2025年7月16日水曜日

虎杖浜にて

 

先日の北海道での野球観戦の前の日は虎杖浜温泉に一泊してホゲホゲしてきた。千歳空港からレンタカーで1時間程度だ。これまで何度も訪ねた登別温泉に近い立地だ。

 

今まではついつい泉質抜群で巨大露天風呂をウリにする宿が多い登別を選んでいたが、毎回、近くの海沿いにある虎杖浜温泉が気になっていた。今回、意を決して?ようやく海沿いの温泉を楽しんできた。

 



泊まったのは「ふる川」という宿。さびれた地方にありがちなシャバダバな宿だったらどうしようという私の心配を一気に払拭してくれた快適な宿だった。それにしてもこんな所でも複数の外国人観光客に遭遇した。登別ではなくわざわざこちらを選ぶセンス?にはビックリだ。

 

部屋はシンプルな和室だったが、極上のテラスが併設されていたのが良かった。目の前は海だけ。快適なソファでリラックスできた。

 





天気が良かったせいもあるが、海沿いの宿泊施設ならではの清々しさが印象的だった。なんならここと登別に一泊ずつ宿泊すれば、いろんな泉質が味わえて弛緩しまくれると思う。

 

肝心の温泉もかなり快適だった。運よく夕方も夜も翌朝も大浴場に誰もいないタイミングだったので貸し切り気分で満喫できた。琥珀色のトロッとした湯触りに癒される時間だった。

 




海を眺めて鼻歌まじりで寝湯に横たわる。誰もいないから鼻歌がだんだんと熱唱に変わり、それに飽きたら湯船の中でウトウトする始末。こういう時間を過ごすと寿命が延びるような気がした。

 

夕飯は部屋食ではなく海を臨むレストランで提供される。いろいろと凝った料理が出てきたが、事前に毛ガニとウニを別注しておいたので、それらを中心に冷酒をカピカピ楽しんだ。

 






虎杖浜の面する海域はこれから毛ガニの季節だ。その昔、やたらと毛ガニばかり食べる旅を頻繁にしていた私としてはこのエリアで食べないわけにはいかない。久しぶりの毛ガニに酒も進む。ミソと身肉の混ぜ混ぜバージョンはカニ業界?における格のウマさだと思う。

 

なかなか良かったのが朝ごはんだ。部屋に運んでくれるサービスがあると聞いたのでそちらを選んだ。もちろん食べる場所は海を目の前にしたテラスである。BGMは波の音だ。至高の時間だった。

 



ここまで書いてきた分だけでも充分堪能できたのだが、もっとも印象的だったのが朝焼け鑑賞である。宿のウリでもあるらしいので、朝5時前にノソノソ起き出してテラスのソファで寝ぼけながら朝日と向き合ってみた。

 

普段の都会暮らしでは朝焼け鑑賞など夢のまた夢だ。というか、そんな時間にわざわざ起きようなどとは思いもしない。その点、旅先の高揚感と非日常感のおかげでこんなシーンに立ち会うことが出来た。

 



結局、感動しちゃったせいですっかり目が覚めてしまい、そのまま二度寝が出来ずにこの日を過ごすことになった。この後のレンタカーの運転が眠くて眠くてちょっと危なかったことはナイショである。

 

夏の盛りに温泉なんて暑くてかなわんと出発前には思っていたのだが、さすがに北海道まで行くと夜や朝は快適な気候だった。寒い時期の温泉は別格の気持ち良さだが、夏場も場所を選べば温泉ざんまいの時間を快適に過ごせることを再認識した。

 

なかなか良い旅だった。

 

 

 

 

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