ときどき雪景色が見たくなる。雪国に暮らす人には申し訳ない話だが、旅行気分で眺める分には素直に美しい。
というわけで、先週末、登別に行ってきた。ただただ温泉に浸かる小旅行である。
週末はグダグダと何もしないで過ごしていることが多い。引きこもり改善策には旅に出るのが手っ取り早い。
思いつきで北海道旅行などというと富豪みたいだが、実際には節約旅行である。マイルが貯まりまくっているから飛行機はタダだ。
ついでにいえば、箱根や湯河原あたりに比べて北海道の宿の相場はお手軽だ。お手軽価格でも物凄い規模の大浴場があったりする。
今回は登別温泉の総本家的な宿である第一滝本館に泊まった。登別の源泉のほとんどを引いている物凄い規模の大浴場を持つ宿だ。泉質が異なる7種類ぐらいの湯が24時間楽しめる。
若い頃から温泉が好きだったから、北海道から沖縄まで結構アチコチに出かけた。お湯の質でいえば個人的には草津か登別が最高だと思う。
草津には個人的な思い入れがある(http://fugoh-kisya.blogspot.jp/2013/01/blog-post.html)から、それを差し引けば登別がナンバー1かもしれない。
そう思えるのも第一滝本館のような圧倒的スケールの大浴場を持つ宿がいくつもあることが原因だろう。
こじんまりした宿でマッタリ過ごすのも素敵だが、ドッヒャ~っと圧倒されるような巨大浴場を楽しむのも異次元体験的な面白さがある。
4~5年ぶりで訪ねた登別もご多分に漏れず中国人旅行者の波は訪れていた。春節が終わったタイミングだったのに中国人だらけ。宿の人に聞いたら最近は8割ぐらいが中国やアジア系の外国人だとか。下の画像は地獄谷。人の少ない瞬間を狙って撮影したが、日本人はまったくといっていいほど見かけなかった。
さて、宿の話である。大浴場がとことんデカいおかげで、大陸の人達の賑やかさもさほど気にならない。ハシャぐ親子連れを一度だけやんわり?一喝しただけで済んだ。
大浴場には20カ所近くも浴槽があるので、常にどこかひとつぐらいは無人の浴槽がある。おかげで宿全体の騒がしさの割にはマッタリできた。
夕飯無しの予約だったから夜は近くの居酒屋でお決まりの肴をつまみにグビグビ。イクラにウニ、ホッケの塩焼き、アサリ酒蒸しである。
宿でどうでもいい定食を食べるのもイヤだし、間違いなく異様な喧騒状態のバイキングなんてもっとイヤだ。そんなワガママな人だったら「近隣居酒屋メシ」のほうがオススメだ。
居酒屋にも中国人や台湾人が結構いる。若い頃からしょっちゅう来ていた北海道だが、既に時代はまったく変わったみたいだ。で、仕方なく海外からの客人達のオーダーを手助けするなど、にわか親善につとめる。
メニューにあった「鹿肉」を尋ねられたが英語が出てこない。映画「ディアハンター」も見たくせに何故か“バンビ”とか言ってしまう。バカだ。仕方なく身振り手振りで鹿のマネをする。マヌケだ。でも全然通じない。
その後、相手がスマホで鹿の画像を出してきて「コレか?」と尋ねる。チクショー、その手があったか。変なカッコせずに画像を見せれば良かったと悔やむ。
ホロ酔いになって氷点下の温泉街をぶらぶらと宿に戻る。凍り付いた路面をヨタヨタ歩くのも旅情が感じられて悪くない。
ラーメン屋のノレンが目に入れば悩まず突入する。即断即決で味噌ラーメンである。酔っ払っているから当然チャーシューも追加だ。
これを幸福と呼ばずして何と言おう。温泉でノボせた身体を居酒屋で鎮めて酩酊気分でラーメンである。バチがあたりそうだ。
たまたまこの週末は年に一度の「湯まつり」が行われていた。いろいろ催しがあったようだが、ハイライトがお湯の掛け合いである。
氷点下の寒空の下、ふんどし一丁の地元の男達が熱い温泉をかけ合う。宿のすぐ目の前の公園が会場である。
近くで見ようと思っていたのだが、宿のエレベーターホールから遠目に見えたから結局外に出ずに観戦。相変わらずなんでもかんでも横着してしまう。
次回の小旅行はもう少しアクティブに過ごしてみようと思う。
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