2009年8月7日金曜日

押尾学 性癖

一体なんなんだろう。押尾学。

もともとドラマや映画で見た記憶はない。ワイドショーでしか見たことがなかったタレントだが、いま最高に話題沸騰中だ。大出世だ。

31歳だとか。亡くなったお相手は30歳のホステスさんだったそうだ。

セックスの興奮を高めるために薬物を使おうとして事故につながったと見るのが妥当だ。そういう仮定で話を進める。

31歳のセックスにそんなものが必要なのだろうか。なんだかなあ~。自然にノーマルで頑張れないのかなあ~。バイアグラとかレビトラあたりの薬物なら同情するが、覚醒剤モドキじゃあ話の外だ。

下ネタを率直に書いてみる。30歳を過ぎた頃、若さの勢いだけじゃなくなって“余計なこと”を考えはじめるのはよくある話かもしれない。私自身にも思い当たるフシはある。

せいぜい、コスプレとか怪しいオモチャとかその程度の“非日常効果”にウハウハ興奮してお茶を濁していれば何も問題はない。普通はその程度でしのいでいる。

それ以外には、ハプニングバーを入口とする“グループ系”なんかで展開される、見たり見られたりの非日常性とかにハマる人もいる。

人の趣味ってホントにそれぞれだが、そうした“余計なこと”にはまってしまった後の落とし穴って意外に恐い。

この手の“変な趣味”の話って、自分自身ではついつい刺激に麻痺しちゃっている部分がある。酒飲みついでに悪友にポロッと話したりすると異様に興奮されて逆に驚くことがある。

そうか、そんなに変なことだったんだと改めて思い直したりする。「普通のこと」の「普通」の尺度がずれてきていることに気付かないことがある。

こうなると、なかなか元に戻るのが大変。どんどん変なほう変なほうへと進んでいく。結果、人様に言えないような行為じゃなきゃ満足しなくなる。軌道修正はそれなりに大変。

いろんな“おイタ”があるのだろうが、幻覚作用を求めるような薬物に手を出すようじゃ救いはない。「性癖」などと言って済む話ではない。

とはいえ、「違法薬物だと思わなかった」、「薬物は(死亡した)女性からもらった」との押尾容疑者の発言も気になる。もし本当にそうだったのなら、誰でもこんな怪事件に巻き込まれる可能性があることを意味する。こわいこわい。

エロ道を追求することは健全なスケベ男なら自然なこと。ただ、その追求がエスカレートしていけば、やがて危険な領域に入りかねないというわけだ。

話を変える。セックス方面に限らず、普通のことが普通に楽しめなくなることは悲劇だ。この事件の印象はそれにつきる。やはり「普通のこと」ってもっともっと有難く感じていたほうがいい。

つくづく「足るを知る」ことの大事さを思い知らされる。どんなジャンルでもエスカレートしていく途中段階は楽しい。ワクワクするし、「もっともっと」となりがちだ。ただ、行き着いた先には枯渇感というのか、不満足しか残らない。

もともとは有難かったものが、やがて当たり前になり、それだけでは不充分になり、最後には不平や不満だけが支配する。こんな悪循環は物質社会の都市生活者に特有の症状だろう。

先日、8歳の娘がいい子チャンだったので200円あげた。物凄く喜んでいたが、きっと5年もしたら変わっているはずだ。ご褒美がわずか200円だったら不平不満爆発だろう。

なんか例えが変だが、要はそういうこと。

「足るを知る」ことの大事さと「足りていることに気付かない」愚かさは、つい見失いがちな真理なんだと思う。

ビジネスをやっている以上、あくまで儲けることを目指す。前期よりも前年よりもいい数字をあげたい、もっと稼いでもっと高い給料を取りたいと考える。それこそがエネルギーの源だ。逆にいえば、この発想が弱い人は経営者に向いていないのかも知れない。

社会貢献だとか綺麗事を言っても儲けがなければ始まらない。儲けるためには、がめつさが必要だし、どん欲さも大事だ。ある意味「足るを知る」ことの対極にある姿勢だ。

従業員を雇用し、その家族を含めた人々を結果的に養っていく以上、がめつく、どん欲に上を目指さないと、すぐに事業なんて吹っ飛んでしまう。「足るを知る」などと言っているようだと、世知辛い世の中、あっと言う間に商売敵に総攻撃されて終わってしまうだろう。

私の場合、個人的に色々思うところあって、数年前から「足るを知る」という言葉や考え方に惹かれるようになった。なるべくそういう意識を強く持ちたいと考えている。

なんか仏教的な言い回しになってしまうが、「当たり前のことへの感謝」、「普通という有り難さ」みたいな思考をモットーにしたいと考えるようになった。

一応、ビジネスの現場にいて従業員も抱えている以上、あまり綺麗事をブツクサ言っているわけにも行かないのだが、個人的には「足るを知る」という発想を見失いたくない。

儲けを目指す発想とは相容れないわけで、なんともバランスの取りにくい話ではある。

なんか今日は話にまとまりがなくなってしまった。31歳にもなったタレントが引き起こした怪事件が腑に落ちなくて、あれこれ書き殴ってしまった・・。

とりあえず、押尾学を反面教師にしてみよう。まずはアッチ方面に関してノーマルで満足するよう心掛けることから始めたいと思う・・・。

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