2009年8月20日木曜日

池袋 鮨処やすだ

“うまいもの不毛の地”である池袋に会社があるおかげで、私のデブ度合いはこの程度で済んでいる。良いことなのか不幸なのか微妙だ。

寿司好きの私にとって、まともな寿司を出す店が繁華街の規模の割に少ないことはストレスだが、考えてみれば、まともな店がたくさんあったら目移りしちゃって困るかもしれない。

さて、そんな池袋で貴重なお寿司屋さんである「鮨処やすだ」に久しぶりに行った。相変わらず美味しいものを安定して出してくれる。お値段も池袋では一級だが、それに見合った内容で楽しめる。

この手の店が増えれば池袋も悪くないのだが、ここが貴重な存在だということ自体が池袋の現実だ。やはり、開業という勝負の場所として池袋を選ぶ人は少数派なのだろう。

関サバや関アジも準備されていることが多い。名ばかりのマズい魚ではなく、ちゃんと独特の食感と味わいが感じられて嬉しい。やはり池袋では貴重な存在だ。

アルコールの品揃えも不満はない。というか普通の呑んべえなら充分満足だろう。日本酒も珍しい銘柄も積極的に用意してあり、気分に応じて楽しめる。

先日は、「翠露」の純米吟醸とやらにノックアウトされた。聞いたことのない銘柄だったが、信州・諏訪の銘酒らしい。スッキリしながらパンチもあってお寿司屋さんの肴とは相性バッチリだ。

この店のエライところは、日本酒の管理状態からも見て取れる。一升瓶であれこれ揃えているが、注文の都度、空気抜きを使ってシュボシュボ。ちゃんと徹底している。

日本酒バーなどでは珍しくないのだろうが、お寿司屋さんでこの姿勢を徹底しているところは少ないだろう。おかげで「口開け直後の酒はどれ?」などという質問をしないで済む。

暑い季節、つい冷酒を頼みたくなる。安心して劣化していない味を試せるのは有難い。

うまい冷酒が出てくれば、珍味系の肴が欲しくなる。もちろん、この店の特徴である味の濃い白身魚の刺身でもいいのだが、やはりひとひねりした肴が欲しい。

この日は、蒸しアワビ、ノドグロ塩焼き、このわた、その他にも魚の種類を忘れたが昆布締めが一品。チビチビ冷酒を楽しむにはもってこいだ。

この酒肴揃いの皿は、その都度メンバーが替わる。しょっぱい系、魚卵系、キモワタ系が中心選手だが、ウナギの白焼きが登場したり変わり種も登場する。

握りを頼む頃にはいつも酔っぱらっているような気がする。先日は、握りを8貫ほどたべたのだが、いつも5貫程度がせいぜいだったので妙に満腹になってしまった。

シャリも美味しい。ちゃんとシャリとしての存在感がある。フンワリとしたシンコの握りを口に放り込むと単純明快に幸せになる。

こんなことを書いていたらまた行きたくなってしまった。

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