2007年11月8日木曜日

クルマの話

クルマの話を書いてみる。エンスーでもなんでも私としては、詳しいことは書けないが、クルマには、自分の“アマノジャッキー”を表現してきた歴史があるので、その点を中心に書いてみたい。

昭和も終わりに近づいていた頃、鮮烈なデビューを飾ったトヨタ・ソアラ。友人のソアラを借りてみたが、確かに上等、格好も良い。でも私が選んだのはニッサン・レパード。ソアラの陰で売れなかった素敵なクーペだ。初期の「危ない刑事」で柴田恭兵が乱暴に運転していたことだけが知られているクルマだ。

その前は、若者の間で、繰り広げられる不毛なクルマ自慢が鼻につき、どうせならと思って、当時は誰も見向きもしなかった四輪駆動車の世界に足を突っ込んだ。その世界では、すでに三菱パジェロが覇権を握っていたので、私が選んだのは、ニッサン・サファリ。本当に街で見かけなかった。その点だけがお気に入りだった。その後、四輪駆動車が大流行し、「街乗り4駆」なる言葉まで聞かれるようになった時には、あえて幌付きのラングラージープにも乗った

富豪っぽいクルマとしては、思い出深かったのがBMW850。メルセデスのSLばかりがもてはやされていた気がして、迷わず選んだ。「ソアラの向こうをはって乗ったレパード」みたいな感じですごく好きだった。

その後も、絶対数の少なかったジャガーXK8に長く乗った。最近は、とにかくアルコール優先の生活になったので、クルマへのこだわりが以前より薄れてしまい、某アメ車が車庫に眠っている。

国内旅行先でレンタカーを借りることも多いが、最近の国産1500㏄クラスはかなりカッチリ出来ていて実に快適。正直、都会生活には、それらがベストマッチと思っている。とはいえ、道路上で繰り広げられている厳然としたクルマヒエラルキーの現実を思うと、いわゆる高級車然とした顔の大切さも痛感する。

会社にある雑用専門の旧型マーチを運転していると、いろんなクルマにぶっ飛ばされそうな目に遭う。運転が下手なのではない。やはり見た目は大切だ。

おまけにひとつエピソード。その昔、渋滞中に前を走っていたサニーだったか、なんか可愛げなクルマにチョコッとぶつけてしまった。傷もつかない程度の接触だったが、そのクルマから大仏のような髪型の大男が2人降りてきた。

こちらはビビリまくったが、そのオジサンの第一声が「普段は、こんなガキの使いみたいなクルマに乗ってるわけじゃねえんだ!」。

私も、そのオジサンが下さったハンカチみたいに大きな名刺(大日本なんとかカンタラとか言う文字が毛書体で書いてあるやつ)を見ながら、「それらしいクルマに乗っとけよ」と大きな声で叫んだ(もちろん心の中で)。

幸い大仏ヘアーのオジサンはいい人で、小言を頂戴しただけで済ませてもらった。でも今でも思う。やはりアレは反則だろう。あの方々には、それらしきおクルマに乗っていてもらわないといけない。ちゃんとお約束通りのクルマだったら、後続車の私もきっと必要充分の車間距離を取っていたはずだ。

この教訓から得たものは、しみったれたクルマだと、周りが気にも留めてくれずに、かえって危ないということ。技術革新でさまざまな安全装置が開発されているが、クルマ自体の姿や形、ツラ構えが安全対策上もっとも大事な部分だと思う。

1 件のコメント:

coyote さんのコメント...

富豪記者殿のクルマ選び、エンスー血中濃度は高くないのかもしれないけれど、ものすごくいいセンスだと思う。しかし、大仏頭ヤクザもの(最高ですね、このわかりやすさ)が小振りなクルマに乗るのはたしかに反則だ。僕も同じようなことありました。細い道を歩いている時に何度もクラクションを鳴らすバカがいたので、振り向きザマにフェンダーを蹴り上げた。するとクルマからパンチパーマがおりてきて欠落した指を見せる。そんなもん見慣れてるんで「どんなドジ踏みゃ、2本もなくなんるだ、あ?」と挑発した。頭の弱いちんぴらヤクザはカタギの「意外な上から目線」にはおとなしい。裏を読むからだ。結局、中にのっていた兄貴分に即されて、舌打ちをして消えた。だいたい、細い道で歩行者にクラクション鳴らすようなヤクザなんぞにビクビク生きていたら、生きてこれなかった。富豪記者殿、次回は自分でぶつけて、さらにバーン、とバンパーでも蹴り上げてやってください。