いま私を悩ませているのが痒みである。かゆくて仕方がない。股間に変な病気をもらったわけではない。腹回りがかゆい。
きっかけは繊維かぶれだ。先月、新しい下着を履いてちょっと腹回りがきつくなったスーツで過ごしたことが発端だ。
下着の色付きのゴム部分が腹に押しつけられ、そこが痒くなってボリボリかいていたら悪化した。
その後、少しずつ痒い部分が移動して、薬を塗ったり、塗るのを忘れて痒みが復活したりとイタチごっこが続いている。
いま自宅にいる時はノーパン状態でダボダボのスウェットで過ごしている。締め付け禁止である。スウェットもヘソの上まで持ち上げて力道山みたいなカッコで過ごしている。
ウーバーイーツが届いて玄関先まで歩くとスウェットがズリ落ちてチン○ン丸出しになりかねないので危険だ。
ここ数日、ようやく乾燥肌を防ぐためのボディクリームを塗る程度で痒みが治まってきたので峠は越えたようだ。丸出しの危険もまもなく終了だ。
乾燥肌や足の先っぽの冷えなど、女性が悩むような症状が出てきたのも、ここ2,3年のこと。
乾燥肌は痒みに繋がるから面倒である。靴下やパンツのゴム部分が要注意だから、まめにクリームを塗るようになった。面倒で仕方がない。
冷え性気味の足先も厄介だ。昔は世の女性達がベッドの中で「アナタの足、暖かいわねえ」などとすり寄ってきたものだが(ウソです。いや、ちょっとホントです)、そんな場面も今や昔である。
寝る前に本を読んでいる時にどうにも足先だけが冷たく感じて、即興で足湯に浸かることもある。
20㎝ぐらいお湯を貯めて、風呂のへりに腰掛けて本を読み続ける。スウェットを力道山みたいに胸近くまで持ち上げて裾をまくり上げた状態だ。かなりカッチョ悪いが、意外に気持ちよい時間が過ごせる。
読書といえば、最近ハマっているのが「山本周五郞」だ。今年は歴史小説をやたらと読んだ1年だったが、いまはこの大御所の短編ばかり読んでいる。
膨大な数の短編を残した作家だが、昔の本は文字が小さくて読みにくいので、最近刊行されたイマドキの活字サイズの本をまとめて購入した。
「人情武士道」という短編集は、各作品の末尾に発表年が掲載されている。多くが昭和ヒトケタ年の作品だ。
ヘタしたら100年近く前の作品である。歴史モノだから発表年が古くてももちろん違和感はない。
それでも100年近く前の小説だ。第二次世界大戦の前、大正デモクラシーの名残りが漂っているような頃に作られた話だ。現在でも普通に物語に引きこまれ素直に感動できちゃうことが何となく新鮮だ。
沢木耕太郎さんが選んだ作品集も4巻まで出ていた。活字も今のサイズで、傑作選というだけあってどれも面白い。
年末年始の休みに読もうと思ったのにズンズン読み進めているので、もうすぐ終わってしまいそうだ。
年末年始といえば、Amazonプライムビデオで改めて楽しんだのが超大型ドラマ「坂の上の雲」である。
10年ぐらい前にNHKが足かけ3年全13回で放送した歴史的な作品だ。Amazonプライムビデオで視聴した。NHKオンデマンドでも観られるので正月休みにじっくり堪能することをオススメする。
生前の司馬遼太郎が映画化やドラマ化は無理だと許諾しなかった超大作である。維新後に日清・日露戦争を経て近代国家の道を歩んでいく“日本の青春記”である。
つい先日から観ていたのだが、面白すぎて正月を待たずに見終わってしまった。後半に重要キャストで登場する児玉源太郎役の高橋英樹の迫力の演技が印象的だった。
放送された当時も夢中になって観たが、10年ぶりだから全てが新鮮だった。NHKが本気になって実力派俳優達も本気になって作られた作品だけに迫力が違う。
数多くの歴史モノの映像化作品の中でも珠玉の作品であることは間違いない。当時、足かけ3年という変則的な放送日程がもどかしかったが、一気に通して観られる今のほうが作品の素晴らしさを実感できる。
ちょっと説教好きな爺さんみたいな表現になってしまうが、端的に言うなら「日本人なら誰もが必ず観るべき作品」だと思う。
★年内の更新はこれでオシマイです。今年もお付き合いくださり有り難うございました。年明けは1月6日から更新を始める予定です。良いお年をお迎えください!!