2020年3月6日金曜日

ハグしたい気持ち


ハグをする場面がなくなった。まあ、この歳になっってアチコチでハグしまくっているヤツはいないだろうから当然ではある。

外国映画を見ているとハグのシーンが多くて羨ましい。別に異性間である必要は無い。親子間も同じ。日本人はあんなスキンシップはしない。


時々、キザな友人と会うとハグをされる。あれはあれで悪くない。絆の確認みたいな感覚になる。

握手とは違う大面積でのぶつかり合いが「俺たちは敵対していない」というボディーランゲージになる。

異性とのハグはなかなか難しい。親密な仲なら問題ないが、そうでない場合には単純にセクハラになりかねない。

銀座のオネエサンにハグされることはあっても、あれは営業活動だから「俺たちは敵対関係になるかも知れない」という疑心暗鬼は消えない。

考えてみれば親密な仲の女性とハグすることも意外に少ないかもしれない。すぐにエッチラオッチラ愛の確認行動に移行しちゃうから、ハグだけという状況は成立しにくい。別れの時やしばし離れることになった時の空港や駅のホームでハグが繰り広げられる程度だろう。

そういう私も若い頃に羽田空港で「別れのハグ」を結構長い時間やってしまった経験がある。年上の情熱的な女性だったので、ある意味こちらはなすがまま状態だった。

懐かしい思い出だ。まだバブルの時代だった。世の中が活気に溢れていた頃だ。空港でのあのひと時は今井美樹の歌が流れてきそうな雰囲気だった。

あの人は今どうしているのだろう。もう還暦が近いわけだ。ビックリである。そういう私も磯野波平と同じ歳になってしまった。

それより前の高校時代にもひょんなことから長時間ハグを世間に晒したことがある。もう40年近く前のことになる。

高校2年になる直前だったか、友人達とスキー旅行に出かけた。男女混合である。ある晩、一人の可愛らしい女のコと私は買いだし名目で抜け出した。雪道の散歩だ。

まだ純情だった私だが、そうはいってもスペクタルな展開に期待していたのだが、女のコの身の上話をずっと聞かされただけで色っぽい雰囲気はゼロ。

複雑な家庭事情を語っていた女の子は、そのうちメソメソし始めて、最後には私にしがみついて大泣き状態に突入した。

形としてはしっかりハグである。高校生の私は変なところがトンガリそうになったが、ハグ相手がわんわん泣くので人の目が気になって仕方なかった思い出がある。

ハグにも歴史ありって感じだ。

いま私にとってのハグは娘と息子とのテレパシー交換みたいな位置付けだ。

割としょっちゅう会ってはいるのだが、一緒に住んでいるわけではない。だから別れ際にはかなりしっかりとハグを交わす。

私の中では、娘や息子に「元気でいろよ、身体に気をつけろよ、悪いコトするなよ、いつでも応援しているぞ、大好きだぞ」といった感情をすべてグイグイ注入するような行為である。

だから結構な力が入るし、少しばかり時間も長めかもしれない。有難いことに、一応、嫌がられる素振りはされたことがない。いや、我慢してくれている可能性もある。

変な話だが、一緒に暮らしていたらハグなどしないはずだ。別々に暮らしてるせいで、ハグという副産物を得られたのだろう。ビミョーである。

でも、ハグした時に身体全体で感じる圧というか重みを受け止める感覚は得がたい。大切な人の大切さを実感できるから、いつまでもハグし合える関係を維持したいものだ。

ちなみに、今日の画像はその昔、カリブ海のリゾートで撮影したもの。記録を見たら1993年だった。27年も前だ。写真の二人も今やアラフィフ、アラ還か。なんだか複雑だ。

 

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

お疲れ様です。
野暮天の私にも、この別れの季節に混雑する中央線のホームで女の子にわんわん泣かれてむしゃぶりつかれた経験があります。
きっかけは、別れのハグでした。アラフォーでした。いい思い出です。
以来、気を付けるようにしていますが、人間、ハグは大切で必要な情愛表現ですよね。
今後もセクハラには気をつけてハグしまくりたいです。
それにしても、薬の服用には十分注意してご自愛ください。

富豪記者 さんのコメント...

コメントありがとうございます!

泣かれるのは有難迷惑ですが、ハグは爺さんになっても続けたいですね!