2022年9月30日金曜日

登別の湯


北海道に行ってきた。登別温泉と札幌に一泊ずつの気軽な旅行だ。同行者は今回も大学生の娘である。

 

秋めいてくると途端に温泉に行きたくなるのだが、今回は濁り湯を堪能したくなって北の大地に向かった。登別は私の大好きな温泉地でこれまで5回以上は訪ねている。

 

海外に行けてないから貯まりまくったマイレージを利用して千歳空港へ。そこからレンタカーで登別まで1時間ほどのドライブである。

 



 登別にはいくつも良い宿があるが、大浴場や露天風呂のスケール感でいえば「第一滝本館」と「まほろば」の2択だろう。シッポリ高級志向の「滝之家」も捨てがたかったが、お忍び旅行じゃないから大露天風呂を優先した。

 

今回泊まったのは「まほろば」。バカでかい露天風呂がウリの大型ホテルである。娘が幼稚園の頃に連れてきたことがあるが記憶には無いらしい。というわけで秋風と巨大風呂を堪能してきた。

 

大浴場だけで充分なのにちょっと奮発して濁り湯の部屋風呂が付いているお高い部屋を予約した。硫黄の香り漂う湯に浸かりながら週刊誌も読めるしタバコだって吸えちゃう。シャンパンだって持ち込めるのだが、娘と一緒だからそういうバブリーなことはしなかった。当たり前だ。

 



 

硫黄泉が掛け流し状態の部屋風呂も良かったが、室内もなかなか快適だった。寝室と居間スペースに別れており専有面積はかなりのもの。のんびりとホゲホゲした時間を過ごせた。

 

部屋代にコストがかかったから夕飯は一番リーズナブルなビュッフェを選んでみた。北海道の大型旅館の多くが凄まじい品数の気が狂ったような?ビュッフェを用意している。あれはあれで気分がアガる。

 

とはいえ、そういうビュッフェ形式だと味のほうはイマイチというパターンが通り相場でもある。ところが今回のビュッフェはコロナ禍の影響もあるのか、常識的な品数で一品一品の味もちゃんとしていた。嬉しい誤算だった。

 


 

食べ放題のカニもたいていはシャバダバなのだが、今回用意されていたズワイは臭みもあまりなく思った以上に身がギッシリ詰まっていた。食べ放題レベルとしては上等だった。

 

お高い部屋を取った客への特典としてビュッフェメニューとは別に蝦夷アワビと毛ガニを盛った一皿も出てきた。思考回路が単純な私は何だかトクした気分になった。

 


ちょこちょこと料理を楽しみながら生ビールをグビグビ。温泉で火照った後には最高である。バター味の謎のパスタまで食べちゃうあたりが私のダメな点である。

 


 

ビュッフェのシメには食べ放題のイクラをてんこ盛りにしたご飯をかっ込んだ。口の中はもちろん全身の隅々までゴキゲンモードになった。「イクラは飲みもの」と言いたいぐらい大量に摂取した。幸せってこれを意味する言葉だと感じた。

 

夕飯の際にはあまり調子に乗って吞んでしまうとその後の温泉がキツくなるからアルコールは控えめにしてみた。それはそれで何だかもったいないような気がしたが、そのぐらいじっくり長々と濁り湯に浸かることを身体が求めていた感じだ。あくまで温泉第一だった。

 

登別の大型旅館の特徴は何種類もの源泉を引いていることだ。今回の宿も2種類の硫黄泉の他、酸性系の湯、塩系の湯が楽しめた。泉質にこだわりたい人にはオススメだ。

 

大浴場に数え切れないほどの浴槽があってタイミングによっては巨大風呂も一人貸し切り状態に出来た。イクラ食べ放題と同じぐらい幸せだった。夜の気温は結構低かったので露天風呂の気持ちよさも格別だった。

 

唯一の心残りが大浴場に用意されていた滑り台を使わなかったことである。誰もいないタイミングもあったから一人で奇声を上げながら温泉に突っ込む滑り台を楽しめたはずなのについついトライせずに終わってしまった。


 

訪日外国人が増え始めたら大浴場がガラガラ状態になることはないだろうから絶好のチャンスを逃してしまった。惜しいことをした。

 

温泉の効能を書くつもりがヘンテコなまとめになってしまった。

 

 

 

 

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