自宅の徒歩圏にそれなりの飲食店が揃っていることは有難い。シングルライフを過ごす私にとってライフラインである。
いくつかのウマい店でプチ常連になっているが、開拓精神のせいで今もいろいろな店を覗いている。
新富町、八丁堀あたりは街の古さもあるせいか、地に足のついた真っ当な食べ物を出す店が多いように感じる。
私のアンテナが優秀?だからか、今のところマズくてビックリみたいな店に当たったことはない。
とんがった店やオシャレな店、グルメうんぬんを語りたくなるような店ではなく、「普通に美味しい店」だと何となくホッとしたような気持ちになる。
八丁堀の「山城屋」というお店だ。基本はトンカツの店だが、夜は割烹というかオジ向け居酒屋として使える路線だ。
お客さんが老眼世代ばかりだからか、メニューがあきれるほどデカい。でもそれが妙に有難い。世の中のすべての飲食店のメニューがこのぐらいの文字サイズだったら便利である。
店の外観は立派な古民家風で一見すると敷居が高そうなのだが、入ってしまえば普通のトンカツ屋さんの空気だ。ちょっと高級な定食屋みたいな風情だから肩肘張らずノンビリ飲み食いできる。
枝豆、しめ鯖をツマミに晩酌を始めて、途中で焼鳥や鰻串を注文する。普通に美味しい。中途半端な焼鳥屋に行くより真っ当な味わいだ。鰻も作り置きの蒲焼きにしては充分満足できるレベルだ。
そんな流れのあとでシメにトンカツだ。オジ向けというより男なら誰もが喜ぶハッピーラインナップである。
お次は新富町にある「さくら家」と「義常」。どちらも焼鳥屋だ。奇をてらわず正しく美味しい店だと思う。
スタイおリッシュ、モダン、ジャズがBGM・・・等々、いまどきの焼鳥屋はすっかり進化を遂げたが、この2軒は昔ながらの焼鳥屋のイメージそのまま。
さくら家は創業が大正時代だとか。史跡みたいな店である。焼鳥も高水準の味だったが、ぬか漬けの古漬けが用意されているのが素晴らしい。
浅漬けしか見かけなくなった昨今、変色してしなびちゃったぬか漬けは昭和ノスタルジーそのものである。わけもなく今は亡き祖母を思い出した。
「義常」も毎晩オジだらけで賑わう良い店。タラコを炙ったヤツとか白レバの軽く炙ったヤツをツマミにグビグビ飲んで焼鳥を堪能。ホッピー気分の時に使い勝手がいい店だろう。
新富町と八丁堀の間にある「BOICHI」という店も何度か訪ねた。肉キッチンと名乗っているカジュアルなビストロ風の店。
牛、豚、鳥だけでなく鹿や鴨などメニューは豊富だ。カウンター席もあって一人飲みも問題なし。
牛肉がウリみたいだが。すっかり牛が苦手になった私は、ハイボールやスパークリングワインを片手に自家製ソーセージや鴨肉を頬張る。普通に正しく美味しい。
先日は半身のひな鳥をオーブンで丸焼きにした一品を食べた。普通に美味しい、ではなく絶品だった。バサついた部分はまったく無く全てがジューシーだった。クセになりそうな味だった。
最後は八丁堀の龍馬という馬肉メインの居酒屋。怪しげな店構えにビビりながら店先に出ていた馬中心のメニューに釣られて入ってみた。
決してデートなどに使うような雰囲気ではないが、馬肉料理は普通に美味しくて充分満足した。
馬の串焼き、馬のモツ煮、馬のレバ刺しである。これもホッピーや梅干しを何個も投入したサワーをがぶがぶ飲みながら頬張るのが最高だろう。
今日書いた店はどこも富豪っぽくない!?店だ。でも、そういう路線の店でケチケチせずに豪快に飲み食いするのが楽しい。
そんなこんなで今日もまたエセ富豪としての日常を過ごしている。
0 件のコメント:
コメントを投稿