化粧をする男子が珍しくないらしい。世の中も変わったものである。昭和の頃に色気づいた私からすれば「男が化粧するなんてアホか」という感覚だが、そんなことを言っていられる時代ではないようだ。
とか言っている私も人生60年目にして初めて「男性用化粧品」とやらに手を出してみた。顔面に塗るクリームである。美容液というか美容クリームと呼ぶのだろうか。
これまで顔面ケアに気を使ったことはなかった。洗顔用と名のつくものを使ったことがない。風呂に入った時に洗髪ついでにシャンプーで顔も洗う。もしくは寝る前に手洗いついでにハンドソープで顔を洗うか、はたまた、夏は水、冬はお湯だけでジャバジャバするだけで終わり。その後は顔に何かを塗ることは無かった。髭剃り後のヒリヒリ解消のローションしか使ったことがない。
さて、男性用美容クリームの話である。シミしわ対策に良いらしいが、そんなものがクリームを塗るだけで改善するはずもない。そこはさすがに信じていないのだが、単に肌ツヤが確実に改善すると聞いたので試してみた。
ここ1か月ぐらい朝と夜の2回欠かさず顔面にクリームを塗っている。朝は髭剃り後にアフターシェーブローションの変わりに塗る。夜は歯磨きついでにジャバジャバ顔を洗った後に塗る。というわけでさすがに面倒な作業ではない。
効果のほどはどうかというと、正直言ってビックリしている。効き目はあるようだ。何よりも顔がテカらなくなった。というか脂が浮いてこなくなった感じである。それだけで満足だ。
これまでは午後になると少し顔面に脂が浮いてくる感じがあったので、コンビニで売っている濡れティッシュのようなフェイシャルなんとかぺーパーで顔をゴシゴシするのが常だった。
男性用クリームを使うようになってからはその作業がいらなくなった。これは悪くない。長時間経っても顔の皮膚がサラっとしている感覚だ。さすがに結構な値段を取る商品にはそれなりに意味があるのだと痛感した。こればかりは「化粧」というイメージに抵抗があった私も認めざるを得ない。
手始めに使ってみたのがサントリーが派手に宣伝しているVARONという商品だ。広告サイトによるとスキンケアで幸福感が変わるという調査結果があるらしい。ホンマかいな?の世界だが、顔にクリームを塗るだけで幸せになるのなら試してみる価値はある。
実際に使ってみたがとくに幸せになった感じはない。いや、でも午後の顔面べたつき問題が無くなったことを幸せというなら私にも幸福効果は訪れているのだろう。
効果を実感すると単純な私は欲が深くなる。もっと良い商品はないかとネットであれこれ調べてみた。知らなかった世界とはいえ、想像以上に男性用美容マーケットは百花繚乱だった。
その中でしつこく私のスマホに広告が出てくる「チェルラー ファルコ パーフェクトクリーム」なる商品に手を出してみた。どこがメーカー名でどこが商品名かよく分からないのだが、ナンチャラ成分が配合された画期的?な商品らしい。
かといって、不思議なものでこういう商品がお手軽価格だったら逆に気持ち悪がって買わないのかもしれない。消費者心理ってそんなものだろう。
で、このクリームを試してみたところVARONよりも個人的には気に入った。塗るときに少し卵系?のヘンテコな香りがあるのだが、しばらくすると消える。クリームではあるがベタつかずもっちりした感覚になる。
長時間経っても顔面が脂ギッシュになることはなく、“サラモチ”感が持続する。なんとなくではあるがVARONよりも良い感じに肌に濃く染み込んでいる感覚がある。
有効成分について広告ではあれこれ表示しているが、そんなものは素人である私にはチンプンカンプンである。実際に使ってみた感覚で判断するしかない。
というわけで、しばらくはこのFALCOというクリームを愛用してみようと思うが、もっと良い商品がないかと探したい欲求も消えない。凝り性な人間はこういう時に不便である。
正直言って世の女性陣が好みの化粧品を求めて右往左往?する姿を小馬鹿にしていたのだが、ようやくその気持ちがちょっとだけ分かるようになった。人生いつまでも学ぶことは多い。
ところで、いまさら顔面のケアを始めた私はいったい何がしたいのだろう。先日は知り合いに「そんな下がり眉は運気も良くないから眉毛サロンで整えたほうがいい」と言われてちょっとその気になっている。
いまさら、なのか、いまだから、なのか。考えてみれば悩ましいテーマである。
2 件のコメント:
身だしなみですから、歯磨と一緒ですよ
ありがとうございます。顔面、サボってたことを反省します!
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