2008年3月6日木曜日

網走、当りと外れ

網走ネタでブログを3日分も引っ張るのは手抜きだ。でもまた書く。前日の夜に「むらかみ」で珍味と寿司を堪能したのに、一夜明けて、流氷見学をすると、また昼にお寿司屋さんののれんをくぐりたくなった。

訪ねたのは「寿し安」。立派なビルを構える大型店。観光バスもやってくる。一般的に大箱観光用寿司屋にあまり良い評判は聞かないものだが、このお店は正解だった。

昼時とあって、大混雑かと思いきや、団体さんは階上の広間か座敷に収容されているようで、1階のカウンターは個人客がチラホラいる程度。これはのんびり出来そうだと舌なめずりをする。すっかり飲酒モードに突入だ。

生ビールから熱燗、焼酎お湯割りと夜と同じような感じで呑み続けてしまう。旅行の醍醐味は結局、昼間酒なんだと改めて実感する。

相変わらずナントカのひとつ覚えで「内子」を頼む。この店もタラバの内子をルイベ状で出してくれる。不健康そうな美味しさがたまらない。

ボタン海老とキンキをつまみでもらう。さすが釣りキンキの本場だけあって、キンキの味わいが上等。イヤミのない脂ののりとしっかりとした旨味。生のキンキは北海道ならではの味わいだ。

「鮭の切り込み」。昨日食べたニシンの切り込みの鮭版。酒肴としては申し分ない。

続いてウニのイカ和え。両方の素材が上等なんだから混ぜ合わせたら相乗効果は抜群。無言になる旨さ。

そしてエビの塩辛をもらう。痛風への恐怖を追いやって嘗め尽くす。甘エビとボタン海老の頭の部分からミソをかき集めて塩辛状にしている。酒肴に最高だが、どんぶり飯に乗っけて食べてもうまそうだ。隣に写っているのはルイベ状のタラバの内子。珍味類の写真はたいていまずそうに写るが、お味は最高。

そのあとホタテをつまんでから握ってもらう。

牡蠣の握りが印象的だった。普段牡蠣を握りで食べることはないが、サロマ湖産の小ぶりな牡蠣は、軍艦巻きにもってこいのサイズ。小ぶりながら味が濃く寿司飯との相性も悪くない。

生のキンキは、刺身より握りの方がより美味しかった。寿司飯とキンキの脂の混ざり具合がいいのだろう。

鮭の焼き漬けという握りも旨かった。よく分からないが、いわゆるヅケダレにつけた後サッと炙った鮭だと思う。ナマものばっかりのラインナップにちょっと変化がつく。

お決まりのツブ貝、ホッキ貝も握ってもらう。幸せな時間だ。

そしてハイライトがイバラガニの外子の握り。イバラの内子は大好物だが、外子は初体験。内子と同様、オレンジ色に怪しく輝いている無数の卵達。味は思ったほど濃厚ではない。数の子ほどあっさりしていないが、ジュワーっと旨味が広がるというより、プチュと旨さが広がる感じ。

最近、あれこれ変なものまで食べ続けてきたので、「生まれて初めて口にするもの」
が結構少なくなっている。そういう意味では、イバラの外子は純然たる初体験なので有り難い味がした。

真っ昼間から1時間半ほど、しっかり呑んで食べた。お会計して外に出たら、まだ昼だったことにちょっと焦る。酩酊。

その日の夜は、宿で食事。お手軽価格の宿だったので食事は期待していなかったが、ズワイガニと毛ガニが一杯ずつ姿ゆでで出てきた。カニ好きの私はニンマリ。でも味がない。ちょっと残念。

結局、夜の街に出直して、飲み直しを画策。さすがに寿司でもなかろうと、風情のある炉端焼屋さんに突入。しっぽり呑むにはいい感じの雰囲気。

ホッケの焼きものと青ツブ貝の焼きものを頼む。炭火焼でじっくり焼かれて出てきたが、あまり好みの味ではない。正直外してしまった。

前の晩とこの日の昼間に大当たりだった反動だ。流氷もバッチリ見られた。きっと運を使い果たしたのだろう。

そして翌日、朝飯を抜いて、流氷粉砕船に再び乗り込んだ後に、昨夜の失敗を取り戻そうと改めて市内の寿司屋さんに突入。店の名前は「福尚」。

イカの味噌漬けという味噌風味の塩辛とボタン海老をつまみにもらって、またまた昼から飲み始める。悪くないお店だったが、たまたまネタがかなり少ない。イバラガニの内子がかろうじてあったので、結構呑んだが、総合的にこの日は外れだったと判断、満腹にならないうちに、昨日の昼に訪れた「寿し安」を再訪。

昨日旨かったものを一通りおさらい。結構呑みすぎた。

流氷旅行といいながら結局は珍味追求旅行だった気がする。
まだ痛風にはなっていない。
しばらくはあっさりヘルシーな食事を摂ることにしよう。

0 件のコメント: