2024年3月1日金曜日

一気見の楽しみ


自転車で大転倒してまもなく1ヶ月。ほぼ普通に戻ったが、膝の裏に痛みが残っていて勢いよくしゃがむような動作がまだ出来ない。骨が無事だったから良かったが、やはりちょっとしたケガでも不便になる。健康の有難みを痛感中だ。

 

というわけで、脚の不調もあったせいでここ最近はすっかりテレビっ子になってしまった。テレビっ子という言葉自体すでに死語になった。私が今日書くのもネット配信モノがほとんどだ。

 

リアルアイムでテレビを見る機会はめっきり減った。いま楽しく見ているドラマ「不適切にもほどがある」と木梨憲武がもうすぐ死んじゃうお父さん役で出ているドラマもともに録画して見ている。

 

何かと話題の「不適切にも・・・」では喫煙シーンがバンバン出てくるが、あれはすべてCGで煙を出して演者はタバコを吸っていないそうだ。どうにも窮屈でイヤな時代になったものだ。

 

このドラマで主人公の娘役を演じる女優さん(河合優実)が気になってネットで調べてみたら昨年、NHKBSプレミアムドラマで主演を努めていたらしくさっそくNHKオンデマンドで見てみた。

 



「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」という実話ベースのドラマだ。一気に10話を見てしまった。感激してちょっと泣いた。

 

主人公の女性が中学生から大人になっていく姿を描いた作品だが、まず中学生の時に父親が突然亡くなる。その後、高校生の頃に今度は母親が車椅子生活になる。もともとダウン症の弟もいてまさにシッチャカメッチャカな家庭だ。

 

世間からは「あの家は可哀想」と単純にみなされることに違和感を感じた主人公は面白おかしい日常をSNSで発信してバズりまくる。福祉の現実など難しくなりがちなテーマが軽やかに描かれていて実に素晴らしいドラマだと感じた。

 

ダウン症の息子を持つ私もいろんな場面で「あるある、それ」と笑い「まるでその通りだ」とホロっときた。出演している俳優陣も皆さん実に良い演技でNHKBSじゃなければ制作できない“深度”のある名作だと感じた。

 

連ドラを一気見するのはかなりエネルギーが必要だが、一気見するからこその面白さも堪能できる。昨年大ヒットした「ブラッシュアップライフ」というドラマにも感動させられた。

 

バカリズムが脚本を書いて昨年数々の賞まで取りまくった人気ドラマだそうだ。まったく知らなかった私も見終わった今は「ドラマの革命」と称したくなるほど感銘を受けた。

 



思いがけずに死んじゃった女性が人生を何度もやり直しながらグイグイ成長していくストーリーだ。そう書くとちっとも面白くなさそうだ。でも実際は物凄い展開が続くから、未体験の人にはそれこそ10話を一気に見ることをオススメしたい。

 

バカリズムの脚本ということで単なるコメディーかと思いきや、とくに後半からはお涙頂戴的な話も盛り込まれていて実に深い内容になっていた。若い頃に脚本家になることを憧れていた私からすれば早々にそんな無謀な夢を捨ててよかったと心底感じた作品だった。これからはバカリズムを尊敬して生きていこうと思った。

 

脚のケガのおかげで「一気見癖」がついたきっかけは、その昔の法廷ドラマ「イチケイのカラス」。竹野内豊が型破りな裁判官役を演じる人気作品である。関連映画やスペシャルドラマも全部見てしまった。

 

「監察医・朝顔」もシーズン110話を一気見した。時任三郎は若い頃より枯れた味が出てきた中年以降のほうが魅力的に感じる。

 

ネット配信専門ドラマとしてはNetflixオリジナルの「サンクチュアリ 聖域」も面白かった。不良少年が相撲の世界に飛び込んで激烈な青春を過ごすストーリーだ。こちらもほぼ一気見。民放ドラマとは異質の面白さだった。

 

その他、映画を見そびれて後悔していた「沈黙の艦隊」がAmazonプライムのオリジナルドラマとして連ドラ形式で公開されたのでこれまた一気見した。

 


普段、漫画を読まない私だが「沈黙の艦隊」は前半の10巻ぐらいは読んだ記憶がある。壮大なスケールの話だけによく映像化出来たものだが、CG全盛の今だからこそ迫力ある作品に仕上がったのだろう。大沢たかおはタイムスリップ医療ドラマ「仁」の時から好きな俳優だが、中年になって渋みが加わって結構ホレてしまった。

 

「ドラマ一気見」が私の新たな趣味になりそうだ。最近やたらと眠くて仕方がないのはそのせいかもしれない。

 

ちなみにその他の一気見向けのオススメは3年ぐらい前にWOWOWオリジナルで放送された「華麗なる一族」だ。15年ぐらい前に民放でキムタク主演で制作されていたが、個人的にはWOWOW版のほうが面白かった。

 

昭和の高度成長期にのし上がっていくグループ企業を経営する一族の話だ。切ない親子の葛藤がウリの山崎豊子原作の古典的名作である。キムタク版では父親役は北大路欣也、WOWOW版は息子が向井理、父親役は中井貴一。

 

昭和の名作ドラマ「ふぞろいの林檎たち」でひ弱な大学生役だった中井貴一がそんな役を演じる歳になったのかと思うと感慨深い。

 

上で書いた時任三郎もそうだが、佐藤浩市や中井貴一といった面々がすっかり大御所になってきたことが何とも不思議な気がする。私がそれだけ歳をとったことに他ならない。それはそれでビミョーだ。

 

よく分からない結論になってしまった。

 

 

 

 

 

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

何時も楽しく読まさせていただいています。脚早く完治しますようにって私も左脚鵞足炎に成りましたので解ります。只今鍼治療中。

富豪記者 さんのコメント...

コメントありがとうございます!

膝周りが不調だといろんな面で不便で不快ですよね。ご回復をお祈りします!