2007年12月26日水曜日

バリ島のホテルその2

「ミンピリゾート・ムンジャンガン」。
バリ島の北西にある国立公園エリアにムンジャンガン島というダイビングの有名スポットがある。その対岸に作られたリゾートがここ。バリ東部の有名ダイビングスポットそばに小洒落たリゾートを成功させたミンピリゾートが展開しているため、ダイバー向けの設備はもちろん上等。ただダイビング目的でなくても充分に快適な時間が過ごせる穴場リゾートだ。

なんといっても天然温泉が湧いている点が特徴。コテージによっては、プライベートプールに加えて、硫黄の臭いたっぷりの天然温泉露天風呂が設置されている。風呂の横にはバレブンゴンというバリ独特の東屋も用意され、海で遊んで冷えた身体を温泉で温めてから、東屋にごろんと転がってビールをグビグビすることが出来る。寝室自体は大きくないが、自分専用のプール、露天風呂、東屋を占有できる快適さは居心地抜群。空港から車で4時間近くかかることが難点だが、長期滞在可能なら何日間かはこんな場所に陣取るのもオススメだ。

「アリラ・マンギス」。
以前は「セライ」として知られていたバリ東部のチャンディダサ地区にある快適なリゾート。空港からの距離は約1時間半。周囲に雑踏はなく、ホテル内に閉じこもって過ごすことになりがちだが、レストランのレベルが高く、充電を目的にするような旅行には最適。通常の部屋は恐ろしく狭く、スイートを選ばなければ快適さは期待できないが、スイートといっても、日本のちょっとしたシティホテルのせせこましい部屋程度の価格なので、行かれるのなら絶対スイートを確保することが肝心。

敷地内のデザインも洗練されており、プール周辺には目に鮮やかな芝生が敷き詰められ、流れる時間もどことなく緩やか。トゥガナン村という原住民集落が車で10分程度の距離にあるのも魅力。この村がバリ雑貨の代表であるアタの産地。水草の蔓で編み込んだバッグやかご類のことだが、主要観光地の土産物屋ではめったに置かれていない大型サイズの製品が豊富。私はここで自宅のインテリア用に巨大商品をいくつも買い込んで船便で送った。


「ザ・レギャン」。
バリの人気エリア・南部リゾート地区の中でも洗練度の高いスミニャック地区にある大人気リゾート。70室程度の客室数の割には大型規模である理由は、全室スイート仕様であるため。90年代半ばに登場したこのホテルが、その後のアジアンリゾートの躍進に大きく影響した。

バリの伝統的な意匠をモダンにアレンジしたインテリアや調度品はどれも格好良く、天井や床のデザインひとつとっても単なる高級感だけではないセンスが感じられる。スタッフも優秀で、このホテルで働いていること自体が業界人にとっての優越感になっているようだ。

「昔からのバリっぽさ」はないが、「モダンになって世界的リゾートになったバリっぽさ」を象徴している。伝統芸能のガムランの旋律よりジャズが似合うような雰囲気なので、客層もおのずと他のリゾートとは異なる。ヨーロッパの同性愛者が多いという噂もよく聞くが、裏返せば、やたらとお洒落な連中に好まれているハイセンスなホテルという見方も出来る。

海外旅行慣れ、というかリゾート慣れした人には居心地の良いホテルだろう。Tシャツ、短パン、ビーサンの3点セットしか持参しないような人や、ゴルフウェアオヤジとかは行かない方が無難。

「イバ」
ライステラスで有名な高原エリア・ウブドにあるお洒落なブティックリゾート。部屋の作りはさまざまだが、田園風景を眺めることができれば、のどかな夕暮れ時などは実に癒される。全体にこざっぱりした印象のホテルで、カジュアルすぎず、かといって凛とし過ぎるほどでもなく、ポワンとした時間が過ごせる。

海水を満たしたプールの造りもありきたりなデザインではなく、プール脇には壁をくりぬいたような穴蔵風休憩スペースなんかもあり、女性受けは最高だろう。ウブドの繁華街まで歩ける程度の距離にあることも好材料。ホテル周辺をあてもなく散策すれば、田園地帯ののどかな農作業風景なども簡単に見られるし、どこかホッとする。

きりがないので以下はひと言コメントにしたい。

「ピタマハ」・・・ウブドエリアの隠れ家系リゾート。渓谷の斜面を上手に利用した作りだが、その分、歩きにくく、移動のたびに疲れた印象がある。レストランの雰囲気はかなり上質。

「ザ・ラグーナ」・・・シャラトンラグーナから改称。敷地内は水の宮殿のようにプールだらけで家族向けには間違いのないホテル。

「エメラルドトランベン」・・・おそらくダイバー以外は行かないトランベンという東部エリアにある隠れ家。日本人経営で開業。日本式の露天風呂が結構快適。朝食は部屋のべランダにおにぎりと味噌汁を持ってきてもらうことが出来た(現在は不明)。

「インドラウディヤナ」・・・東部アメッド地区の中規模リゾート。部屋は暗く、虫も多く、エリア内では高級だが、客層はヒッピー風の欧米人が多かった。

「ザ・ヴィラス」・・・スミニャック地区の別荘系ヴィラ。私が親兄弟家族を引き連れて渡バリした際に選んだヴィラ。独立した寝室が3カ所に巨大なオープンエアのリビングスペース、しっかり泳げる規模のプライベートプールが用意されたまさに別荘。レストランがなかったこと(近隣にはいくつもお店がある)と至れり尽くせりのホテルサービスがない点が少し不便だが、隠れ家感は抜群。

「ソフィテル・スミニャック」・・・ロイヤルスミニャックと称している頃に滞在。元々は日本の帝国ホテルがインペリアルバリとして開業した高級リゾート。何より立地がいい。全体に作りは重厚感があってやや暗い雰囲気だったが、庭園の感じやプール周りの様子は落着きがあって快適だった。フランス系のリゾートになって明るいトーンになったらしい。だとしたら、オンザビーチの立地、繁華街への距離、空港との距離などを総合的に考えると穴場といえる。

これ以外にも変なホテルにも泊まったが、あまり人様の参考にならないようなところは割愛した。

老若男女、ファミリー旅行、新婚旅行、不倫旅行、ひとり旅・・・、どんな状況でも楽しめるバリの魅力をもっと大勢の人に知ってもらいたい。

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