桜坂」で唸っていたあの部分だけを繰り返しながら味わう。まさに「ウ~イエィ」な味だ。意味不明でスイマセン。

 

正直、私はこの2品だけを大量に食べていたいのだが、そうもいかずに他の料理もいくつか味わう。

 




 トリュフ入りのタマゴと海老の炒め物はフワッとしながらもネットリ絡みつくような旨味に満ちた一品で、スープ入りシュウマイも官能的なダシの味わいにウットリした。

 

特筆すべきはワンタン麺だ。麺が特徴的である。東京ではなかなかお目にかからない香港の麺を使っていた。食べたことがある人なら独特なあの風味を懐かしく感じるはずだ。

 


 

一見、薄そうに見えるのだが、実際にはしっかりした味付けが絶妙だった。ワンタンもぷりぷりで食べ応えがある。何より香港麺のボソっとした感じが嬉しい。

 

香港に何度も出かけたのは30代の頃だった。街中の麺粥屋に入ってはこの麺を使った汁麺や汁無し麺をやたらと食べまくった。上に書いたような「ロースト乗っけご飯」かジャンクな麺を交互に食べていたような感じだった。

 




これは5年前に撮っていた香港麺のアップである。日本の麺とは明らかに違う風味と食感で汁無し麺に牛肉の煮込みなんかを乗っけて食べるのも最高だった。

 

思わぬきっかけで近場に香港麺の店を見つけたわけで、ロースト料理と麺を味わいに今後ちょくちょく出かけそうな気がする。

 

それよりもまた行ける日が来たら真っ先に香港を訪ねたい気持ちになった。最近はこのブログでヨーロッパに行きたいとか、スペインが恋しいだのアーダコーダと書いているが“香港行きたい病”も加わってしまった感じだ。




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