昔に比べて都内のホテルも百花繚乱状態である。外資の最先端ホテルがどんどん進出してきて、どこに何があるのかワカランチンって感じである。
あまりカッッチョいいホテルは疲れるので、昔の御三家のようなノホホンとした老舗ホテルの方が居心地が良い。
いまどきのホテル競争のおかげで、それなりの高級ホテルも手軽にデイユースを受け入れるようになった。
デイユース、日中の数時間単位で部屋を貸す仕組みだ。すなわち「ラブホ」である。ちょっと極端な言い方だろうか。でも、現実はそんな使われ方が多い。
いい年した大人だと、何かとラブホテルを使いにくい場面も多い。ジャイアンツを追い出された「モナ男」もラブホのせいで批判されてしまったように、TPOは大切だ。
テキトーなシティホテルなら高級ラブホのほうが断然快適だが、そういう問題ではない。
ダッサいシャワーカーテンを閉じて狭苦しいバスルームを使うハメになっても、ラブホよりシティホテルを活用する場面は多い。よくわからないが、そういうものだ。
デイユースに限らず、夜の9時や10時以降のチェクインを条件に格安で部屋を提供するパターンも増えている。これまたラブホ需要である。
銀座のホステス、なかでも枕営業に頼るスケベさんがアフターのカラオケの後に、周辺のシティホテルに吸い込まれる困った話をよく耳にする。
連れ込む(連れ込まれる?)シャチョーサン達も「遅い時間の優待プラン」を活用しているのだろうか。知らないようなら教えてあげたい。
アノ手のラブホ的格安プランの特徴は、ホテルの公式ホームページを探しても出てこないことが多い。ホテル側の見栄もあるのだろう。その代わり、ホテル予約サイトで探せばゴロゴロ見つかる。
デイユースに限らず、普通の宿泊でも、そこそこの高級ホテルの投げ売り価格が予約サイト上で簡単に見つかる。
目的が目的なら、何もそこで朝を迎える必要は無いわけだし、コトが済んだらとっとと夜中にチェックアウトしたって構わないわけだから、それなりのランクのホテルにおいては「ラブホ化」がますます進むのだろう。
おまけにスマホの普及でインターネットをちょこちょこイジるのが簡単になった。流れや空気に応じて、飲み屋のトイレでこっそり予約しちゃうなんてワザも普通の時代だ。
ほんの10年ぐらい前までは世の男たちはもっと苦労していた。
「もしや」「ひょっとしたら」「うまくいけば・・・」の期待だけで、前もってホテルの部屋を取っておき、あらかじめチェックインまでしてカギを隠しながら一生懸命女性を口説いていた。
当然、もしや、はそう簡単に起きないし、ひょっとしないし、うまくいかないから、その部屋が無駄になることもある。実に非生産的だった。
IT化の恩恵は、世のオッサン達のムダな出費を激減させてくれるわけだ。実に便利になったものだ。
今日は始めから話がそれてしまった。ホテルのプールでリゾート気分をチョッピリ味わう話を書くつもりだった。
コーヒーやカレーライスにしてもホテルの値段はヘンテコである。必然的にホテルのプールの値段も妙に高い。
妙に高い=あほらしい。これが真実だが、裏返せば、そんな贅沢をすれば芋洗いを避けてプールサイドでホゲホゲできる。
ということで、あほらしいことをしてきた。
都内のホテルで屋外プールを持つところと言えば、ニューオータニ、東京プリンス、オークラ、京王プラザ等々結構みつかる。
ただ、どこもこじんまりだ。高額な料金を取られる割には窮屈さを我慢する必要がある。
で、どこが一番広いか調べてみた。江東区にあるオークラ系列の「イースト21」というホテルのプールが都内随一の広さだとか。
プールに入るだけで平日6千円、週末は1万円以上の料金を取るらしい。おったまげである。それならばとムダに部屋も一泊取って出かけてきた。
宿泊してもプールはタダにならないが、部屋の備品を盗みまくって、いや、備品を使いまくって過ごせばいいと考えて、のんびり過ごしてきた。
で、さっそくプールに行ってみた。確かに都内にしては破格の広さである。がんがん泳げるサイズのプールが二つ。ジャグジーもいっぱいあって、実にゆったりだ。
ロッカーの数しか客を入れないようで、時間帯によっては入場制限も実施。おかげで芋洗い状態にはならない。これはなかなか快適だ。
印象的だったのはビキニのオネエサンが妙にたくさんいたことだ。バンザイである。女性同伴で行くと難しい面もあるが、それでもハマショーばりのサングラスをすれば、目の保養もバッチリだと思う。
軽く飲み食いできるテラスもある。喫煙スペースもある。うろついているスタッフも丁寧。これはこれで夏の穴場だと感じた。
夕方6時で終わっちゃうのが残念。これだけバカみたいに暑いのだから、ライトアップして夜プールを開放すれば、大人気になると思うのに実にもったいない。
都内のホテルであれば、その日、もしくは翌日の天気予報を見てから手配するのも簡単だ。猛暑で晴れの予報なら、こんな穴場でひとときの涼を取るのも悪くない。
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