2013年12月20日金曜日

キャラ


愛車のインパネ画像である。イマドキのクルマはオーディオから流れる音楽情報などを親切に表示してくれる。

この画像だと運転中に落語を聞いていることになる。どう逆立ちしたって落語である。

でも、実際に聴いていたのは先日のオヤジバンドライブの音源だ。なぜか表示上は「六代目・円生」である。

公演当日、ライブハウスのスタッフがPA経由の音を収録してCD化してくれた。それをせっせと聴き込もうとしたのだが、ナゼか表示されるのは「落語」である。

もちろん、実際に流れてくるのはライブの音である。きっと、CDに以前記録されていたデータ表示が残っているだけの話だ。でも、私としては複雑である。

シリアスに歌ったのに落語扱いである。デジタル機器は私の歌声を笑い話だと認識したのだろうか。少し落ち込む。

でもMCでは、ウケ狙いの話ばかりしたから逆に「落語名人」という表示は喜ぶべきかもしれない。光栄の至りである…。

さて、話は変わる。

先日、先輩から飲み会に誘われた。小、中、高と同じ学校に通った同窓の先輩だ。たまに顔を合わす機会がある。

一応、主催者としては合コンのつもりだったようだが、そっちの戦果?は完璧にそっちのけでオッサン達でくだらない話で盛り上がった。

30年ぶりに会う別な先輩も参加して、ひゃあこらひゃあこら飲んだ。楽しかった。私の兄の同級生でもあるので、気安く可愛がってもらえるのが有り難い。

新鮮だったのが「後輩キャラ」を楽しむ自分である。プライベートでは後輩との付き合いは結構あるのだが、先輩となると交遊機会は多くない。

会社でも古株中の古株だし、仕事内容が営業系ではないため、接待とかで気を使う場面も少ない。

結果、控えめな感じとは対極な態度のデカいキャラが固まってきてしまった。
本当は、単なる神経質なビビリ男なのに、そういうイメージで私を捉える知り合いは100%いない。問題である。

その日の飲み会では、水割りを作ったり、食べ物をオーダーしたり、せっせと後輩役に奮闘してみた。「気が利く後輩」っていうのも割と楽しい。

中年になってから自分がMっぽいことに気づいたから、案外気持ちの良い時間だった気がする。

キャラっていうのは不思議なもので、本人の意図にかかわらず長い間ついてまわる。とくに昔からの友人と接する際には、何歳になろうとも子供時代のキャラがそのままだったりする。

エラそうなヤツはエラそうだし、スケベなヤツはスケベだし、いじられキャラはイジられると昔と似たような愉快なリアクションを見せる。

ここ数年、子供時代からの友人と飲んだり遊んだりする場面が以前より増えてきた。気兼ねなくフランクに付き合えるからラクチンである。

そうはいいながら、ふとした時に昔のキャラをあえて意識している自分に気づく。成長が足りないのか、現状に自信がないのか、どういう心理なのか不思議である。

学生時代はそれこそ、エラそうでエバってブイブイ言ってるようなキャラだった。いっぱしの大人になると最も恥ずかしいタイプである。

そんなキャラを維持したところで、ちっともトクすることはない。困った問題である。

来年あたりから「後輩キャラ」を前面に押し出してテキパキと動き回ってみよう。

たぶん無理だと思う。

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