職業として記者の道に入ったのは昭和の終わりごろ。当時は、原稿を書くのは手書き。新米のときは3Bの鉛筆。職場は、イメージどおり紫煙に包まれていた。元来タバコ好きだったので、仕事中は常に左手にタバコ。その後、ヒステリックな嫌煙ブームによって、肩身は狭くなる一方。職業柄、割と喫煙環境は優遇されていたが、なにぶんにも喫煙者には世の中が不便になり、4年ほど前に禁煙してみた。
一番の原因は、飛込みで入るまっとうな寿司屋や割烹のカウンターで、なじみ客でもないのにいきなりスパスパしにくいご時勢になったこと。やはり、一見で、それも一人で暖簾をくぐることが多い私には、その店で、上客候補と見られたいという下心があって、小体なお店などでは、タバコを我慢することが多く、不便極まりなかった。おまけに国際線の全面禁煙がストレスになり、一念発起、禁煙にトライ。自律神経が変になり、禁断症状のすべてを経験しながら、なんとか成功したが、ニコチンガム、禁煙パッチなどより、効果的だったのが「銀座」。
ひとりマイペースで酒場での時間をを過ごすことが多い私にとって、心地よい沈黙と物思いは禁煙の大敵。銀座あたりでホステスさん相手に馬鹿話を展開していると、不思議なもので口寂しさが和らいだ。もともと酒が入るとよくしゃべるほうなので、まっとうなホステスさんにはお世話になった。客が一生懸命ホステスのご機嫌を取るようなキャバクラ系は×。やはり、心得たお姉さん方が揃っているお店だと調子よく禁煙の苦労やそのほかの俗っぽい話で一時タバコを忘れる。
銀座の変な効用としておススメ。
禁煙のために銀座を活用することに気がつくなんて、われながら富豪だ。
そして2007年。思うところあって喫煙復活!でも銀座のお姉さんたちは喫煙者にも優しい。結局、快適にタバコを吸うために銀座を活用する。これを書きながら、しょせん、男の銀座通いには、言い訳と大義名分が必要だと痛感してしまった。
2007年10月18日木曜日
銀座とタバコ
ラベル: 銀座
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1 件のコメント:
富豪記者の豪快な遊びっぷり、楽しみにしています。ところで「喫煙者」にとってもはや地球上に楽園はありませんね。私は煙草からシガーへ趣味を広げたら喉頭癌(笑)今でも夢の中ではトリニダッドのコロナスを燻らせています。
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