海の汚染が厄介だ。被爆魚を食べたくないのは当然だが、関係のない産地や現段階で気にしても仕方がないレベルの魚まで敬遠される風潮は困ったものだ。
漁に出ることが出来て、市場で取引が成立する魚なら、今まで通り気にせずガンガン食べたい。
今後、汚染が広がって日本中のお寿司屋さんが苦況に陥ることが心配。お寿司屋さんでグダグダと過ごす時間が好きな私としても大いに気になる問題だ。
魚が敬遠されてしまえば、たくあん巻きやカッパ巻き、梅しそ巻きにかんぴょう巻きとかばかりで過ごさないとならない。困った困った。
他に思い浮かぶのはワサビ巻きとか芽ネギぐらいか。コーンマヨもアリだ。なんかベジタリアン専門の回転寿司みたいだ。
ノルウェー産、カナダ産あたりのサーモンが高騰し、マグロも地中海あたりの養殖物が高値を記録しちゃうのだろうか。実に心配だ。
O-157騒動の際も、客の少ない焼肉屋でレバ刺しをムシャムシャ食べていた私だ。ちょっとぐらいの放射能でひるんでいてはいけない。内需拡大、景気刺激策の一環で積極的に寿司攻めを続ける決意だ。
先日、高田馬場の鮨源で馬刺しを食べた。「寿司屋で馬を生で食べる」。これ自体が今の世相なんだろう。
元もとこのお店は客に応じて懐を広くアレコレ提供してくれるのだが、こんなご時世だから牛刺しとともに馬刺しもレギュラーメニューに仲間入り。
何だかんだ言って、美味しければ大いに結構なことだと思う。実際に、馬刺しの概念が変わるぐらいウマかった(ダジャレではない)。
赤身、ロース、霜降り。それぞれ味わったのだが、すべてウマい。マグロで言えば、大トロが好きな人、中トロが好きな人、赤身が好きな人それぞれが満足するレベル。
臭みはまるで無し。変な話、馬肉独特の香りが好きな人には物足りないぐらいクセが無い。もともと牛刺しよりも馬刺しの方が好きな私にとっては実に有難い。
ありそうでない赤身の馬刺しがバッチグーだ。ニンイク醤油、もろみ醤油もいいが、モノ自体が良いから、ショウガ醤油との相性がバッチリだ。いつかレバ刺しも仕入れてもらおう。
馬肉はもともと「蹴飛ばし」と称される精力の源。その昔、吉原大門の門前では、さくら鍋の店が大繁盛だったらしく、世の男どもは遊びに行く前に馬肉を突ついてパワーアップに励んだ。
ウツウツムードを蹴っ飛ばすには馬肉はもってこいだろう。私自身、「みの家」とか「中江」といった下町の老舗さくら鍋屋には何度か出かけたことがある。
馬肉にはビタミンなんとかも豊富らしいが、そんなことに関係なく、ビンビンだった若者の頃に良く食べに行った。ヘルシーだの精力だのスタミナとかではなく、単純に美味しいかったからガツガツ食べていた。
評判の良い専門店が近所にないので、頻繁に行かないだけで、私の行動範囲にその手の店があったら今でも相当頻繁に通う気がする。
鮨源で馬刺しファンが増殖すれば、刺身だけでなく、あれこれと馬肉料理の種類が増えるかもしれない。それはそれで嬉しい。
魚を食べよう、寿司屋に行こうと威勢の良いことを言いながら、結局、馬肉の話に終始してしまった。
でも、「高田馬場」という場所にある店だからお寿司屋さんといえども、「馬」が出てきて当然かもしれない。
2011年4月15日金曜日
馬登場
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