冬は寒いけど美味しい。和食系、それもお寿司屋さんで出されるような珍味が大好きな私にとって、この季節は、痛風が心配になる。いまから珍味攻めに精進していると、年末年始に身体が変になりそうな気がする。
バテ気味の時は、会社の近所か家の近所で軽く一杯やることが多い。こんな時まで珍味攻めしていてはマズいのだが、結局、成人病に近づく食べ物を摂取してしまう。
池袋西口のやや外れに構える「鮨処やすだ」。ここでも魚卵、肝、カニミソの類をついつい口にする。美味しいからいけない。私のせいではない。店のせいだ。
特製の茶碗蒸しがまた最高。具材にこれでもかと旬の食材が入っている。カニや赤ムツ、白魚やアワビ、ウニ、イクラなどなど。日によって具材は変わるが、茶碗蒸しと呼ばずに魚貝蒸しと表現したくなる。
今の季節は、白子も抜群。茶碗蒸し風に料理されることもあるが、やはり、オーソドックスにポン酢で食べるとウットリする。
白子、アンキモ、カラスミの3点セットは私にとって冬のスーパースターだ。初めて食べた人、初めて調理してみた人に心から感謝したい。
さて、「鮨処やすだ」で私がとくにお気に入りなのが、車海老の握り。いつも安定して抜群の濃い味で堪能させてくれる。
茹で海老というと、寿司の世界では、あまりスター扱いされないが、丁寧に仕込まれたここの車海老は大げさではなく、なかなか味わえないレベルだと思う。
素材そのものが間違いないのは言うまでもないが、秒単位で厳しく茹で時間を管理しているらしい。そういう心がけが味の差にしっかり出ている。少し味噌が残った風味もいい。
その昔、若い頃、北海道の寿司屋に行った時のこと。北海道では茹で海老を使わないことを知らずに頼んだ私に「そんなもの置いてない」と横柄かつイヤミったらしく答えたオヤジがいた。極上茹で海老、つくづく、あのオヤジに食べさせてみたい。
「鮨処やすだ」のシャリは、赤酢を使ったしっかりした味わい。このシャリが車海老と絶妙に混ざり合って一層旨さを引き立てている。
ご飯好き、米好きの「炭水カブラー」である私にとって、嬉しいのは寿司飯がしっかりした味わいであること。
この時も、わがままついでにシャリだけを握ってもらった。ただただ旨い。本当は、この「シャリだけ握り」を10貫ぐらい食べてみたい。
せっかくネタを吟味して揃えている店に悪いが、そんな妄想に駆られる。
シャリばかり書いたが、この店、ネタもいつでも上質。白身系の品揃えと味の濃さは特筆すべきレベル。書いているうちにまた行きたくなってしまった。
2008年12月11日木曜日
またもや寿司
ラベル: 中年グルメ
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