生のイクラが食べられる季節だ。ただただ嬉しい。初夏のシンコの握り、秋の土瓶蒸し、冬のアンキモ、白子といった季節ならではの逸品は数多いが、私にとってナンバー1は生イクラである。
一年中食べられるイクラも今の季節以外は冷凍モノだ。それでも充分に美味しいが、生イクラの食感は微妙に違う。より色っぽい。なまめかしい印象がある。
なんだか表現がヘンテコだが、私のボキャブラリーではそれしか言いようがない。
物心ついたときからイクラのことはずっと好きだった。ざっと50年になる。これって結構凄いことだ。
回転寿司もなかった時代だ。今みたいにスーパーの店先に握り寿司が並んでいることもなかった。まさに寿司は「特別なモノ」だった。
子どもの頃、お寿司の出前が家に届けば大興奮だった。でも、いま思えば寿司に興奮したのではなく、イクラが食べられることに興奮したんだと思う。
サザエさんに出てくるイクラちゃんを見るたびにイクラが食べたくなった。ちなみに、あのコがいつまで経っても「ハイ」と「バブー」しか言わないことは心配だ。全然関係ないか・・・。
それにしてもイクラちゃんのママ「タイコ」さんの清楚な素敵さが世間で評価されていないことは問題だと思う。ノリスケがうらやましい。
話がそれた。
イクラといえば何となく「身体に悪いもの」というイメージがつきまとう。昭和の人間なら大半の人がそういう認識だが、実際は違う。
味つけの際の塩分が強いという点は問題だが、イクラそのものは優等生的な食品である。
コレステロールが多めとはいえ、今は食べ物から摂取したコレステロールの体内蓄積量に関しては、昔とは全然異なる定説が主流だ。
痛風につながるプリン体が多く含まれているというのも誤解だ。むしろ少ないぐらいである。
各種のビタミン類も豊富に含まれていて、DHAはイワシやサンマより多いらしい。EPAもわんさかだとか。
DHAは脳の若返りに効果があるようで、何かと忘れっぽい中年こそイクラを愛すべきという話である。
EPAとやらは中性脂肪を下げて動脈硬化予防に貢献するそうだ。まさに成人病予備軍のオジサマ達こそイクラをぶりぶり食べた方がいいわけだ。
文献によると日本人は平安時代からイクラを食べてきたそうだ。1000年前からである。1000年も食べてきたソウルフードが不健康の源であるはずはない。
せっかく生のイクラが食べられる今の時期はドシドシ食べないともったいない。
食べ過ぎは良くないが、逆に摂らないとダメなものだってある。私にとってイクラはそんな存在だ。
これまでこのブログでは、タルタルソースやベシャメルソースの海で泳ぎたいなどと書いてきたが、イクラも同じだ。
イクラの風呂に浸かってもいいぐらい好きだ。
2 件のコメント:
イクラへの並々ならぬ想いを感じました
とても美味しそうです
富豪記者様の写真はどれも素敵ですね
海中、料理、そして女性の写真(笑)
見てる自分もワクワクしたり、お料理屋さんに行ってみたくなります
被写体への熱意と愛が存分に伝わってきます
これからも楽しみにしています
お褒めいただきありがとうございます!
やはり写真に必要なのは、記録する意識ではなく、愛する心だと思います!
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