2022年9月2日金曜日

香川照之騒動に思う

 俳優・香川照之へのバッシングが止まらない。何ともビミョーな話だと思う。三年前の乱痴気騒ぎで当事者同士でカタがついた話を蒸し返して尾ひれをつけて攻撃する空気ってちょっと怖い。


旧友を擁護したい気持ちだけでなく純粋に違和感がある。過去の話であり訴訟沙汰の当事者でもなかったわけだから、裏があるというか何か作為的な感じもする。何かしらの虎の尾でも踏んだのだろうか。




CM降板も相次いでいるようだが、商売上、大衆迎合するしかないスポンサーとしてはここまで炎上が続いたら仕方がないのだろう。


これがジャニーズ事務所や大手芸能プロ所属のタレントだったらここまでの騒ぎになったのだろうか。ふた昔前の和泉元彌バッシングの際も後ろ盾の事務所が無かったことが反発勢力を勢いづかせたらしい。それと似た感じがする。


もちろん世の女性達の中にはセクハラ行為をした人間を見るだけで不快になる人はいるだろう。その理屈の前では「あらあらバカだねえ。気をつけろよ」という鷹揚な感覚は太刀打ち出来ないわけだ。


正直言って男目線ではただただ気の毒だ。非難覚悟で言ってしまえば夜の酒場でのスケベなイタズラが「性加害」なる重々しい言葉に脚色されて断罪されるのはどうかと思う。ましてや後になって謝罪して決着しているわけだから過剰なヤッカミにも思える。


つくづく自分が一般人で良かったと胸をなでおろしている。そう感じる人は2千万人ぐらいはいる気がする。すいません、さすがに言い過ぎか。。


パワハラおじさんだの酒癖が最悪だのバッシングのネタはそういう次元だ。それはそれで褒められた話ではない。でも薬物だのレイプだの脱税だのといった犯罪と同じようなノリで叩き続ける世間の空気感は気持ち悪い。


騒動当初に擁護派の声が多かったことも、いわゆる"正義中毒"や"マナー警察"みたいな人達を燃え上がらせてしまった原因だろう。つくづく有名税というヤツの大変さを感じる。


多目的トイレでちゃっちゃとセックスに励んだ芸人、ひき逃げを起こして平然としていた俳優、かつては深夜の公園で全裸になって捕まったアイドル、婦人警官をクルマで跳ね飛ばして逃げたアイドル、もっと昔にはパンツに勝手にマリファナが入っていたと強弁した名優等々、有名人の騒動はいくらでもあったが、今回の騒動は実に小粒な話だと思う。


まあ、正義感バリバリの立派な聖人君子からすればコトの大小は問題ないという理屈になるのだろう。それが正論と言えば正論なのだろうが、随分と窮屈な社会になったものである。


そう考えること自体が既に時代とズレていると叱られるのかもしれない。それならそれで仕方ない。それが私の感覚だ。無理してそれを直そうとも思わない。


ついでに感じるのがSNS社会の気持ち悪さだ。声なき声ではなく、過激に意思表示する一部の人間の声がさも世論の大勢かのように世間に広まっていく。


それこそ、騒動について何とも感じていない人や別に叩くほどの話ではないと思っている人はあえてSNSで意思表示することはない。結果、トンガった声ばかりが世間の耳目を集める。なんとも気持ち悪い話だ。


今回の騒動はベタに表現すると、出る杭は打たれるの見本みたいな話だ。出過ぎた杭は打たれないという表現もあるが、出過ぎてたぐらいの売れっ子・香川照之でも後ろ盾の部分や様々な思惑が絡んだ反発勢力の力には抗しきれなかったのだろう。


こうなったら大晦日恒例の番組だったダウンタウンの「笑ってはいけない」に復活してもらいたい。世間を騒がせた有名人の禊ぎコーナーが一種のウリだったからゼヒ香川照之を起用してもらいたい。


「ブラジャー仮面」とでも名乗って吹っ切れて弾けて欲しいものだ。大真面目にそう思う。








3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

御意!

匿名 さんのコメント...

全く同感で御座います。ブログを読ませて頂き何故かスカッとした気持ちになりました。

富豪記者 さんのコメント...

コメントありがとうございます。そう言ってもらえると有難いです!