2011年6月13日月曜日

AKB

AKB48の商売上手にはうならされる。総選挙とやらに絡んでウン十億円のCD売上げを記録したらしい。お祭り騒ぎで経済活性化に貢献してもらえれば結構毛だらけだ。

少年達が小遣いをはたいて、はたまた泥棒してまで投票権付きCDを買う心理がいじらしい。

オトナ達は子どもを煽る商魂を批判している。もっともらしく聞こえるが、成功したビジネスへのやっかみだろう。

ビジネスである以上、利益追求が単純な目的。いつの時代も同じ。ピンクレディーの子ども向けグッズなどはありとあらゆる分野に存在した。私も野球選手のカードが入ったスナック菓子を食べもしないのに大量に買った。

AKBの騒動では、同じCDを20万円分も購入したファンの声がスポーツ新聞に出ていた。「上位に押し上げて活躍させてあげたい」。なるほど、これって一種のタニマチ気分を味わいたい心理だろう。

ヒヒオヤジがお相撲さんを連れて飲み歩いたり、古くは江戸の豪商が歌舞伎役者のスポンサーになったり、応援することで自己満足につながる心理は誰にでもあるようだ。

歌舞伎町のホストに入れあげるオネエサマやオバサマだって、お気に入りのホストが売れっ子になるためにドバドバ散財する。

財布のヒモはつくづく不思議だ。困っている友達にはせいぜい2万円しか貸せないのに、AKBには20万円捨てちゃう。ダンナの誕生日プレゼントは2千円のハンカチなのにホストにはベルサーチのスーツをあげちゃう。

そう考えると、「応援するためのお金」は相手のためでも何でもなく、自己満足とか自己陶酔のために使う金だ。応援される側も恐縮する必要なんて無いのかもしれない。

海外旅行のお土産みたいなものだろうか。親しい間柄は別として、ばらまかれるような義理みやげには、どこかイヤらしさがあったりする。

「ハワイに行ってたんだよ。ワイキキじゃないよ、マウイだよ、どうよ、まいった?」みたいな押しつけがましさが漂っていたりする。

素直じゃない私だけがそう感じるのだろうか。だったらスイマセン。

いずれにせよ、渡される側ではなく、渡す側だけが嬉しいパターンは多い。えらそーに書いているが、私自身も思い返せばそんなマヌケなお土産を買ってきたことが何回もあるような気がする。

あんまり斜に構えたことばかり言っていると誰からもお土産やプレゼントをもらえなくなるから適当にしておく。

さてさて、「AKBとタニマチ気分」の話だった。

応援したい心理でお金を落とす行為が、一種の自己満足である以上、後になってウジウジ言い出すのが一番みっともない。

「あんなに応援してあげたのに」。こういう恨み言はそれこそ野暮だ。自分の喜びのためにやった行為なのに思うようにいかないと、相手をことさら責める。結構この手の話を耳にする。

夜の世界でもお気に入りのオネエサンを店でナンバー1にしてやろうとか、その手の話が飛び交っている。

AKBのCDがドンペリやバカ高いボトルに変るだけで、オジサン達もやっていることは同じ。毎日が総選挙みたいなもんだろう。

残念ながら私にはそんな財力はないし、競い合いの片棒を担ぐような闘争心にも乏しい。というか、そこまでしたら不純な期待が大きく膨らんで、怪しいヒヒオヤジになりそうだから、それが恐い。だからそういう渦に巻き込まれないようにしている。

そう書いてみると改めて頼りにならない男みたいでちょっと情けない。もう少し協力的姿勢を心掛けねばなるまい。

AKBを応援する爽やかな若者と違い、多くのオジサン達はウジウジしているから問題だ。

「この店にどんだけカネを落としたと思ってるんだ」とか「あのコは喰わせもんだよ。随分カネを使ったのに、どうにもなんない」とか、野暮のオンパレードだ。

好きでその店に通って、勝手にそのコを口説いていたわけで、文句を言うのは野暮天だ。誰が聞いても情けなく聞こえるだろうに平気で野暮天話を口にする御仁が多い。
カッチョ悪い。

綺麗どころから聞かせてもらえる「ヒヒオヤジ達との暗闘話」は実にタメになる。びっくりするぐらい稚拙な作戦で彼女たちを意のままにしようとするオジサンが多すぎる。誰もが「そりゃ無理だわ」と思うような手口で玉砕している。

玉砕して逆ギレするアホも結構いるらしい。男たるもの、適度な品性は必要だとつくづく感じる。

ダメ男の話を聞くだけで勉強になる。まさに夜の学校だ。間抜けな先人の失敗事例を反面教師にすれば、きっと「シュッとした男」になれるはずだ。理屈の上では。。。

ちあみに、ダメ男事例はいくらでも聞き出せるが、その逆の性交いや「成功事例」については、なかなか綺麗どころ達が口を割らない。そりゃそうだ。

どうも話がとっちらかってしまった。

AKBに投資した少年達の多くが、カネを使ったところで思うようにならないことを若くして学べばそれ充分だ。オッサンになった時に教訓を忘れないようにしてもらいたい。

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