年齢の概念って昔と今では大違いだ。男女ともに妙に若い人が増えている。
大人が幼くなってしまったと嘆くのは簡単だが、そんな評論家ぶったことを言っても仕方がない。素直に「若年化」を喜んだほうがいいと思う。
「7掛け」。昔の年齢に対するイメージと比べると、ざっとそんな感じらしい。成人式は30歳ぐらいが適当だという私の感覚から見ても妙にうなずける話だ。
60歳の人が昔の40代前半。70歳なら昔の50歳程度。文字にすると違和感はあるが、世の中で元気で暴れている高齢者を見ると納得してしまう。
真に受けて自分に当てはめてみると、私はまだ30代前半ということになってしまう。それはそれで変だし、困ったものだが、精神年齢はそんな程度かもしれない。
かつての人気ドラマ「太陽にほえろ」で苦み走った中年男を演じていた石原裕次郎は、当初まだ30代であの役を演じていた。
いまだったらキムタクぐらいだ。成熟の早さというか老成というのか、昔の人は大変だったと思う。
子どもの頃に憧れた桜田淳子サマだって、たかだか二十歳ぐらいで、ブリブリアイドル路線を卒業し、大人の女優みたいな顔をしていた。
山口百恵にいたっては21歳で引退した。引退コンサートの妖艶さがハタチそこそこだったとはビックリだ。いまどきのAKBなんて20代後半でもキャッキャっとブリッ子路線で通用している。
高倉健は80歳を超えている。それだけでビックリだ。後期高齢者どころの騒ぎではないはずだが、あの人の場合、いまだに「不器用ですから」とか言いながら女性と恋をしていそうだ。
80過ぎて不器用な人も困るが・・・。
ハマちゃんこと西田敏行だって65歳だ。企業戦士だったらとっくに定年退職だが、釣り好きなダメ社員役が今でも普通にこなせそうだから恐るべしである。
「人間五十年~」とか唸っていた織田信長の時代だったら50歳代なんて長老である。
現在の「若年化」が世の中にとって良いことなのか悪いことなのかサッパリ分らない。でも、間違いなく言えることは、男盛りも女盛りも昔とは比較にならないぐらい長くなったということだろう。
先日、六本木某所で狂乱のコスプレカラオケ大会に参加した。我が社の宴会部長があらかじめ高級個室カラオケボックスに用意したセクシー衣装は10着以上あっただろうか。
それを身にまとう女性陣は5人。恐ろしいことに全員が40代である。高校生の子どもを持つ母親もいた。
昔だったら「40過ぎの母親」は、かつての人気漫画「オバタリアン」みたいな風貌でイメージされたが、時代は変わったみたいだ。
ノリノリでミニスカポリスやミニスカナースやバニーちゃんに変身して、やいのやいの歌い騒ぐ。それがまた普通に衣装を着こなしているから恐るべしである。
「無理しちゃったオバサン」という感じではなく、皆様それなりのスタイルで、遠目に?見たら充分に若者に見えなくもない。
まあ、そんなノリの宴会に参加しようって言うのだから、それなりに自負とか自信もあるのだろう。若者達に元気がない時代だからこそ、こういう中年も大事な存在かもしれない。
2,3時間も一緒に騒げば、アラが出るというか、年齢相応の「おばさん特有の図々しい天下無敵な感じ」が漂ってきて、さすがに疲れる。そうは言っても、こっちもこっちで「偉そうでワガママなおっさん」だから文句は言えない。
その日、リアルタイムでFacebookにコスプレ宴会画像をアップしてみた。中途半端なコスプレ画像だったから、「見えない」という苦情が多数寄せられてしまった。
まさに「秘すれば花」である。画像がブレブレだったから、皆さん興味シンシンになったのだろう。
実態は「熟女狂乱ナイト」だったわけだから、遠目とかピンボケぐらいが調度良い。
失礼しました。