2023年11月27日月曜日

アドレナリン 


無事にバンドライブが終了した。100名ほどのお客様が集まってくださり、2時間半ほどのステージを楽しくやり遂げることが出来た。完全燃焼だ。昨年に引き続きオリジナル曲は封印してご来場の皆様にとって耳馴染みがある邦楽、洋楽のカバー曲だけで構成した。

 

毎年1回、その年の後半にライブをやり続けてきた。コロナ禍の2年間は中止して昨年久しぶりに復活、今年も無事に終わった。ホッとして発熱したり寝込まないか心配である。

 

私の役割はボーカルというか、フロントマンである。2日がかりで仕上げたMC台本をベースにその場の雰囲気や盛り上がりに応じて流れを作っていくのが一番大事な仕事だ。

 

歌を二の次にしてはいけないのだが、実際は進行管理に一番力を入れたような気がする。素人バンドライブにありがちな眠たい空気、退屈な雰囲気になるのはイヤだからいろいろと奮戦した。全体的にうまくまとまった。後半の大盛り上がりはかつてないほどのレベルになった。

 

バンド活動を始めて10回目のライブだ。今までは基本は座って歌うスタイルだったが、今回は一念発起?してノリの良い曲では立って歌った。棒立ちもマズいので揺れたり跳ねたりドタバタしてみた。

 



「ステージに恥など無い」。今回初参加してくれたパーカッション担当メンバーから言われた金言を胸に刻んで頑張ってみた。後半はお客さんの多くが立ち上がって踊りだしたり大合唱になったり、手前味噌だが素人バンドのライブとしては相当な仕上がりになったと思う。

 

パーカッションが入ったことでバンドの音がずいぶん華やかに膨らんだのが今回のライブの特徴だろう。オープニングのパーカッションソロでは、ざわついていたお客さんが一気にステージに集中してくれた。

 

それにしてもノリノリで揺れたり跳ねたりしながら歌うことがあんなにも体力を消耗するとは驚きである。何度も重ねたスタジオ練習では感じなかったが、やはり本番アドレナリンが加わると全然違う。思った以上にヘロヘロになる。

 

70歳を超えてもステージで動き回る永ちゃんあたりのプロフェッショナル達の体力とエネルギーに今更ながらビックリ仰天である。日頃の不摂生をひたすらに反省する結果になった。


汗の量も凄かったし、測ってはいないけど"瞬間風速”ではライブ前日より3キロは体重が減ったような気がする。分母がデカいから結構そのぐらい落ちていたはずだ。

 



バンド結成仲間であるアコースティックギター担当メンバーは、しっとり系の弾き語り曲を安定した技量で聴かせてくれた。アコギだけの曲ではフルート担当メンバーの気持ち良い音色も加味された。全体の構成上、ノリノリ曲とのバランスも良い感じだった。

 

エレキギター担当メンバーは例年にないキレッキレぶり、プロはだしの力量を誇るドラマーも、いつも酔っている熟練のエレキベースもさすがの仕上がりだった。ノリノリ曲などでは素人レベルとは思えない演奏を見せてくれた。

 

便利屋的メンバーである我が姪っ子は今年もバイオリン、キーボード、ソロ歌唱とマルチに活躍。バイオリンの名曲「情熱大陸」を5分ほどのロックバージョンにアレンジした演目では、それぞれのメンバーがシビれるコラボを見せてくれた。インストゥルメンタルなのに会場が大いに湧いた。

 

昨年初参加した同級生新人ドラマーはエレキベースをこなす娘さんとともに4曲だけ選手交代で出場。モタついた箇所はあったものの上手にしのいだ。パニックにならずにやりきったあたりは経験の少なさを感じさせない中年男ならではだった。

 



50代後半になってステージで拍手をもらって大勢の人たちと一つになってワイワイ盛り上がれることは幸せだ。ただただ幸せの一言に尽きる。究極の非日常的喜びだろう。

 

思えば仲間内では死んじゃったヤツもいるし、生きていても大病と闘う話も頻繁に耳にする。そういうことがちっとも珍しくない年代の渦中にいるから、ひと時でもエネルギーを爆発させてアドレナリンを出しまくる時間を持てることは実に有難い。

 

歳のせいか何事においても「当り前だと思ってはいけないな」という思いが最近はしょっちゅう頭をよぎる。明日、事故で死んじゃうかもしれないし、それは極端にしても、検査で厄介な問題が見つかれば半年や1年先のことなんてどう転ぶか分かったものではない。

 

「昨日亡くなった誰かが生きていたかった日」が今日という1日であり、そう思えば日頃のグダグダした過ごし方は人生の無駄遣いである。


やたらと楽しかったライブを終えた直後にそんな殊勝な気持ちになった。改めてこれからの日々を充実させようと決意した。

 

といっても一週間も経てばそんな思いもすっかり忘れてグダグダしちゃうのは間違いない。賭けてもいい。そこが私の凡人たるゆえんである。

 

でも、時々そんな気持ちになるだけでもまったくそれを感じないよりはマシだ。たかが趣味とはいえ、されど趣味である。いわば遊びの世界にもかかわらずバンドライブの成功を通してちょっと真面目な気持ちになったのだから結構なことだと思う。

 


このブログを読まれているかたで当日ご来場いただいた皆様には心から感謝しています。次の機会にもゼヒ楽しい時間を共有しましょう!

 

  

●備忘・セットリスト

 

ダンシング・オールナイト(もんたさん達)

勝手にしやがれ(ジュリー)

真夏の夜の夢(ユーミン)

もうひとつの土曜日(ハマショー師匠)

BE MY BABY(ロネッツ)

I Only Want to Be with YouBay City Rollers

ラストショー(ネタ枠・ハマショー師匠)

アメリカ(ハマショー師匠)

シングルベッド(シャ乱Q)

つぐない(テレサテン)


休憩


今はもう誰も(アリス)

情熱大陸(葉加瀬太郎)

Dont stop believing(ジャーニー)

妹(ネタ枠・かぐや姫)

なごり雪(かぐや姫)

さよならエレジー(菅田将暉)

WON'T BE LONG(バブルガム)

ヤングマン(ネタ枠・ヒデキ)

GOLDFINGER'99(ヒロミゴー)

上を向いて歩こう(斉藤和義)






 

 

0 件のコメント: