2008年3月13日木曜日

珍味、魚、肉

最近食べたウマいものを書く。
まずは「のれそれ」。毎年春頃に食べていた記憶があるが、今年は結構早く堪能できた。穴子の稚魚をそのままポン酢で食す。

のれそれって言葉はきっと四国方面の郷土料理系の呼び方なのだろう。割と最近では、東京でも珍しくなくなってきたが、なにより新鮮じゃないと、独特の透明な姿とぷりっとした味わいが楽しめない。

ポン酢にあらかじめ入れておくと、透明な身がシラス干しのように濁ってくるので、別皿のポン酢につけて食べた方が良い。
日本酒との相性抜群。今年の初物、高田馬場にある鮨源本店で味わった。

この鮨源、最近のレギュラーつまみとして抜群なのが、鰻の串焼き。一本でも頼めるので、お寿司屋さんの酒肴にアクセントが加わって効果的。

串焼きといっても蒲焼き状のものを串に刺しているのではなく、写真のようにブツを螺旋状に串刺しにした状態で、炭火でアツアツになって出てくる。中はジューシー、表面はパリっとしており、タレも甘すぎず美味しい。焼酎との相性が最高。

お次は、銀座のお寿司屋さん「まつき」で食べたキンキの塩焼き。この店は、北海道出身の大将が北海道産の鮮度の良い魚介類をこだわって揃えている。

いつもカウンター越しにネタケースに並ぶうまそうな生キンキが気になっていた。その日はひとりで晩酌。キンキを丸ごと一匹頼んだら、他が食べられなくなるから躊躇していたが、比較的小ぶりなものを選んでくれたので塩焼きでオーダー。

小ぶりとはいえ、脂ののりは申し分なく、あっと言う間に骨状態になった。北海道ではキンキの調理法が多様なようで煮る際も、普通の黒っぽいバージョンの他、「湯煮」が結構人気らしい。これは塩ベースのクリアな煮魚で、脂の味が引き立つお吸い物感覚で食せる料理だ。今度はこれに挑戦したい。

「鮨処まつき」では、このほか積丹に近い岩内のタラコが絶品。濃厚で後味が優しい。軍艦巻きにすると海苔がちょっと邪魔なので、海苔なしで普通に握りにしてもらうと口の中が大幸福になる。

和食以外では、六本木のステーキハウス「チャコ」に久しぶりに行った。

ここは30年ほど前の子ども時代に、やたらとドカ食いしていた頃に1キロのステーキを食べた店だ。

私の祖父は私のドカ食いを面白がって、日頃からスイカを丸ごと1個とかチーズケーキをひと丸とかにチャレンジさせた。

こっちも面白がってすべての課題を突破していたが、マクドナルドのハンバーガーを8個クリアした私に課せられた課題がステーキ1キロ。野球少年としてやたらと代謝が良かっただけに、脂の部分だろうが、つけ合わせの芋だろうがドンドン食べ続け、ライスも3枚食べた記憶がある。いまそんなことをしたら即死だろう。

六本木・チャコといえば、いまでも3~4人向けに1キロの肉塊ステーキを提供している。決して安くはない大人向けの落ち着いた雰囲気の店だが、この手の店にしては、気取らず、好きな量を注文できるところが高ポイント。

ステーキはさておき、鴨肉が乗ったサラダが美味しかった。ごま風味のドレッシングも鴨肉にマッチしており、酒のつまみにもってこいだ。

もともと、前菜系のメニューが少ないために、渋々鴨肉目当てにサラダを頼んだが、結構アタリだった。

今風の鉄板焼きも捨てがたいが、古典的なステーキ屋さんの魅力も捨てがたい。

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