マツコ・デラックスは都内の一部のエリアだけで生きているそうだが、最近の私も似たような状況になってきた。
中央区民になって5年ぐらい経つ。職住接近に加え何かと便利だから中央区の中だけで生きている感じがする。仕事で出かけるのも都心中心だから千代田区や港区に少し足を踏み入れるぐらいで何でもかんでも近所で済ませている。
先月のことだが、40数年ぶりに床屋さんに行った。それまではずっと美容院を利用していた。引っ越したせいで通っていた美容院が行きにくくなったので、今の住まいから歩いて30秒の距離にある床屋さんを恐る恐る?訪ねてみた。
以前から髪の毛を切るだけのために美容院で1時間も過ごすのはストレスだった。床屋さんは30分弱で終わったからナゼさっさと鞍替えしなかったのかと後悔した。男の髪の毛のカットなんて美容院も床屋も出来栄えはたいして変わらない。今さらそんなことに気付いた自分が残念である。
毎月処方箋の薬をもらいに行くクリニックも内視鏡検査や超音波内視鏡をやってもらうクリニックも京橋の職場から徒歩圏だ。歯医者さんも同じく徒歩2分の距離に通っている。
外食するのもすっかり職場や住まいの近所ばかりになった。同じ中央区なのに銀座がすっかり遠くなった気がする。ウロウロするのは銀座一丁目界隈がせいぜいで、7丁目、8丁目まで行かねばならない夜のクラブ活動はサボりまくっている。
戦う男!?たるもの近所だけですべてを済ますのはシャバダバな気もする。10年以上前に豊島区民だった頃にはマメに都心に出かけていた。ご近所専門で酒を飲んで過ごすのは疲れたオヤジがすることだと思っていたのだが、今ではすっかり疲れたオヤジ状態だ。
先日、珍しくお台場まで出かけてみた。今をときめく?港区である。電車とゆりかもめを乗り継いで遠足気分になれた。娘が参加していた某イベントを見学するために頑張って遠征したわけだが、やはり時には見知らぬ場所に身を置くことは大事だ。気持ちが新鮮になる。
とはいえ、炎天下の外にいたので熱中症寸前のバテバテ状態になってすごすご新橋まで戻って居酒屋でオニオンスライスを食べて疲労回復に務めるハメになった。やはり慣れないことはやるものではない。
実は20年以上前は新宿区民だった。新宿の中心からかなり離れた中井という住宅地に済んでいたのだが、先日BSで放送されていたバナナマン日村の散歩番組が中井を取り上げていたので真剣に見入ってしまった。
妙に懐かしかった。画面を見ているだけで郷愁に浸れた。当時のいろんな思い出が頭をよぎって胸キュンになったから涼しくなったら散歩に出かけようと決意した。
今の住まいに引っ越してからまだ4ヶ月ぐらいだからご近所散歩はまだまだ新鮮だ。それもあって区外に出ていかない引きこもりみたいな生活になっている。右に行ったら三越やコレドが立ち並ぶイケてるエリアで、左に行ったら下町風情が楽しい人形町だ。ご近所界隈だけで何かと用は済んでしまう。
先日もウマいトンカツが食べたくて築地まで出かけようと思ったのだが、疲れていたからウチから徒歩圏のごく普通の風情のトンカツ屋さんに入ってみた。
店構えも特徴はなくチマタのグルメ批評に登場するような雰囲気はまったくなかったのだが、食べてビックリ、呆れるほど美味しかった。アチコチのトンカツ屋さんを訪ね歩いた私の感想だからたぶん間違いはない。
ナントカ補正みたいな気持ちがそう感じさせたのかと思って数日後に再度訪ねてみたのだが、やはり非常にウマい。まさしく灯台もと暗しだった。
上ロースはやや脂身が多めで若い人向けの印象もあったが、上ヒレが抜群だった。コレドの近くに常に大行列が出来ているトンカツ屋さんがあるのだが、個人的にはそっちより断然美味しく感じた。
こういう店を偶然見つけてしまうと私の近場引きこもり生活は一向に改善されない。お寿司屋さんも洋食屋さんも大衆酒場も徒歩圏で美味しい店を発見済みだ。トンカツ屋さんまでクリアしてしまったわけだ。
残すは焼鳥屋だ。ナゼか最近は焼鳥が食べたくならないので開拓していないのだが、ウチから徒歩30秒の距離と同じく3分ぐらいの距離にマークしている店がある。そこがウマかったらそれはそれで問題かも知れない。開拓精神、冒険心のカケラも無い引きこもりオヤジが完成してしまう。
健康のためにはもうちょっとアクティブになったほうがいいのは間違いない。50代にして「ご隠居」と呼ばれてしまいそうだ。
2 件のコメント:
島根でラーメンを食べたことがない、という理由だけで島根まで行く私を見習ってください!
そこはカニや鯛めしです。
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