2010年10月20日水曜日

雑感

久しぶりに六本木に行った。高校生の頃はちょっと背伸びして遊びに行く街だったが、いまでは縁遠い場所になった。

いつの間にか目抜き通りにパチンコ屋が登場し、オッパイパブなんかが進出した頃から、昔の思い出が壊されるような気がして、なんとなく足が遠のいた。

ロアビルあたりは待ち合わせのメッカだったが、今では向かいのドンキホーテにその地位?を奪われたような格好だ。

先日、ドンキの並びに立派な「喫煙所」を見つけた。JT直営なんだろう。小綺麗な空間にいっぱい灰皿が置かれ、椅子もあってしばしくつろげる。

考えてみれば、こういう場所はJTしか運営できない。すっかり少数派になった喫煙者のためにアチコチにつくってもらいたい。

週末、近所を娘と散歩中に見知らぬオバサンがにこやかに声をかけてきた。道に迷ったのかと思って、親切に応対しようとしたのだが、オバサンの用事は私の歩きタバコへの注意だった。ちょっとビックリ。

おまけに「子どもの前で何ですか」と言われた。そんな時代だ。こういう経験をするとタバコがやめられない。意地でも吸い続けようと思ってしまう。

六本木の喫煙所の話に戻る。そこでは案内役の女性まで待機して、灰皿を変えたりして働いている。無料喫煙所にしては手厚い。しかたなく、缶ジュースを買ってしまった律儀な私だ。

喫煙所と名のつく場所にロクなものはない。大体が閉鎖的な密閉空間。空港内の変な部屋なんかその典型だ。そこに集う人達の表情は見るからにダメな人って感じ。私も同様だ。ああいう場所に行くと、さすがに禁煙しようかと思う。

思い返してみると、ほんの15年ぐらいで喫煙環境は激変した。15年ぐらい前はアメリカの飛行機でもタバコが吸えた。早めに搭乗手続きして必死に喫煙席をキープしていた記憶がある。

当時、カリブ海方面に良く行っていたので、喫煙席確保は大事な課題だった。その後、全席禁煙に移行し、猿マネの日本の航空会社もすぐに追随。それでもアジア系の航空会社は結構長い間タバコOKを続けた。

マレーシア航空、ガルーダインドネシア航空、フィリピン航空などなど。このタイミングに合わせて私の潜水旅行はすっかり東南アジア方面に限定された。

その後、世界的圧力に負けてすべての航空会社が全席禁煙に移行したが、そんなわけで、いまでもこうしたアジア系の航空会社にはどこか感謝の気持ちを感じる。昔の友人みたいな感じでついついヒイキしたくなる。

話がそれた。六本木の話だった。旧友が働いている店を覗いてきた。「黒薩摩」という店。銀座にもある。全国の郷土料理を小洒落た店で手軽に提供するチェーン店のひとつだ。

銀座店には以前にも行ったことがあるが、六本木店の方が料理の手作り感が感じられた。ああいう価格帯で、それなりの雰囲気で、あのぐらいの味なら、個人店が争うのはなかなか大変だろう。

この不景気のなか、ひっきりなしにお客さんがやってくる。激安店には行きたくないタイプのお客さんは、こうしたお店が受け皿になっているのだろう。

頼んだ料理も思った以上に美味しい。鶏のタタキ、豚肉料理、さつま揚げのほか、カツオの刺身もバッチリだった。つけ合わせとか前菜代わりの生野菜がまたシャキシャキしてウマい。これなら流行るのも良く分かる。

どちらかといえば、チェーン展開している路線の店を毛嫌いしがちな私だ。職人の志が感じられないとか、団体客ばかり優遇するからイヤとか、アナログこそ風流など、あくまでちっぽけな要因で判断している。それもケースバイケースだろう。

大手資本がチェーン展開すれば、それなりの強みは当然あるわけだし、用途によっては重宝する存在になる。面白味はないものの間違いはない。

そう考えると個人店が生き残っていくのは相当大変なんだろう。脱サラした友人が遠からず飲食店をオープンすべく奮闘中だ。

このご時勢に勝負をかけるわけだから、荒波に漕ぎ出すようなものだろう。それなりの個性というか、ウリは大事だ。ポイントをどこに置くのだろう。

まあ門外漢の私がどうこう言える話ではないが、相手は長年の友人だ。随分と貯まってしまった備前や唐津のぐい呑みでも開店祝いにドサッと進呈することにしよう。

今日は何を書きたかったのだろうか。まったくまとまらなかった。

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