大河ドラマ「べらぼう」が終わってしまった。主人公・蔦谷重三郎が活躍した場所が日本橋界隈だったこともあり、近隣に住む私もしっかり1年間見続けた。大河ドラマが終わるといよいよ年の瀬である。
日本橋界隈といっても案外エリアは広い。高島屋エリアと三越エリアではちょっと雰囲気が変わるし、神田の近くや人形町エリアもとりあえず日本橋界隈である。
今の住まいに移ってからまもなく3年だ。中央区民になってから3か所目だが、今までで一番便利なので今後しばらくは動きたくない。以前ほど近隣開拓にマメでは無くなったが、今も時折、新しい発見をして面白がっている。
神田寄りにあるコレド室町テラスに入っている妙に高い「おいなりさん」が気になっていたのだが、先日ようやく食べてみた。
私は案外ミーハーである。ユーミンがその店の「おあげ」を気に入っていると語っていたテレビ番組を見たせいで食べてみたくなった。
「だしいなり海木」という福岡に本店があるお店だ。ユーミンが紹介していた「おあげの缶詰」は売り切れだったので名物のおいなりさんを買ってみた。4つで1500円ぐらいの値付けだ。富豪級?である。
日本橋といえば人形町にある「志乃多寿司」のおいなりさんが有名だ。私も散歩ついでによく買う。いろんな味のおいなりさんが楽しめるが、あちらは確か6個入りで800円ぐらいである。それに比べれば破格の値段だ。
牛丼が3杯食えるなあなどと富豪らしからぬ思いを胸に秘めて妙に高いおいなりさんを食べてみた。かなりウマい。非常にウマい。上質なダシの風味がシミシミである。もはや汁物と呼びたくなる。実にジューシーなおいなりさんだった。
あえて言うなら中身のご飯が柔らかめなのが残念。そこは大事なポイントだ。すし飯はもちろん、丼モノのコメが柔らかいとそれだけで敬遠したくなる私としては大減点要素だ。次はおあげだけを買って自分で作った酢飯に合わせて食べてみたい。
話は変わる。
先日、日本橋高島屋に近いエリアでレバ刺しに興奮する機会があった。いつの間にやら手軽に食べられなくなったレバ刺しは中高年男の酒のアテとして崇高な存在である。
今では低温調理とやらが基本で純粋なナマのレバ刺しは食べられなくなった。日頃は生々しくないレバ刺しなど邪道だと思って敬遠しているのだが、新興の「ふじ屋」という居酒屋さんで食べた「トロレバ刺し」にはかなり満足できた。
オニオンスライスやタン刺しやらを肴にガリサワーをグビグビ。その後にレバ刺し登場。さほど期待せずに食べてみたが、ナマのレバ刺しと遜色ない食感でムホムホしてしまった。
タバコも吸えるし、串モノも美味しい。レバやタン以外の肉刺しも人気らしい。職場からも自宅からもちょっと歩けば行ける立地だから近いうちに再訪することになりそうだ。
別な日、より自宅に近い場所で穴場的なお店を知った。しょっちゅう近辺を歩いていたのにナゼか目に入っていなかった。レストランバー「ライズ」という店。
昭和の頃によく見かけたアメリカチック?な内装のアメリカン?な食べ物をウリにするお店だ。どちらかといえば若い人向けのメニューが揃っている。内装ともども昭和の頃に若者だった私のようなオッサンの食欲もストレートに刺激する。
あの頃はこんな感じの店ばかりだったなあ、などと感慨にふけりながらアレコレ注文してみた。胃腸は実年齢相応に弱っているのだが、若かりし頃の記憶が脳内を支配しちゃうとバンバン食べたくなる。
チーズオムレツやケイジャンチキン、なんちゃらグラタンなど血気盛んな男子が好みそうな料理を味わった。どれもちゃんとウマい。ハイボール片手に味わうと際限なく食べられそうな感じだ。
アメリカチックな料理って言い換えれば「昭和ニッポンの東京料理」かもしれない。あの頃、若者にとって和食は何となくダサい印象があった。せっせとカタカナ料理をこぞって食べていた気がする。
普段はつい知った店ばかり行ってしまうので、我が身のフレッシュさ?を保つためにも時には近隣探検に努めてみようと思う。



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