更新が間に合わなかったので過去ネタを2つ載せます
TOTO
https://fugoh-kisya.blogspot.com/2015/03/toto.html
邦題
https://fugoh-kisya.blogspot.com/2014/04/blog-post_30.html
東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
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台湾に行ってきた。マイルを使った無料航空券の関係で4泊というゆったり旅になったのでアレコレ変化球?を交えた時間を過ごした。
台北郊外に温泉があるので最初はそちらに宿を取った。北投温泉という日本統治時代に一気に開発された温泉地らしい。海外で温泉につかるのもオツだ。
北投亞太飯店(アジアパシフィックホテル)というリゾートみたいな名称の宿を取ったのだが、これが結構立派な和風モダン調の宿だった。部屋にはデカい浴槽があって白濁した源泉が堪能できた。
部屋風呂だけでなく大浴場も日本式で水着は不要。普通に裸で楽しめた。これまた白濁かつ硫黄臭プンプンの上等な温泉が溢れていた。サウナもあってのんびり過ごすには最高だった。
事前に北投温泉のことを調べている際は、電車の乗換情報とかがいろいろ出てきて面倒な立地かと思ったのだが、実際に行ってみれば台北中心地からちっとも遠くない。タクシーで30分弱の距離だった。
台湾の物価も日本並みになってきたが、タクシーに関してはかなり安い。到着当日に松山空港から北投温泉までが30分程度で4千円ぐらいだっただろうか。チェックアウト後に台北中心部に移動した際もその程度の値段だった。重い荷物を抱えて電車移動するよりタクシー利用が便利だ。
温泉街みたいな風情があるわけではないが、駅周辺にはそれなりの繁華街が広がっていた。マックをはじめ牛丼屋など日本のファストフードのお店もいくつも揃う。宿は朝食付きで手配してそれ以外は街をぶらついて現地メシを食べ歩くのがオススメだろう。
台北中心部も賑やかで楽しいが、3泊以上滞在するなら北投温泉に1泊することをオススメしたい。私なら2泊しかなくても1泊は温泉宿を選ぶと思う。そのぐらい気に入ってしまった。
台湾旅行を決めてから現地の野球関係の情報を見ていたら偶然にも私の滞在中に日本ハムファイターズが台北で親善試合をすることを知った。
ネットでチケットを予約。発券は現地のコンビニ限定だとのことでちょっとビビったが、思った以上にスムーズにコトは進み、晴れて台湾国民ご自慢の台北ドームに足を運んだ。
出来てまもない球場だけに実に立派だった。郊外にあるのかと思いきや市街地のど真ん中だった。球場外周には数え切れないほどの飲食店等が入っていてその場所すべてがテーマパーク的な様子だった。
この日は気温が26度ぐらいあったのだが、球場内は寒いぐらいクーラーが効いていて快適だった。試合前のセレモニーもレーザー光線バリバリの一大スペクタルショーみたいで気分もアガった。台湾側のチアガールはもはやタレント並みの人気らしい。
試合では万波選手のホームランが観られたし、昨年のプレミア12で大活躍した台湾の陳傑憲選手も目撃できた。ファイターズガールによる例のキツネダンスを生で観られたのも結構嬉しかった。
それより何より興奮したのが新庄監督の登場シーンである。試合前、両チームの選手が一人づつ紹介されてカッチョ良くグランドに出てきて整列するなか、大トリで姿を表したのが新庄ビッグボスである。
一人だけなぜか外野席方向からオープンカーで登場。試合直前なのにスーツ姿で手を振っていた。もはや謎めいている。エースでも四番打者でもない。監督である。世界広しといえども監督の登場シーンをこんな演出でやってしまうのは彼ぐらいのものだろう。
台湾での新庄監督の知名度が高いとは思えないのだが、あの瞬間は間違いなくドーム全体が大いに盛り上がった。野球観戦の雰囲気だとは思えない状態だった。ロックのライブかのような熱さだった。
それこそが新庄監督の凄さだろう。「野球観戦の雰囲気とは思えない」ような空気を作り出しちゃうわけだから、やはり余人を持って代えがたい。眉をひそめる人もいるだろうが、文句を言うより一緒に野球というスポーツのエンタメ性を向上させたほうが建設的だと感じた。
日本では武道の影響もあってスポーツの世界にも何かと窮屈な伝統や慣習がつきまとう。柔道や空手道のような「野球道」みたいな感覚だ。それはそれで子どもの教育段階における部活動では意義もある。
でも、プロの世界では違ってもいい。こと野球に関しては本場メジャーリーグのような突き抜けた陽気さがあったほうが楽しいと思う。
新庄監督が体現する野球のエンタメ性向上という路線は、結局はファン層の拡大や野球人口の裾野を広げることにもなる。
今年のプロ野球はやはりファイターズに注目したいと思う。
台湾旅行の話からずいぶんと脱線してしまった…。
一人メシが好きだ。誰に気兼ねすることなくノンビリできる。一人メシが苦手な人も案外多いようだが、私には逆に理解できない。私が変人だからかウマいものはこっそり?一人で食べたほうが気楽である。
ただ、一人メシにも問題点はある。一人だと注文しにくいものや量的に厳しいものなど、同行者がいたほうが堪能できるメニューもある。
相変わらずウナギが好きな私だが、鰻屋さんに一人で行く場合に注文しづらいのがう巻きだ。ウナギの切り身をいれた卵焼きである。たいていの店では下の画像のようなサイズだからこれを食べちゃうと他のものが食べられなくなる。
老舗の専門店でこそ堪能できるのがう巻きだろう。職人さんの腕の見せ所だし、実際に名のある店を訪れたならう巻きを注文しないのはもったいない話だと思う。
鰻料理の王道といえば鰻重だが、白焼き、肝焼き、うざく、う巻きは脇役陣として欠かせない顔ぶれである。これらすべてを味わってこそ完璧なフルコースになるが、う巻きだけはボリューム的に諦めてしまうことが多い。
だから誰かを連れて鰻屋さんに行く場合、私の頭の中では「う巻きだ、う巻きだワッショイ!」って感じになる。ひとしきり白焼きやうざくに関するウンチクを語る一方で、実はう巻きにワクワクしていることが多い。
私の好みは甘い卵焼きである。だし巻きも美味しいが、関東風のふわふわウナギを出す店だったら、当然にう巻きの卵焼きも甘さがほしい。ところが、近年の西からの食文化攻勢?のせいで関東風ウナギの老舗みたいな構えの店なのにう巻きが甘くないケースが増えたように思う。
だし巻きも悪くないのだが、店によっては薄ぼんやりした味付けで拍子抜けする。そんなものを口にするなら思いっきり甘い卵焼きでニンマリしたい。
切り身のウナギのタレが甘めだから卵焼きはあえて甘くしない気持ちも理解できる。でも、でもである。年々偏屈傾向が強まっている私としては「卵焼きイコール砂糖」という考えに固執したいから時折残念な気持ちになる。
話がそれた。一人メシでは楽しめない同行者アリの場合の食べ物の話だった。
そこそこ寿司の世界に詳しいつもりの私にとって回転寿司はビミョーな立ち位置だ。勇んで行くのは格好悪いという古い人間ならではの思い込みが強い。
行くとしてもあくまで「つき合いで来ました!」みたいな顔をしたくなる。実際に同居する娘と連れ立って行くか、息子が遊びに来た時に行くパターンが大半だ。自意識過剰である。
回転寿司の楽しみは、回っていないお寿司屋さんでは味わえない珠玉の!?品々を味わえることである。コーンマヨしかり、ツナサラダしかり、サーモンしかりである。
グルメ評論の世界で決して語られることのないコーンマヨやツナサラダだが率直に言ってウマい。どう逆立ちしたってウマい。B級だのジャンクだのと言われようとも単純明快にウマいし、実はみんなが大好きなことをナゼか隠している食べ物である。
サーモンも実に可哀想なネタだと思う。普通のお寿司屋さんでは「そんなもの寿司ネタじゃねえやい」と仲間外れにされているが、そんな常識もいつかはひっくり返る可能性は高い。
今はまだ邪道かもしれないが、たいていのものが最初は邪道である。ウニやトロだって今でこそ寿司業界の大エースだが、その昔は寿司とは無縁の存在だった。そう考えるとサーモンだってあと10年20年もしたら老舗高級店でも普通に置かれるようになると思う。
この画像は人形町の「みさき」という回転寿司のものだ。「京樽」が母体のお店らしい。下手な街場のお寿司屋さんよりもシャリが美味しい。「しょせん回転寿司なんて…」という私の思い込みを良い意味で裏切った店だ。
もちろん、そんなネガティブな思い込みが復活してしまうヘンテコな品々もある。下の画像はエビとチーズがミックスされた意味不明な一皿だった。注文するほうが悪いのだが、回転寿司ならではの邪道系?をある意味とても愛している私としては味見しないわけにはいかない。
やはり、邪道系はコーンマヨ、ツナぐらいにとどめておいたほうが無難だと感じる味だった。でもチーズが好きな子どもならバクバク食べるかもしれない。
ちなみに、この店にはトロタクならぬ「ツナタク」がある。文字通りツナサラダとタクアンの巻物だ。これが結構ウマい。クセになる味だ。これなら家でも作れそうでオススメ。
こんな話を書いているだけでまた食べたくなってしまった。また子ども達を連れて「つき合いで来ました!」という顔を作って出かけたいと思う。