2023年4月14日金曜日

枕の話

 

大学生の頃の10時間睡眠はさすがに無理になったが、今も私は寝るのが好きだ。どちらかといえばロングスリーパーかもしれないが今は67時間睡眠が基本である。

 

寝付きが悪い日はユルい睡眠薬「ルネスタ」を飲む。ナゼかこれを服用した翌朝は目覚めが妙にスッキリする。依存しない程度に使っている。

 

眠りを支える大事な相棒が枕である。私は“枕難民”みたいなところがあり良さそうな枕の広告を見るとすぐに騒動買いしたくなる。おかげでFacebookの広告は枕ばかり出てくる。

 


 

この10年でいくつ枕を買ってしまっただろう。56千円ぐらいの枕ばかり買ってきた。どれも別に悪くなかったのだが、ついより良き枕を求めて買い続ける。ちょっと硬めでちょっと高めが私の好みだから、使わなくなった枕の中材をほかの枕に加えたりしてアレンジもする。

 

高い金を払ってオーダー枕を作ることも考えたのだが、ほんの数分、いや数十分だとしても普通の状態の昼間に緊張しながら横になって諸々測定したところでバッチリ完璧な枕に辿り着けるとは思わない。

 

実際、その日の状態に併せて複数の枕を使い分けている。肩のこり具合、空腹具合、飲んだ酒の残り具合などその日によって快適な枕はビミョーに変わる。

 


この1年ほど安定的に使っているのがNeltureというネットで見つけた業者が出している横寝専用枕だ。確か1万円ぐらいしたから私の枕ストックの中では高価な部類に入る。

 

横寝の際の下側に来る腕の収まりが心地よい。なんてことのないポイントだが案外そういう部分が大事だ。ちょっと高さに不満があるのだが、中の構造が特殊でカサ増ししにくいのが残念。

 


 

このアイリスオーヤマ製の枕が今の二番手である。中にはパイプ材が入っているのだが、ほかの商品の中からパイプを取りだしてこっちに大量投入して高さを上げた。硬さもかなり満足いくレベルに変わった。

 

この二つがいわば堀内と高橋一三のように(例えが古くてスイマセン)両エース的に私の睡眠を支えてくれている。おかげでここしばらくは新戦力を探すこともなく平和に寝ている。

 

ところが、愛用している横寝専用枕に新たなラインナップが加わったことを知って私の難民的性格?がムクムクと頭をもたげてきた。いま気に入っている枕のニューバージョンなら無視するわけにはいかない。

 

で、新商品に手を出してしまった。基本的にはサイズがデカくなった感じで細部の改良もしているらしいが寝心地はどのぐらい変わったのだろう。ワクワクして到着を待った。

 




一週間ほど新商品を試してみた。枕の良し悪しなど1日や2日で分かるはずはないというのが私の信念である。一週間使ってみた感想は「普通」である。ちょっと残念。

 

16千円ほどという価格は私の枕遍歴の中ではかなり高い。井川に巨額マネーを払ったヤンキースほどの失敗ではないが、筒香獲得のアテがはずれたレイズぐらいのショックはある。

 

富豪を目指すくせにそんな程度で悔やんではいけないのだが、私にとって「枕を買う」という行為は一種の趣味に近いので満足出来なかった時の痛手は大きい。

 

寝心地が悪いわけではないのだが、ムダなデカさが気に入らない。安定感もイマイチだし頭を載せる場所が今ひとつ決まらない。

 

私の睡眠時の姿勢は横寝しながら予備の枕を股に挟むという二段階枕活用スタイルである。新型のデカ枕も時には股に挟む場面もあるだろうが、全体にデカすぎるから抱き心地の面でよろしくない。

 

どんな場面でも抱き心地は大事である。峰不二子ばりの素敵な女性とベッドインするにしても相手の身長が2メートル30ぐらいだったらきっと嬉しくないのと同じである。

 

小さすぎるのもイヤだがデカ過ぎるのも考えものである。過ぎたるは及ばざるが如しそのものだと感じた。

 

問題は今回のデカ枕事件によって、私の新たなる枕購入意欲が久しぶりに盛り上がってしまったことだ。凝り性な性格はこういう時に困る。革靴だって足は左右二つなのに30足はある。枕もしかりである。頭は一つしかないのに10個以上揃えてもどうにもならない。

 

断捨離とは程遠い生き方みたいだ。

 

 

 

 

 

 

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