2009年12月1日火曜日

オールドパー クラシック

このブログの更新もいつの間にか500回を超えた。平日はほぼ毎日更新するので、もう2年にもなる計算だ。

管理者ページでは随分と興味深いデータを見ることができる。日にちごとのアクセス数はもちろん、リピーターと新規アクセスの割合とか平均閲覧時間とかあれこれだ。

どんな検索キーワードでアクセスしてくれたかというデータもある。やはり「富豪記者」という検索キーワードでのヒット数が一番多いが、なかには意外な言葉も少なくない。

飲食店や宿の固有名詞が上位にある一方、「腰痛 セックス」とか「銀座 愛人」とかのキーワードで検索してこのブログにたどり着いてくれた人が結構多い。なんか不思議だ。

そのほか、なぜか常に上位になっている検索キーワードが「オールドパー」だ。だいぶ前に銀座のクラブ活動ではオールドパー専門だという話を書いたのだが、その時のブログの累計アクセス数がなぜか多い。

やはり、「パーじいさん」とは何者なのか調べる人がネット上に多いのだろうか。インターネットを使う世代にとっては、あまり馴染みがないのだろうか。

オールパーには確かに古めかしいイメージがある。昔の流行というか、そんな感じだ。

吉田茂や田中角栄が愛飲したことでも有名。明治初期、岩倉具視の欧米視察団がオールドパーを持ち帰ったことがわが国のスコッチウイスキー文化のスタートという話もある。

いまでこそウイスキーはごく普通にそこら辺のコンビニでも売られているが、その昔は憧れの西洋文化の象徴。上流階級だけが楽しむ特別な存在だったらしい。

そんなイメージは明治以来長く染みついていたようで、私自身、海外旅行に行った人は必ずウイスキーを免税枠一杯まで買い込んで帰国するという“昭和の常識”をはっきり覚えている。

私がオールパーを好むのは、単純に今は亡き祖父を偲ぶのが理由。昭和30年代、40年代に銀座界隈でブイブイいわせていたらしい祖父が自宅の晩酌で愛飲していたのがオールドパー。

中学生の頃、私のコーラが祖父のイタズラでコークハイになってしまい、メロメロに酔っぱらったことがある。

あの日、コーラにこっそり投入されたのもオールドパーだったから、私のウィスキー体験の第一歩も「パーじいさん」の顔が描かれたあのボトルということになる。

中年になった今だからよく分かるのだが、あの頃、壮年、老年の人達の間で“オールドパー信仰”が広まっていたのは、純粋にパーじいさんにあやかりたかったからだろう。

その昔のイギリスに生きたトーマスパーじいさん。ウソかホントか知らないが、152歳の長寿をまっとうした傑物。おまけに100歳を超えてから、不倫の子を作って教会で懺悔したというエロジジイぶりだ。

長寿に加えて卓越したエロぶりが認められて、普通は入ることができない高貴な人専用の墓地に埋葬されたらしい。

いろんな方面が弱くなってきた私も、そんな偉人を素材にした酒なら呑み続けたいと思う。だから銀座ではオールドパーを選ぶことが多い。

変なところにマメだった祖父は、晩酌用のオールドパーのボトルに小細工をしていた。パーじいさんの似顔絵部分にサイズを合わせて自分の顔写真を貼っていた。何の意味があるのか分からなかったが、それこそあやかりたい気持ちだったんだろう。

先日、銀座の某店でオールドパーのキャンペーンとやらで新規ボトルを入れさせられた。冒頭の写真がそうなのだが、画像が暗くて、というかオッパイが気になって良く分からないのだが、このボトルはオールドパークラシックというもの。

標準のオールドパーのボトルの方がパーじいさんの似顔絵部分が大きいのだが、この日は、クラシックの方が安いというので仕方なくこっちのボトルにした。

ポラロイドで撮ってもらった顔写真をカットしてボトルに貼り付けてみた。やはり、祖父のように貫禄がないから収まりが悪い。まだまだ修行が足りない。

いま思えば、あの頃の祖父がどんなことを考え、どんな思いで酒を呑んでいたのか凄く興味がある。

祖父も何歳になろうとも子作りに励みたいような気持ちになっていたのかと思うと今更ながら妙な親しみを感じる。

オールドパーを呑むたびにそんなことを考える。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

初めてコメントさせていただきます。
数ヶ月前に「オールドパー」のキーワードでこちらのブログを知りました。
いつもとても楽しく拝見させていただいております。

勝手に(無断で?)読ませていただくのも申し訳なく思い、次に「オールドパー」の話題が出たら思い切って書き込もうと心に決めておりました(笑)。

これからもお励みください!

富豪記者 さんのコメント...

コメント有り難うございます。
長く不在だったもので返事も出来ずに恐縮です。

オールドパー好きな人って以外に多いみたいですね。
これからもよろしくお願いいたします!